あらすじ
★全世界200万部突破『サイコロジー・オブ・マネー』著者モーガン・ハウセルが「絶対読むべき一冊」と絶賛!
「世の中には優れたデータサイエンティストもいるし、優れたストーリーテラーもいる。だが、ニックのように、データの真の意味を理解できるデータサイエンティストでありながら、それについて説得力のあるストーリーを語れる人はまずいない。必読書だ」。さらに全世界1000万部突破『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』著者ジェームズ・クリアーも絶賛! 全米屈指のデータサイエンティストによる、お金を貯め、富を築くための証明済の方法。
★最新130年間の統計データと60のシンプルな図表で、貯金力と投資力の「常識のウソ」を暴き出す「金銭的自立」を目指すすべての人の必読書!投資初心者からベテランまで、わかりやすく、面白く学べる唯一無二の本。
★「貯金力アップ篇」と「投資力アップ篇」の2部構成。著者は言う。「ジャスト・キープ・バイング」とは、収益を生み出す様々な資産を継続的に購入すること。収益を生み出す資産とは将来的に不労所得を生み出せる、株式、債券、不動産などの資産。 ただし、細かな戦略はそれほど重要ではない。なにより大事なのは「どんな金融資産を、いつ、いくらくらい買うべきか」ではなく、「ただひたすら買い続けること」だからだ。100年以上のデータに基づく貯金力、投資力アップの秘訣は投資常識とは「真逆」のもの。「世間でいわれているほど、貯金はしなくてもいい/クレジットカードの負債は必ずしも悪いものではない/個別株は買うな/大規模な市場の下落局面は買いの好機になる」など目からウロコのアドバイスが満載!「金銭的自立」に遅れている日本人に警告を鳴らす著者注目の書!
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Posted by ブクログ
投資と聞くと個別株を積極的に売買し、利益を積み重ねていくというイメージを持ってしまうが、本書を通じてインデックス投資とドルコスト平均法の強さをデータを通して学ぶことができた。また、暴落についても必要以上に恐れることはなく、チャンスと捉えることもできると再認識できた。本書を通じて学べる投資のやり方は初心者でもやりやすいものになっているので、自分も初心に立ち返り投資への考え方を見直していきたい。
Posted by ブクログ
ニック・マジューリ著『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則」は、長期的な資産形成における非常にシンプルでありながら科学的根拠に基づいたプリンシパルを示した書籍です。本書の魅力は三つの明快な指針に集約されます。
第一に、状況によって最適な資産形成戦略は変わるという点です。お金がまだ足りない人は貯金に集中し、一定の資金が貯まった時点で投資へとシフトする段階的なアプローチを推奨しています。「お金がないならまずは貯金を」(第1章)という教えは、初心者にとって心理的な安心感と実践しやすさをもたらします。
第二に、人間の直感は投資判断においてはあまり頼りにならないことを強調しています。多くの人が「安値を待つ」「大きな利益を一度に狙う」といった感情的な行動に流されがちですが、本書はこれを「失敗を招く典型的な心理トラップ」と断じています。統計的なデータに基づき、「感情を排し淡々と買い続けることが勝率を上げる唯一の方法」と説いている点は非常に説得力があります(第14章〜第17章)。
そして第三に、長期的視点に基づく資産形成の最良の方法が「買い続けること」、すなわちドルコスト平均法であることを明確に示しています。これにより、市場の短期的な変動に翻弄されることなく、リスクを分散しながら着実に資産を増やすことが可能になるとしています。実際に「最も重要なのは、長期的に市場に参加し続けることだ」(第13章)という表現が象徴的です。
本書は複雑な金融理論や経済用語をできる限り省き、誰にでも理解できるように工夫されている点も優れています。多くのマネー本が専門的で敷居が高い中、数字や統計をもとにした根拠を丁寧に示しながらも、実生活に密着した実践的な内容にまとめています。これは金融リテラシーを広めるための非常に効果的な書き方であり、読者の行動変容を強く促します。
