あらすじ
千利休の娘・お吟の胸には、堺の豪商・万代屋宗安に嫁いだ後も、初恋のキリシタン大名・高山右近の俤(おもかげ)がひそかに生きつづけていた。やがて離婚したお吟の美貌は、最高権力者・秀吉の関心をひき、その軋轢が、お吟と利休を苛酷な運命の袋小路に引きずりこむ……。戦国の世を生きた薄幸の美女を描き第36回直木賞を受けた名作に、平家滅亡に生涯を賭した僧の生きざまを綴る『弱法師』を加えた本格歴史小説集。
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Posted by ブクログ
タイトルの『お吟さま』ではなく、共に収められている『弱法師』が、大夫坊覚明の話。
源平という時代に翻弄された覚明の生涯を力強い筆致で描いている。長編としてもっとたっぷり書いて欲しかった。