あらすじ
「人は食べたものと、読んだものでできている」──書評家のよう子は、神楽坂に盲導犬のアンと暮らしている。出版社の担当の希子と隔週の木曜日に、打ち合わせを兼ねたランチをするのが楽しみだ。一方、神楽坂で〈古書Slope〉を切り盛りするバツイチの本間は、五歳になる息子のふうちゃんと、週に一度会えるのが木曜日だ。書物への深い愛と強い信頼、それを共有できる大切な人。本に込められた〝想い〟を伝えていく──。(解説・新川帆立)
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
古本屋を営む上の知識、盲目の人に関する知識や感覚と読んでいてそうなんだと学べるところがありました。
話の展開としては主人公の女性の昔の話が出てきたあたりから、なんとなく予想ができる展開ではありましたが、驚きの展開がなかったというだけで、全体的に心温まる話でした。
若い頃の青春がそのまま身を結ばないというところが、胸が締め付けられる内容ではあるもののそれが何年もあとになって、また当時の二人に戻るという切ないながらもこれからの二人の未来はきっと明るいと感じさせてくれる良い終わり方でした。
他の本を読んでいても個人的にこの方の文章は読みやすくて良いです。