【感想・ネタバレ】キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』のレビュー

あらすじ

名著、現代に復活! 世界を滅ぼす一神教の恐怖!!――世界を戦火に巻き込むキリスト教原理主義者=ブッシュ、アメリカの危険を100年前に喝破!!

●松原隆一郎氏「西洋の価値体系を徹底批判」

●被告・キリスト教は有罪です。私はキリスト教に対して、これまで告訴人が口にしたすべての告訴のうちで、もっとも恐るべき告訴をします。どんな腐敗でも、キリスト教以上に腐っているものはないからです。キリスト教は、周囲のあらゆるものを腐らせます。あらゆる価値から無価値を、あらゆる真理からウソを、あらゆる正直さから卑怯な心をでっちあげます。それでもまだ、キリスト教会の「人道主義的」な祝福について語りたいなら、もう勝手にしろとしか言えません。キリスト教会は、人々の弱みにつけこんで、生き長らえてきました。それどころか、自分たちの組織を永遠化するために、不幸を作ってきたのです。

●キリスト教が世界をダメにする
●仏教の素晴らしいところ
●イエスは単なるアナーキスト
●イエスとキリスト教は無関係
●オカルト本『新約聖書』の暴言集
●キリスト教が戦争を招く理由
●キリスト教は女をバカにしている
●キリスト教が破壊したローマ帝国
●十字軍は海賊
●ルネサンスは反キリスト教運動

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Posted by ブクログ

★感想/考察
・私が思うに本書には「神は死んだ」の深掘りというか、その言葉の意味が集約されているように思える。そして、界隈でオススメされた鋭いニーチェ本ということもあり、やはり適菜氏の訳は読んでいて爽快だ。まるでニーチェと対話しているような感じであっという間に読破した。ニーチェの話しかけるような訳の仕方は読んでいて、楽しかった。
そもそも、「神が死んだ」はこうじゃないか
・物事に絶対的な価値観はない
・常に自分の頭で考えろ
・キリスト教は弱者を演じ、人々を先導するフリをしてあらゆる決め事で人類をがんじがらめにする。だから邪教なのであり、アンチクリストでいるべきだ。
私の弱い頭で少し考えた。世の中の法律や習慣、同調圧力なんかもそうだろう。あまり話すとルサンチマンや奴隷道徳に派生してしまうのでこの辺りで。
ともかく読んでいてハッとした点が多かった。
そして本書最後のニーチェの言葉「すべての価値を転換せよ!」この本を読み終えた方ならきっと何が最適解か分かるだろう。

★まとめ★
【第一章】
⚫︎間違いだらけのカントの哲学
→ニーチェがカントに言いたい事は簡単なこと。「道徳」とは、私たちの人生において私たちが作り出したものであると言うこと。そして私たちを守るものであり、私たちにとって必要なものでなければならないということ。決してそれ以外のものではない。

⚫︎真理とは「思い込み」に過ぎない。
→世界中どこの哲学者もそうだが、彼らの原型は僧侶である。

⚫︎本物の神様と偽物の神様
→キリスト教信者は、現実が辛いから逃げているに過ぎない。
→自信を持っている民族は自分たちの神を持っている、彼らが神を祀るのは自分たちの誇りのため。つまり自分たちの繁栄の条件や美徳を神に投影するということ。誇りを持っている民族は、犠牲を捧げるために神を必要とする。そして感謝する相手は実は自分自身なのだ。
→一言で「神」と言っても二通りあるわけである。一つは「権力への意思」があるもの、つまり民族の神々。そしてもう一つは「権力への無力」の神。そういう神は必ず一面的な善の神になる。これこそがキリスト教なのである。
→キリスト教の神に対する考え方は、この地球上にあるすべての神に対する考え方の中で最もくだらないものである。

【第二章】
⚫︎仏教の素晴らしいところ
→仏教の良いところは「問題は何か」と客観的に冷静に考える伝統を持っていること。これは仏教が何百年と続いた哲学運動の後に現れたものだからだろう。インドで仏教が誕生したときには「神」と言う考えは、既に教えの中から取り除かれていた。
だから仏教はキリスト教に比べれば、100倍位現実的。