また、心理的な障壁、例えば「お金を使うことへの罪悪感」や「投資のリスクの恐怖心」にも言及し、それらがいかにして無用であるか、さらには投資を続ける勇気を持つことがいかに重要かを説いている点も本書の大きな価値です。これにより、「お金」と「時間」という資産を複合的に捉え、資産形成を単なる計算の問題から行動の問題へと転換させています。
総じて、本書は投資初心者から経験者まで幅広く役立つ資産形成のバイブルと言えます。直感に頼らず、データに裏打ちされたシンプルな行動指針を継続し、長期的な視点で着実に富を築く重要性を強調しています。これらのメッセージは、誰にでも再現可能な明快な戦略として示されているため、多くの読者にとって貴重な指針となるでしょう。
「JUST KEEP BUYING」というタイトルが示す通り、「ひたすら買い続ける」ことにこそ資産形成の真髄があるのだということを、データと心理学の両面から力強く伝えています。まさに、時代や市場環境を超えて普遍的な投資の法則を教えてくれる一冊です。
Posted by ブクログ
データに基づく記述に説得力があります。
もっとも、データは過去のものなので、未来に対しても有効かどうかは
神のみぞ知ると、
ちょっとヒネクレ者のワタクシは思ってしまいますが。あせる
いろんなデータを分析し、計算した結果は下記と断言。
・労働収入のない退職者にとって、インフレに対抗する唯一の手段は投資資産を増やすこと。インフレの影響を最小限に抑える場合は、生活防衛資金以外のお金はすぐにでも投資に回すべき
・投資すべき理由は、人的資本(技能、知識、時間の価値)を金融資本に置き換えるため。年齢が上がるとともに、お金を稼ぐ力は衰えていく。
・収益資産として筆者がメインでもつのは投資信託や株。そしてリバランスに利用でき安全な分散資産としての債券。これでほとんど。不動産REITもやってる。でも金や仮想通貨はそれ自体は収益を生み出さないため10%程度にとどめる。
・分割投資ではなく、即一括投資を進める。投資への決断が遅れるほど得られるリターンは少なくなる。今すぐの投資が怖いのなら、再建多めのポートフォリオにしてリバランスしよう
・底値を待って現金を貯めることは意味がない。 Just keep buyingのドルコスト平均法の方がはるかに優れている。
結論としては、できるだけ早く、頻繁に投資すべき
・投資に不運はありえる。特にリタイア後の最初の10年は投資リターンに大きな影響。(投資額が大きいのでマイナスの影響がおおきいという意味)
リタイアまじかで不安があれば、債券比率を高めたり、引き出し額を抑えよう。
・資産を最大化するためには、株価が最大15%超下落する年には債券に投資し、それ以外の年は株式に投資する。
(一般的に、最大下落率が上がると、年間リターンが悪化するという相関がある)
・市場が50%以上下落した時は、できる限り投資すべき
・売るタイミングは3つ。リバランス、集中投資(or損失)から抜け出すため、経済的なニーズを満たすため。
・すぐ売るより、時間をかけて少しづつ、またはできるだけ遅らせて一度に売る。
早く買い、ゆっくり売る
・個人の収入が最も急速に増加するのは、仕事を初めてから最初の10年間。キャリアを重視すべき
・幸福度は20代後半で低下し始め、50歳でそこをつき、その後増加する。(年を重ねると現実が見え、期待値が下がる
・収入アップ分の50%以上貯蓄する。
・家は経済状況と、今後10年のライフスタイルに適している場合にのみ購入すべき
・個別株は買わない
・できるだけ頻繁に投資する。
・過度なリスクは負わず、十分な暮らしができるお金を確実に得ることを重視する。
・時間が最も重要な資産
Posted by ブクログ
ドルコスト平均法の有効性とマネーに関する捉え方について記載した一冊。
・人的資本は技能・知識・時間で構成される。
・人的資本は時間が含まれる以上減り続けるという特性を持つ。
・投資は人的資本を金融資本に変換する手段。
・時間だけは人生で絶対に取り戻せないという特性上、金融資本に早めに変換する必要がある。
・金融資本を増やす手段として、ドルコスト平均法によるIndex投資を勧める。
・ドルコスト平均法は勝率97%の投資であり、神でさえ勝てない。
・ただしお金にとらわれてはいけない。
・ピザの1枚目と2枚目で幸福度が下がるように、足るを知ることも大切。
・自分がお金持ちと感じられないのは他社との比較を無意識にしているからと自覚せよ。
細かい投資方法についても記載があるが、その点は内容としてはかなり一般的だった。
DIE WITH ZEROの引用もあり、金融資本はあくまで人生を充実させる手段と捉えるという点では共通だが、マネーの捉え方を考えるなら引用元を読むほうが良さそう。