あらすじ
「弟を殺そう」――身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。その暴力に脅える長兄の利一と次兄の祐二は、弟の殺害を計画した。だが圧倒的な体力差に為すすべもない二人は、父親までも蹂躙されるにいたり、村のはずれに棲む“ある男たち”に依頼することにした。グロテスクな容貌を持つ彼らは何者なのか? そして待ち受ける凄絶な運命とは……。第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞した衝撃の問題作。
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Posted by ブクログ
超悪趣味!しかし…クセになる!本作はそんな感じの問題作である。
グロに次ぐグロと、生理的に気持ちが悪い描写が重ねられるが、その徹底したグロい世界観はとても色鮮やかであり、描写を見た瞬間に脳にそれが易々と浮かび上がってくれるため、全く退屈はしなかった。
最後らへんのモモ太と雷太の交流もグロさ100%の交流なのだが、前半の容赦のなさに比べるとほのぼのとしていて、少し癒されてしまった。記憶がなくなって半バカになった雷太と、彼に対しお兄ちゃんぶるモモ太の交流がいい。
総評として、本作は一回見たら絶対に忘れられない超名作のグロ小説である。
Posted by ブクログ
思ってた以上に面白かった
エロは射精ばかりで興奮って感じもなかったが。
グロは中々だと思う串刺しの所は辛かった
あの終わり方で良かったのかもしれないけども、最後結末まで読みたかったなぁってのはある。なので星4
弟がとにかく好みじゃなかった。
次のシリーズも読みます
Posted by ブクログ
非常に読みやすい。
長編作品ではあるが、話毎に視点もストーリーも変わるので飽きずに一気読みできる。
ホラーとしては、現実離れした世界観でグロさもあり面白かった。第2章はミステリー的要素も良き。
グロいと評判だったけれど、構えすぎたのかそこまでではないと感じた。痛そうだなあとは思う。
登場人物が悪いヤツばかりで、「こいつも死んでほしいな、いや死にそうだな」と思ってるとそれが次々死んでいくので、結構スカッとする。
しかし何より、「髑髏」の設定が美味しい!美味しすぎる。何となく「世にも」の「懲役30日」を思い出した。
数分で効果が現れ、「死」を体験出来るなんて!めちゃくちゃ便利だし応用効かせられそうすぎてとても魅力的な設定。ちょっと都合が良すぎる感もあるが、そこは気にしないでおきたい。
しかも、ショックで死んでしまうこともあれば、感情を失ったり記憶が失われることもあるなんて。やりたい放題だ。何でもありとも言えるほどのモリモリ設定「髑髏」、本当に気に入りました。
Posted by ブクログ
グロテスクさと不思議さが混ざり合った異様な作品だった。
第2章、串刺しの場面はあまりに生々しく、読む手が止まるほどの衝撃。
河童登場して一見ファンタジーと思いきや、見た目もグロテスクだし、怖さや醜さが際立っていて、どこか現実的な恐怖を感じさせる。
それぞれの対決シーンも残酷で緊張感が続く。
物語が決戦前で終わるのは意外だったが、河童が勝つ未来は想像しづらく、この終わり方で正解だった気もする。
Posted by ブクログ
巨大で凶暴な弟に恐怖し、殺すことを決意した中学生の兄弟、殺しを請け負った河童たち、非国民になり酷い扱いを受ける清美とその兄の秘密。
ドロドロぐちゃぐちゃしてる
モモ太の性欲が可愛く見えるくらい、身勝手な性欲を清美にぶつける裕二が気持ち悪い
精神拷問薬、髑髏でみた幻覚は、発育が良い清美の思春期の不安定さとか色々なものが反映されているのかな
雷太がなぜあんな巨体になったのか、雷太vsモモ太はどうなったのか、殺人が見つかった清美はあの後どうなったのか、髑髏を打たれた憲兵がどうなったのか気になりますね..
Posted by ブクログ
エログロな世界観の話を読むことはあまり無いので、新鮮だった。
○良かったところ
・2章の虐殺幻視。清美のキャラが立っていてとても良い。「髑髏」を打たれた後の幻覚に深層意識が現れていたことが、終盤に判明してくるところは、読み応えがあった。幻覚の中でも、強い精神性や決意が垣間見られるので、どういう人間かがよく描写されていたと思う。清美という人間の解像度だけやけに高い。実兄との関係についての記憶が蘇るシーンも非常に良い。(中学生で豊満な肉体、拷問により廃人、そして近親相姦という設定で出版できる事に驚いた)
・溝口一家がちゃんと全員死んだところ。わりと淡白に死んだので、作者のお気に入り度の差かな?と感じた。気合いの入り方が全然違う。(作者は清美が1番好き…だよね?)
・いまいちだったところ
○ベカやんの素性が少し分かりにくかった。活躍もいまいち。もう少しストーリーに食い込んでくるかと思った。銃を手に入れるための道具になってるような…。
○清美のラストでは憲兵が来て捕まったか自殺したかだと思ったけど、3章では少佐や少尉が清美の家に来て清美の情報を探してる感じになっていて、時系列がわからなかったのと、結局どうなったのかがわからなかった。読者に任せるなら2章のラストで良かったと思う。
○河童と雷太の対決で〆たこと
○ 雷太が暴力装置のまま話が終わるので、ここの読後感があまりよくなかった。
○雷太の設定。小学生で195センチ、105キロではもう刃牙の世界だと思った。対河童兄弟戦でも花山薫みたいだし。ちょっと盛りすぎでは…。
まとめると、2章はかなり気に入りました。星5です。その他の章で(-1ずつ)
拷問の描写は趣味全開だなと思ったけど、全体的に文章が良くて、グロシーンでも読んでて吐き気を催す感じは無かった。よくわからないけどこれはすごい。
ホラーというジャンルか少し疑問だけど、楽しく読めた。