⚫︎「聖書」が変えたイスラエルの歴史
→僧侶たちが「罪」を利用して暮らすためには「罪が犯される」ことが必要。僧侶たちは「神は悔い改めるものを許す」などと言っているが、それは要するに「自分たちに服従すれば許してやるよ」ということなのだろう。
(※ニーチェはエピクロスが嫌いなのかな)

【第三章】
⚫︎イエスの死を利用したパウロ
→「神はイエスを罪の許しのために犠牲として与えた」というとんでもないものだった。イエス本人がこれを聞いたらぶっ飛ぶだろう。
→パウロはイエスとは正反対のタイプで「憎しみの論理」の天才。パウロはイエスを含めてすべてを憎しみの犠牲にしていた。

【第四章】
⚫︎「新約聖書」を読むとき、私はいつも手袋をはめている。汚らしくて触りたくないから。
⚫︎科学はキリスト教の最大の敵

【第五章】
⚫︎信仰とは自分自身を見失うこと
⚫︎キリスト教は女を馬鹿にしている
→キリスト教では処女が妊娠するらしい。人類の誕生がキリスト教化されている。

【おわりに】
⚫︎すべての価値を転換せよ!

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2024年09月30日

Posted by ブクログ

天才ニーチェによるキリスト教への挑戦。その名もまんまの『反キリスト教(Der Antichrist)』。
キリスト教の誕生まで歴史を遡り、仏教やイスラム教と比較し、数々の哲学者の言を引き…、徹底的に新約聖書の世界をこき下ろす!「キリスト教が世界をダメにする」「敵はキリスト教なり」が、最大の要点である
敬虔なクリスチャンがこの本を読むとどんな反応を示すのだろうか。日本におけるキリスト教は「欧米で広まっているなんとなくいいもの」との認識が一般的だろう。そんな日本人に対して、「中身も見ないで『いいもの』なんて思うべきでない」、ニーチェはそう語りかけてくれている。
こんな本を翻訳したかった(笑)。

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2014年03月22日

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ネタバレ

常に感じていたキリスト教への疑問点がこれを読んで一気にすっきりしました。
とても読みやすい文なので入門書としていいのではないでしょうか。

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2012年12月15日

Posted by ブクログ

ニーチェの晩年の著作「アンチクリスト」を現代語にしたもの。
難しい哲学書かと思いきや、とても分かりやすく、また非常に引き込まれるスリリングな文体であった。

いわゆるニーチェの「キリスト教」批判であり、その矢は西洋の文明を作ってきた現実世界にはない「イデア」や「物自体」という概念を立てたプラトンやカントにも及ぶ。
キリスト教というのは弱者が復讐のためについた嘘によって成り立っている。

逆にニーチェは「マヌ法典」や仏教を高く評価する。

ニーチェが一貫して主張するのは「高貴に生きること」である。
意志の力を持つ自己を敬うことなのである。

ただしニーチェが批判したのは、イエス・キリストそのものや神の存在そのものでもない。
本来の神の姿を歪めたキリスト教の「神」を批判したのである。

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2013年08月09日

Posted by ブクログ

こんなもん、明らかに命懸けで書いているのが分かるので、星の数はニーチェの勇敢さと知性、品性につけたようなものです。

ニーチェが発狂して亡くなる約10年前、最後に書いた本。

孤独であったろうと思う。

しかし、あまりにも素晴らしい明晰な頭脳。知性。理性。観察眼。
そして勇気だ。
とにかく勇気だ。
発狂するくらいの覚悟しないと、かけなかったろうと思う。

ニーチェさん、ありがとう。といいたくなる。
あなたが書いた本、2011年の私が読んで、ああここに理解者がいる!と感じているよ。孤独じゃないよ。

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2011年02月24日

Posted by ブクログ

ニーチェが狂人となる前の最後の著作で、ある意味集大成ともいえる『アンチクリスト』の現代語訳版。「現代語訳」という発想もさることながら、その訳のクオリティも素晴らしい。ニーチェを新書感覚で読めるなんて時代も変わった。ニーチェのアフォリズムをここまで噛み砕き、(おそらくではあるが)原文と意味を違えないというのは本当にすごい。もはやあの文体による圧力は感じず、ニーチェが近所の口うるさいオッサンに思えてきて親近感が沸き、言ってる事のとんでもなさもわかりやすい。ニーチェはキリスト教を、ルサンチマンから生まれた卑屈な宗教で人間を駄目な方に導く、としてさらに、キリスト教は真理と逆のこと(ウソ)しか言わない、とまで言う。平等主義を悪魔の思想と断じ、権利は不平等であるからこそ権利たりえ、全ての権利は「特権」だとする。キリスト教の反対概念としては、本能、真理、科学=女が挙げられた。

