あらすじ
「小春日和のような穏やかな暮らしを一変させた妻の入院、そしてあまりに唐突な末期ガン宣告。それは私にとって、すさまじい木枯らしの日々の始まりでした」。老年期のとば口でたったひとりの家族を失ない、やがて深い孤独と後悔から体調を崩し、しだいにうつ状態へと落ち込む。元NHKのお天気キャスターとして人気を博した著者が、伴侶の死、自殺未遂、精神科入院を経て回復するまでの痛切な日々を率直に語り、反響を呼んだベストセラー。
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Posted by ブクログ
とても厳しい人生を生きた筆者の自伝的な一冊。妻が重い病気になりつつも、自分も重い病気になるという究極のアンラッキーだが、自分にもそれは起こり得る未来として読み進めた。
純愛です!感動してください!というごり押しではなく、人間の弱く汚らしい一面もありありと描かれているので、本人の病気に加えて周囲の苦労もよく理解できた。ただ、まあこれはわりとお年を召した方の立場で描かれているので、今の人の価値観とは少しずれるところはあるかもしれない。そういうことを前提に読む必要はある。
うつは治るということ、薬物での治療もちゃんと効果はあるということ、うつ病の人にとってはこういうちょっとした情報でも希望に見えるだろう。