あらすじ
ディープフェイクとは、人工知能(AI)の技術を用いて合成された、本物と見分けがつかないほどリアルな人物などの画像、音声、映像やそれらを作る技術のことである。大統領が敵国への降伏を呼びかける動画が拡散されたり、ある企業のCEOの偽音声を用いた詐欺事件が発生するといった事例が生まれる一方、画像生成AIを用いて作成された絵画が米国の美術品評会で優勝するなど、アートやエンターテインメントの分野にも大きな変革が生じる可能性がある。ディープフェイクを生み出す原理や社会への影響などを平易に解説し、共存せざるを得ない未来に向けて知っておくべきことを語る。 ●偽ゼレンスキーかく語りき ●ディープポルノ――日本では逮捕者も ●GANの発明――敵対的生成ネットワークというアイデア ●画像生成AI――言葉を入力すれば絵ができる ●人はディープフェイク顔を信頼する ●脳はディープフェイクに気づいている ●フェイク動画を見破る ●ディープフェイクと共存する
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Posted by ブクログ
これだけ高度に科学技術が発達した社会ではデジタルがアナログ並みに精緻になり、何が真実で何がフェイクなのか識別できなくなる。どれだけ対策を練っていたとしても、危険はゼロにならない。
この本で紹介されていたのはAI技術でどのようなフェイクを作ることができるのか技術的な解説もされていてとても勉強になった。
AIなどここまで科学が進化してくると、人間らしさとは何なのか?改めて考えるきっかけになった。
Posted by ブクログ
写真、動画、音楽、絵画、文章、なんでもAI生成できる時代になった。生成AIの進歩は急速で、もはや見分けが難しいレベルにきているようだ。
機械学習全般に関する説明もあって、GAN(敵対的生成ネットワーク)が興味深かった。生成AIと識別AIを互いに競わせるような考え方で、データさえあればいくらでも賢くなりそうに思えた。
メディアフォレンジックという考え方も出てきているようで、こういうものでもないと本物と偽物の識別はますます困難になりそうだと思った。