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2012年01月09日

Posted by ブクログ

キリスト教に対して抱いていた矛盾をニーチェが明解に解き明かしてくれた。キリスト教=病気など、思い切った言い方にびっくりした。キリスト教に矛盾を感じている人に一読を勧める。

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2018年11月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私は盲信への警告と受け取った。信仰の対象は宗教に限らないからだ。さて、本書のテーマは、どうすればより価値の高い人生を送ることができるか、であり、自分を肯定し物事をしっかり捉え誇りを持って実践せよ、が主張だろう。そして、今を精一杯生きるための力を削いでいる元凶としてキリスト教が徹底的に批判されている。現実を認められず逃げるために、様々な話や概念をでっち上げては現実の生を貶めたと。ここで、ニーチェはイエスとキリスト教を切り離して考えている。キリスト教は弟子(特にパウロ)が自分達の都合で書き換えたものであり、イエスが実践して示したことは何も残っていないと。この章が一番興味深かった。ちなみに比較的にまともな宗教として仏教が肯定的に書かれてもいるが、ニーチェが現状をみたら同じように批判していただろう。他には、凡人の大切さが書かれていたのが意外だった。最後に、批判は淡々と表現した方がより伝わってくるように思う。訳のせいもあるだろうけれど、ニーチェだからなぁ。

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2016年11月12日

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ニーチェの反キリスト者を、適菜収が「現代語訳」したものです。ニーチェの思想は、よく行間も読んでみる必要がありますね。

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2014年03月27日

Posted by ブクログ

少々過激で極端な部分のある文ではあるが、読み易く、内容が非常にわかりやすい。日本人だから、客観的に受け止められるのでしょうか。

“殉教者とは、自分が信じている宗教のために、自分の命を捨てる人のこと。何かのために命を捨てたとしても、その対象になるものの価値が変化するわけではない。”

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2013年11月08日

Posted by ブクログ

『アンチクリスト』の現代語訳版。

非常に読みやすかった。
過激な文体をとってはいるが、
納得できる指摘がたくさんある。

今度は、『アンチクリスト』を厳密な邦訳でも読んでみたい。

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2013年01月03日

Posted by ブクログ

ぎるてぃ!。痛快なキリスト教批評。たぶん訳語調により読みやすい流れがあるためそう思う。世界3大宗教、一神教、という側面をもつ反面、イスラム教徒の違いは報復をしないこと、万人に対するアイデアルと教えられてきた。しかし、実際には、愛のためにか他教の攻撃には、反撃を行うことは証明された(本書の表紙の絵から暗示される)。そして、宗教を信ずる人たちは、一部の人の考え(司祭)の考えにより、すべてを左右されると言うこと。(正義・道徳・愛)これは宗教教義が信仰の基ではなく、為政者の塩飽により、動かされると言うことである。神とは何か?私は仏教徒であると主張はしないが、一神教、神がすべての基本になっていると言うことは、信じがたい。本書の反論は、まさしくそう考えると共感するところ多し。多くの哲学者、宗教者の名前が出されているが、これだけ多くの著作を読んだことがないので分からないことあり。

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ホンモノの神様、ニセモノの神様
1 神、霊魂、自我、精神、自由意志などといった、アリもしないものに対して、本当に存在するかのような言葉を与えられたこと。
2 罪、救い、神の恵み、罰、罪の許し、などをいった、空想的な物語を作ったこと。
3 神、政令、霊魂など、ありもしないものをでっちあげたこと。
4 自然科学をゆがめたこと(彼らの世界観はいつでも人間が中心で、自然と言うものを少しも理解していなかった)
5 悔い改め、良心の呵責、悪魔の誘惑、最後の審判、といったお芝居の世界の話を、現実の世界に持ち込んで、心理学をゆがめたこと。


神とは本来、民族において、民族の強さや民族の権力を求める感情=天皇??

