【感想・ネタバレ】海を感じる時・水平線上にてのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

『海を感じる時』 一回目(2021/12/09)

くだらないことをしたことがないからわからない
という母の言葉は先に死んでしまった父への憎しみや愛が行く先がないがゆえに、証明ができないがゆえにどす黒いものになってしまった、そこから生まれた言葉に思えた。自分の言葉で自分を正し、証明し、守ろうとしているように捉えた。
自分の純潔さは娘にも求めるものとなる。なんたってあの人と自分の子供であり、何より娘の不出来は自分にも影響があるから。

父が死んでから起こった親族とのいざこざで父に対する生前の愛は濁ったのだと思う。恨んでも何処にも吐口がないならそれはその血を持つ娘に行くのだろう。
もう死んでしまった人に対し愛情があったかも分からない。先に死にやがってって気持ちだって湧いてくる。自分で自分を守ることが正当にできない女ゆえの抵抗に苦しさを覚えた。強く、世間的に正しいとされるルートを辿るには難しいことが多い。
固執し続けるのはとても気持ちが悪いが分からなくもないから痛々しく思う。

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2021年12月09日

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