あらすじ
開発から30年、年老いたニュータウンで迎えた定年。途方に暮れる山崎さんに散歩仲間ができた。「ジャージーは禁物ですぞ。腰を痛めます。腹も出ます」先輩の町内会長、単身赴任で浦島太郎状態のノムさん。新天地に旅立つフーさん。自分の居場所を捜す四人組の日々の哀歓を温かく描く連作。「帰ってきた定年ゴジラ」収録の完成版。
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Posted by ブクログ
自分にもいつか来るであろう定年後の生活。
山崎さんたちのような環境ではなく、また少し前の(昭和的な)お父さん世代の話だけど、共感することが数多くあった。
特に山崎さんの家族を思う優しさに心が温まる。
第一章、「幸せとは胸を張って語るのではなく苦笑いとともに唇からこぼれ落ちるものなのだ」となぜか今知った。
第二章、転びかけた奥さんの手を握り、歩き出してからも手を離さなかった優しさ。
第七章、「本当に大切な、かけがえのないものは、フィルムのコマとコマの間に息をひそめている。それがわかっているから、笑みは少しずつ深くなる。」
最終章、万里が「おじゃましまーす」と家に来たとき、「ただいま」と言えと…実家に帰ってきたんだからねw優しさに満ちた小説でした。