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2012年11月27日

Posted by ブクログ

「超訳」なので、ニーチェの原書にどこまで忠実なのかは分からないが、非常に読みやすいことは確か。
当たり前すぎて誰も言わないことを、ずばりと明言している。

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2012年09月29日

Posted by ブクログ

本物のアンチクリストを読んだことがないクソ野郎だったので、今読破中です。先生のこの本のおかげで少しは楽に読めそうです。もう大変感謝しておりまして、Twitterでもフォローさせれて頂いております。

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2012年04月20日

Posted by ブクログ

一先ず、内容如何より単純に面白いと思った。かなり書き味は過激な印象。
ただ、言われてみると、キリスト教は人間の本能を不必要に縛っているようにも思えたし、所謂弱い人達を更に弱くし、取り込もうと思索しているかもしれないな、とは思わされた。

そしてなにより、キリスト教如何に拘らず、真理がどうとか、善とか悪とか、そういったことに必要以上にかかずらうのは馬鹿らしいことで、もっと現実を見て生きようと思わされた一冊。

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2012年02月16日

Posted by ブクログ

限界や苦を、罪や罰などの非現実的な概念に昇華するキリスト教的なnegativeな思考はやめ、現実のものとして受け止めかつ乗り越えることで幸福を作り出せ。という話。ニーチェは一見弱者に厳しいが、ニーチェの理想とする強者が弱者をも救いよい世界を築くという論理なのだろう。

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2011年09月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 「神は死んだ」という言葉で有名なドイツの哲学者、ニーチェの「アンチクリスト」の現代語訳。解説にあるとおり、終始知識人が難解な思想を大衆に開陳するという印象はなく、フランクな口語体で読者に迫って語りかけてくるような印象だった。キリスト教世界=精神病院、僧侶=寄生虫だとか。

 個人的にはキリスト教と仏教の対比している箇所に感銘を受けた。キリスト教は最下層民が弾圧を受ける中で形成していった、常に敵を求める、人を堕落させる宗教で、仏教は温和な気候の土地で生まれ、中庸の立場や良い意味でのエゴイズム(問題を自分に引き寄せて考える)を説く、成熟された現実的な宗教だという。

 そういえばローマ帝国が滅んだのはキリスト教を公認してからだし、十字軍はイェルサレムをイスラム教勢力から奪還してから、同地で殺戮と略奪を繰り広げている。今もアメリカが戦争を仕掛けるのは、常に敵を求めるキリスト教と切り離せない関係にあるからだろう。

 他にもイエスの教え≠キリスト教ということも述べられている。イエスが教えたのは「実践」であり、「復讐」とか「罪と罰」ということは説いていない。弟子達がイエスの教えを歪めて、キリスト教を非寛容的で戦闘的なものへと変貌させる。ニーチェは憎悪や怨恨に基づく道徳を「ルサンチマン道徳」と呼んでいますが、これはまさにキリスト教に当てはまるものだと言う。

 個人的にはキリスト教が嫌いではないが、読み物としては秀逸だと思った。きっとニーチェが否定したのは、キリスト教によって作られた、偽りの「神」なのだろう。だから彼はこう言ったのだ。

 Got ist tot.(神は死んだ)

