あらすじ
〈この学級に正義はあるか!〉文部科学省発行の「心のノート」にこう書いてあるのを読んだ中学生の辰夫は、クラスメイトのカンニングを告発した。辰夫の行動は、たまたま取材に来ていた新聞に取り上げられ、辰夫の通う中学は一躍有名になった。しかし――。閉塞感が高まり続ける学校教育、公平な報道をしないマスコミ、そして他国の戦争に加担する政治家たち。現代日本の危機に一石を投じる衝撃の作品集!
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それぞれの正義
正義とは?まさか自分が犯罪者の汚名を着せられるとは?まさか、大人からの汚いやり方で追い詰められるとは?信じていた人間が実は、1番自分にとって脅威な人物だったとは。あげたらきりがない程の、正義とは?。迷った時は、自分の心に正直になり、いつか振り返った時に『頑張ったね。』と自分を褒められるような生き方をしたい…と更に強く思った
一冊になりました。
Posted by ブクログ
社会派小説5編。
終夜運転:広島の爆弾投下の数日前の話と現代とが錯綜する。
紙の砦:内部告発を封殺する報道の体質。
教室の正義:正義は人のためであって,架空の決まり事のためではないという教訓。
大人の時間:国際社会で認められる人は,日本国内ではいじめにあうという未だになくならない話。
免罪符:「天使の代理人」という架空の話と現実の事件との関係を問う。
Posted by ブクログ
表題作を含め5つの短編集だったが、そのうち3編が内部告発的なお話。テーマがテーマだけになんとも読後感のスッキリしない、赤川さんの作品らしいというか、ブラックな作品。
比較的最近の作品なのに、インターネットだとか情報公開とは無縁だった時代のお話を読んでいるような印象がありました。
(2008/5/16)