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リアル
2月23日、慶凰大学三年生の三島ジン21歳は就活としての会社説明会のためアルプステレビのあるお台場に来ていた。
会社説明会は4時半開始だが1時間も早く会場前についた三島はどこかで時間をつぶそうとあたりを散策することに。
お台場という場所柄なのかダンスを踊っている集団や路上ライブ、外国人観光客などいろんな人がいるなか、異様なメイクをした女性の集団に出会した。
その中の一人がサリン・ヘルヴァインのチケットを売ってくださいという紙を掲げていたが、彼女は三島の中学時代の同級生の岡野なな子だった。
懐かしい人との再会に声をかけるが彼女は今ロルコという名前で生活している設定らしく三島のことを知らない人扱いする。
会社説明会の後三島は岡野にもう一度出くわすが彼女はどうやら集団からはぶられているらしかった。
とりあえず助けたがその後口論になってしまい喧嘩別れになる二人。
ただ昔の事を思い出すうちにかつて好意を持っていた彼女がいじめられていたのに何もしなかった過去を繰り返したくないと思っていた三島は岡野を探し出して謝る。
しかしその時あたりの鳥が騒がしくなったと同時に凄まじい轟音と振動が一帯を襲いかかってくるのだった…。
東日本大震災の何年も前に描かれた作品だが人々のパニック具合や液状化などとてもリアルだった。
辛い状況だった岡野が縋ったモノが極限状態で崩れ去って行く中での決別の描写がとてもよかった。