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2011年06月06日

Posted by ブクログ

ニーチェの「アンチクリスト」の現代語訳というか超訳ということである。ただこの新書を語るときには、まず、原作よりも翻訳のあり方について語らねばならないだろう。
所詮、「日本語訳」を読むのだから意訳はどうしても必要と思う。原書に忠実?に直訳されても、おそらく自分ら一般人には理解が難しい。ただ、この書のような超訳はどうかという話である。
試しに近くにあった白水社「ニーチェ全集」(西尾幹二訳)の「アンチクリスト」のページをめくると、荘厳で詩的な調べのおそらく忠実に翻訳されたニーチェの言葉として記されている。また、そうであるが故に散文調の哲学的言い回しで(アフォリズム)、日本語文としては・・・という状態なのも確かである。(余談だが、西尾についてはその歴史に対する姿勢から、その思想については信頼が置けないと思っているのだが、この訳はたぶん真面目に訳しているのでしょうね。)
それに比べ本書の訳は大変にわかりやすく、ニーチェ自身の言葉からはかけ離れてしまったが、その意図はよく伝えているのではないだろうか。確かに超訳なのだが曲解までには至っておらず、また本書の巻末の解説にもある通り、逆に論旨が鮮明となりとてもわかりやすいので、実はその試みは成功していると言ってよいと思われる。
ただ、新書タイトルや表紙絵、また、各節の小見出しや固有名詞の解説は、100%訳者の意図でニーチェは関係なく、その趣旨は理解可能だが、論旨とは別の予見を読者に与えかねない行為であり、いただけない。
さて、本書である。(笑)論旨が逆に鮮明になりすぎたおかげで、過激さもUPしたのだが(笑)、くど過ぎるのと他者攻撃が激しいのとで、まるで酔っ払いの愚痴をきいているような感覚をおぼえます。(笑)イエス亡き後、キリスト教を体系化し、下からの宗教として世の中に浸透・発展させたパウロ。だが、ニーチェの目には真理を騙り、自らの利益の手段として神を騙る思想としてみえる。現代日本社会を生きるわれわれには計り知れないのだが、長い期間における、そうしたキリスト教教会とその聖職者の、聖俗を通した抑圧の深さへの最後の怒りの爆発のような感じです。個人的にも彼の怒りと論理に共感できる部分は多い。
ただ、長いものに巻かれているのが心地よい人が多数の世の中で、神が死にキリスト教から解放されてしまった後、人々の立脚すべきよりどころを探す道はとても険しく、ついてこれる人も少ないようにも思う。そうした「その後」についても気軽に考えることができる格好の一書。

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2013年05月25日

Posted by ブクログ

ニーチェの『アンチクライスト』の現代語訳。
訳書にありがちな倒置法(なぜならば…とか)が少し気になりましたが、読みやすいと思います。

キリスト教に限らず信仰を持って、それに人生や命をかける人たちがいます。日常生活で神様に畏敬する人たちがいます。宗教を利用して社会を動かす人がいます。で、当然動かされる人もいます。
神様の魅力って?聖書読んでも、信仰を勧める人の話を聞いても、なかなか理解できない。理解できない神様に左右される社会を不思議に感じませんか?
そんな思いをもつ方には教養の一冊となるはずです。
ニーチェの言葉の力強さに惹かれます。

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2010年09月20日

Posted by ブクログ

ニーチェ入門書として購入。
当時西洋哲学の主流であったキリスト教を痛烈に批判したニーチェについて、聖書やキリストの弟子達、禁欲主義的な教義を中心として紐解いていく。
イエス・キリストではなく、キリスト教を批判しているという点に留意。

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2025年03月05日

Posted by ブクログ

衝撃的な題名にひかれて読んでみた。
ニーチェの「アンチクリスト」の現代語訳ということ。
ニーチェの気持ちはなんとなく分かるが、この人は弱い者には冷たいんだな、というのが正直な感想。

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2020年12月07日

Posted by ブクログ

最後までわからんちんなところがありました。
ニーチェ当人もそして適奈先生にも自明のこととして
それを素通りして、阿呆な俺が残されるという状況だ。
何故なんだろうな。

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2019年11月22日

Posted by ブクログ

ニーチェがキリスト教はクソだとひたすらこき下ろす本。さすがにそれは言い過ぎではないかと思うこともあるが、普遍的な「道徳」「義務」「善」は幻想に過ぎないと言っている点は評価できる。こいつはまともな考えの持ち主なようだ。

基本的にはキリスト教は弱者のための宗教であるため、その弱さを肯定する方針が気に入らないらしい。そして僧侶達が人民を支配しやすい方向に教えを拡めていることが。ニーチェはイエス本人を否定はしていない。悪いのは全てパウロである。やつのせいで偉大なローマ帝国は滅びてしまった。その上2000年後の人類にまで影響を与えるのだからパウロはすごい。

