【感想・ネタバレ】赤い月の香りのレビュー

あらすじ

天才調香師は、人の「欲望」を「香り」に変える――。
直木賞受賞第一作。『透明な夜の香り』続編!

「君からはいつも強い怒りの匂いがした」
カフェでアルバイトをしていた朝倉満は、客として来店した小川朔に、自身が暮らす洋館で働かないかと勧誘される。朔は人並外れた嗅覚を持つ調香師で、その洋館では依頼人の望む香りをオーダーメイドで作り出す仕事をしていたのだ。
朔のもとには、香りにまつわるさまざまな執着を持った依頼人が訪れる。その欲望に向き合ううちに、やがて朔が満を仕事に誘った本当の理由が分かり……。
香りを文学へと昇華した、第6回渡辺淳一文学賞受賞作『透明な夜の香り』に続く、ドラマティックな長編小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

天才的な嗅覚を持つ調香師と、そのアシスタント、顧客が織りなす物語
読み終えた後、圧倒的な清々しさを覚えた
この調香師が登場する作品を読んだことがあり、衝撃的だったことを覚えている
前回はある女性アシスタントが主役だったが、今回は調香師と同じ施設で育った男性が主役となる
2人とも、母親に捨てられた経験を持ちながら、異なるタイプの人間に成長する
アシスタントは全力で母親を憎み、常に冷静な調香師はそんな彼を羨ましく感じる
本書ではいろんな傷を持った人が登場する
ただ、調香師を含めた人の繋がりの中で、少しずつ救われていく
完全にハッピーエンドというわけではないのだが、なぜかみんな救われたように感じた
この作品は久々に感じた傑作の一つだ

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2026年01月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

早くも次巻を手に取りました!

日常の一コマは時間が経つにつれあやふやになっていきますが、そこに香りがあったなら忘れられない記憶として刻み込まれるんだろうなと思いました。
素敵な思い出ならまだしも、トラウマレベルだとするなら「香り」って美しくて残酷ですね…。

終盤で満さんが茉莉花さんの「においが好きだ」と言ったシーンでは、何故だか泣きそうになりました。
「香り」が永遠に忘れられない記憶として刻み込まれるのだとしたら、「体臭を求めることは唯一無二の欲望」というのに納得ですし、表現が素敵だなと思いました。

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2025年12月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

朔さんの「正しい執着」に対するアンサーが「赦し」なのであれば、朔さんが一香を傍においておくためには、まず朔さんが母親のことを赦すことが必要なのだろうけれど、『透明な夜の香り』であった通り、朔さんは"忘れられない"ひとだからこそ母を赦せないために一香を遠ざけることでしか大切にできないのがもどかしくて、でも美しい。
あるいは赦さないことで、愛着と執着のちがいすら知らなかった自分が一香を傷つけないようにしているのか、、、どちらにせよ前作に対する朔さんのアンサーが聞けてよかった。

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2025年10月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

透明な夜の香りがとても良かったのでこちらも読んでみたのだけど、個人的には前作の方が好き。
一香さんが出てくるたびに一香さん!!と叫びたい衝動に駆られた。二人、いい関係だな。私はこの二人の名前のつけられない関係性に惹かれているのだと思う。
今回は主人公が男性だったのでいまいち入り込めなかったのが残念。

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2026年01月18日

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