あらすじ
谷崎賞受賞作『槿』をはじめ、70年代以後の現代文学を先導する、古井由吉の、既にして大いなる才幹を予告する初期秀作群、「雪の下の蟹」「子供たちの道」「男たちの円居」を収録。
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どこか冷めていて美しい文体
授業を受けて、朗読会に通い、追っかけをしている作家さんです。
日本純文学の最高峰、古井由吉さん、御年74歳。
1970年ごろに書かれた、「雪の下の蟹」「子供たちの道」「男たちの円居」を収
録しています。
雪に閉じ込められる「雪の下の蟹」
孤児の姿が胸に痛い「子供たちの道」
山小屋の人間模様が生々しい「男たちの円居」
どこか冷めていて美しい文体は、じっくり読んでしまいます。
ご本人の知的なお人柄と、口調を思い出すようなあとがきも、興味深いです。
デジタルなイメージの電子書籍で、こんなしっかりした小説を読めるのが、不思
議な感覚です。