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2017年08月18日

Posted by ブクログ

どこまでがニーチェの言葉か怪しい部分はあるが、ニーチェの著作に平易な文章で触れることができる点は良いと思う。

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2016年09月16日

Posted by ブクログ

キリスト教会は、自分たちの組織を永遠化するために、罪悪感や魂の平等というカラクリを作ってきた。目前の現実を否定するためにあの世を作り出した。

ニーチェというと、神は死んだ、という言葉しか知りませんでしたが、その実体ということでしょうか。訳者の意図が結構含まれているようで、ちょっと恐いです。

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2015年06月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ニーチェ著「反キリスト者」の現代語訳。
気持ちいいくらいキリスト教がこき下ろされている。
当時これを出版するのには勇気が必要だと思う。

確かに十字軍の遠征とか世界史を学んだときにはけっこう疑問だった。
何故、彼らは自ら進んで執拗に戦争をしかけるのだろうか、
何故、ここまで異教徒を認めないのだろうか

私は特にキリスト教はもちろん特定の宗教を信じてはいない。
しかし、それでも私は何かしら彼らに影響を受けているのだろう。
何せ2000年の歴史を持ち、信者は20億人もいるのだ。

単にキリスト教を否定するだけではなく、
物事の見方のヒントも示しているとは思う。

ただ、邦訳を読んでないので、
どこまでこの本がニーチェの意図に沿っているのか判断付かない。
この本だけでは訳者の意図も何かしら含まれているようにも受け取れてしまう。
実際ニーチェがどのように記述したのかも興味があるし。
というわけでちゃんと邦訳版も読もう。

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2014年07月18日

Posted by ブクログ

表紙に9.11ツインタワーのイラストでこのタイトルでは、とても危うい感じだが、ニーチェ最後期の『アンチクリスト』の現代語訳といった本である。
批判の書としてよりも、主張の書として読んでみると、面白いのはエリート主導の理想社会観で、「権利の不平等こそ権利があることの条件」「権利とは特権」、平凡な人の、単純に自分には何かをする能力があると感じる幸福感(そんな特権)が公共の利益として働いているのだ、だから彼らを大切に扱うのは例外的人間の義務だ、なんていうくだりには刺激を受ける。
反抗の対象が変わっても、闘争方法は意外に共通するものなのかもしれない。

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2013年08月14日

Posted by ブクログ

キリスト教は自分の都合のいいように「真理」をでっち上げ、大衆を扇動し、世の中を駄目にしているという内容.
「キリスト教」の部分に他の既成概念を入れても成立する.

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2012年06月21日

Posted by ブクログ

現代語訳ということで、極めて平易な言葉・表現で書かれているので簡単に読める。なんだかパンキッシュな作り。内容に関しては表題を見れば判るよね、という感じでキリスト教への批判(あるいは非難)である。

今の時代に読んでみる分には、非常に「面白い」という印象でそれなりに納得しながら読むことが出来たのだが、この本の原作?である『アンチクリスト』が発表された時には今とは全然違った受け取られ方をしたのだろうなぁと考えた。今でもそうかもしれんが、キリスト教徒が一杯のところでキリスト教を攻撃するのは凄いことです。

一点気になったのは、全体的に無根拠なこと。悪く言えばニーチェというブランドで評価が上がっている部分があるような気がする。
だから「論」というよりも「エッセイ」みたいな位置付けにするのが妥当なのだと思う。多少無茶な現代語訳が可能になったのもそのせいか。

何はともあれ読み物としては面白いです。
権威に対して攻撃しまくる人はやっぱり必要なのではなかろうかな。

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2011年07月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『これも友達に薦められた本。
ニーチェは本当にネ申だったんだなーっていうのがよくわかる。
ちなみにこの人、実はルター派の牧師の子供らしいっす。
キリスト教、ルター、パウロ、カント、ソクラテス、孔子…etc.「偉人」という枠でくくるのもなんだか不遜な感じがしてしまうような世界史上の巨人たちを片っぱしから一刀両断に切り伏せていくのを見ているのは、かなりの快感(笑)
新訳、というか超訳がまたいい味出してるんだよなー。
まじめなキリスト教徒 以外の方には心からおすすめします。
はたしてキリスト教徒の人はどんな気持ちでこの本を読むんだろうか、いやたぶん読まないんだろうけど。。
想像しただけで寒気がします』

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2011年06月19日

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