あらすじ
夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。
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Posted by ブクログ
ああ、これは
ファンタジーではないのだな。
と、最後まで読んで気付かされた。
読んでいる最中は、霊的なものが見える子を取り巻くファンタジー推理小説なのか?と感じさせられたが
あの登場人物たちが
10歳くらいまでの子どもたちによく現れる
イマジナリーフレンドなのだ と解釈すると
腑に落ちる。
きっと最後も……。
最後まで勢いよく読めると感じたが、
この違和感、もやもやを抱え続けながらラストまで待たなければいけないことを苦痛に思う人にはつらいかなと。
夏の匂いが漂ってくる、いい作品だった。
Posted by ブクログ
ほぼ小学生視点で物語が展開されていくから読みやすい!終始むちゃくちゃ胸糞悪いし私たち読み手から見たらあまりにも救いがなくて個人的に至高のイヤミスだと感じた。この性格(もしかしたら統合失調症など精神疾患を患っているのかも?)が治らなければミチオは多分関西に行っても周りに不幸を振りまいて生きていくんだと思う。
あとミカちゃんはいつ殺されてしまうんだろう、と思い岩村先生の家に潜入する場面では特にヒヤヒヤした。蓋を開けてみれば岩村先生は超異常性癖をお持ちの犯罪者予備軍でミカちゃんは産まれる前にミチオのイタズラで亡くなってるってそりゃお母さんもミチオに対して当たりが強くなるよねーって思っちゃった。本人があんまり反省してなさそうなのもよくない。あとお母さんが無理してお化粧したり可愛いキャラクターグッズ買い与えてミカちゃん実は男の子だったけど女の子に仕立て上げられているのかなーとも思ってた。お人形かい、通りでミカちゃんお母さんといる時一言も喋ってないわけか。この作品の中で一番不憫なお父さん視点も見てみたいと思った。
Posted by ブクログ
おもしろい!以下は超ネタバレ
犯人は、岩村先生?Sくん?お爺さん…??まさかの頭がおかしいのはミチオだった…。
小児性愛、動物を殺したい、骨を折りたい…異常な癖のオンパレードの中、唯一まともと思ったミチオは一番やばいやつだった。
ミチオや母親は辛い過去から目を背けるため、自分の心を壊さないために、自分だけの物語を作り完全に入り込んでいた。まさかの読み手はそれを信じ切っていた。死んだS君が蜘蛛として生まれ変わり会話をする、フィクションがあるストーリーと思い込んで読んでいたら、見事に騙された。
しかも最後、恐らく両親はミチオへの愛情を取り戻したが、家族みんなでハッピーエンドでは終わらず、家族4人で話してるけど影はひとつだけ。両親を失ってミチオはさらに自分だけの物語に没入してしまったかもしれない。
まさかの登場人物が生まれ変わりばかりだった。しかも最後は全然生まれ変わってなくてミチオの妄想だとわかる。まさかの憧れの女子スミダさんまでもが…。そんな細かいところまで練ってる〜!!となる。おもしろかったな〜〜
Posted by ブクログ
古い作品だけど、構成が秀逸。まんまと岩村先生が犯人だとミスリードされてしまいました。
生まれ変わり設定便利すぎない? トコお婆さんが三毛猫だったのがびっくり。全体的に気持ち悪い雰囲気でしたが、終わり方が良かったです。
匿名
友達の首吊り死体を見つけ、学校に人を呼びに行っている間に遺体が消えてしまう。虫生まれ変わった友達と遺体探しをする。
話の真相にびっくり。妹のことは何となく分かったが、まさかお婆さんまで?となって、主人公の精神状態に涙が出た。最後の結末にまたゾッとする。
何度も読みたい傑作。
Posted by ブクログ
常に"?"がつきまとい、どんどん読み進めたくなります。
そして、ミスリードにまんまとハマってしまいました。
"生まれ変わる"という世界観を受け入れないといけませんが、
登場人物それぞれのコンプレックスが招く出来事を追っていくストーリーはハラハラし面白かったです。
岩村先生はただの変態…笑
Posted by ブクログ
星4か5で悩んだ
狂気に満ちた内容で、最後まで読んでもスッキリ感は無いんだけど、でもそれがまたイヤな感じで誰かと話したくなるような、いろんな人の感想を聞いてみたくなるようなそんな本
展開が未知すぎて中盤は久しぶりに読書に没頭してまだ読みたい!という感覚を味わった
妹がやたら賢いのがずっとずっと違和感しかなくて、正直おかしいだろこんなんと思ってたけど
最後の最後で実在する3歳女児じゃないと分かり「まぁそれならそんなこともあるか」くらいにはなったかな
生まれ変わりの花やら虫やらを人として取り扱いすぎな描写も主人公自身の狂気のなかの物語と捉えれば、どこまでが事実でどこからが空想の世界なのか有耶無耶になっていて面白い構図だと思った
Posted by ブクログ
精神科医としては、幻覚妄想状態の方の主観的視点ではこの物語のように色々疑っているつもりでも信じ込んでしまうものなのかもしれないと思った。
Posted by ブクログ
叙述トリックは好きだが、いかにも叙述トリックするぞ!ていう違和感を随所に感じてしまい、結末も想像の範囲内にとどまってしまった。
あり得ない3歳児ミカが受け入れきれなかった分、今作のピークはミカの正体なんだろうと身構えてしまった。
叙述トリックは先に読者に与える違和感のコントロールが大事なんだなって思った。
ミステリー、ホラーにファンタジー要素が加わりつつも良い意味の気持ち悪さは終始残ってたのでそこは良かった。
Posted by ブクログ
初めての道尾先生の作品で、期待して読みましたが、残念ながら僕の好みではなく、読み終えるまで時間がかかりました。他の作品に期待します。
私には無理でした
叙述トリック小説が好きで手に取ったのですが、冒頭から不快感を煽る描写、おかしな人物たち、場当たり的な行動、主観的で根拠のない推理が続き、最後までセンスが合わず、胸クソ悪かったです。S君が蜘蛛になった時点で「なんだこりゃ…(呆)」となり、正直読むのが苦痛でした。3歳とは思えない口達者なミカは、ミチオ以外の他人には知覚できない存在なのだろうとは分かったので、トカゲという実体があろうがなかろうが、どうでもよかったです。恐らくミチオが聞こえる声、交わす会話だけが妄想で、視覚的なものは常人と同じものが見えているのでしょう。あれ、でも校舎の窓からS君が空を飛んでいるのが見えたんでしたっけ?
「お爺さん」を論破して追い詰めるほどの饒舌さと身体能力を持つ、こんな9歳男子なんているわけない、あぁきっとミチオは自分のことを小学生だと思いこんでいる青年なのだろう、と期待したのですが、そんなオチでもなかったようで…。
ミスリードさせるための異常性を持つ岩村先生はいつのまにか退場してしまいます。彼は一連の事件とは関係なかったけれども、彼の被害に遭った子たちはどうなったんでしょう? もしかしてミチオは自分の記憶にフタをしているだけで、岩村先生の部屋で見たビデオに映っていたのも、S君じゃなくてミチオ自身だったんじゃないの?と勘ぐってしまいました。
最後に部屋に火を放ったミチオにとって、両親が死ぬか、自分が死ぬか、あるいは全員死ぬか、どれでもよかったのでしょうから、ラストシーンやプロローグだって、死んでいくミチオの妄想かもしれません。「ぜーんぶ主人公の妄想でしたっ!」というのはただのちゃぶ台返しであり、私にとって「叙述トリック」ではなかったです。いや、伏線とかあるんだろうけど、読み返す気にもなれない。