感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
娼年は主に主人公の内面の変化の話でしたが、逝年では主人公の周囲の人たちにも焦点が当てられていました。
娼婦に関する話だけではなく「ジェンダー」「償い」「死」にも触れていて娼年以上に考えさせられる話でした。
娼年を読んだ時も思いましたが、石田衣良さんが書く女性の表現と官能的な表現は丁寧で素敵で、石田さんは想像で書いているんじゃなくて、実際に全て体験したことなのではないかなと思うくらいです。
Posted by ブクログ
読んだのは単行本ハードカバーなので装丁が違う。何かの蛇腹…のようでよく分からないけど、ハードカバー版の方が私の好み。
クラブの再開、アユムの登場と家族とのエピソード、御堂静香の死。
主人公が女性の心をゆっくりほぐして開いていく様は前作よりスキルアップしている。スキルとは言っても身につける技術ではなく本人の才能の開花かもしれない。
Posted by ブクログ
石田衣良の「娼年」シリーズは、とにかく買いづらい本。
だが、素晴らしい比喩表現とリアルな感情が渦巻く本である。
それは、1作目でも言った。
2作目でも、普通とは何かを考えさせられた。
今作では、GIDでFTMのアユムが登場する。まさに、今 社会の課題として取り上げられていることだ。性には様々な種類があることは理解していても、ここで更に多くのことを知ることができた。
そして、永遠の別れについても考えさせられた。
「人は死なない。ただ消え去るだけだ。」
この言葉に、多くの感情が込められているように感じた。死を乗り越えて、それでも人は生き続ける。肉体がなくなっても魂はここにあるんだと、リョウに言われた気がした。
Posted by ブクログ
前作「娼年」から1年後の話。リョウたちはクラブを再建する。新しい娼夫のスカウト、メグミのチームへの加入、そして母のような存在の静香が戻ってくる日を迎えたが…。
冒頭でいきなり静香の死が明かされるショックと悲しさ。ハッピーではない終わりを知りながら読み進めるのは辛かった。私がリョウならメグミを許せなかったかもしれない。石田衣良世界は優しさに満ちている。
Posted by ブクログ
コールボーイ2作目。
新しいクラブの発足とオーナーの他界。
この仕事の深さ、意味合い、生きることをの意義を肌のふれあいの中から感じる作品。素晴らしい。