あらすじ
300社1500店舗以上のラーメン店の経営に携わってきた著者が、「今という時代に通用する“モノとサービスの売り方”」をまとめた一冊!
創業24年のラーメン店・大力屋。かつての隆盛はどこへやら、今ではすっかり閑古鳥が鳴いている。頑固一徹の店主・大二郎のひとり娘・春香は、大学の授業で偶然出会った経営コンサルタントの澤村に助けを求めた。職人肌の大二郎は澤村を拒絶するが、自慢のラーメンを「美味しいだけで、商品としては間違いなく売れない」と言われ……。つぶれかけのラーメン屋が、毛嫌いしていた”経営のプロ”の助言に従って復活を目指す! 感動の物語の中にちりばめられた、うまくいく商売の法則とは?
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Posted by ブクログ
最近コンサルやマネジメント関係の本を読んでいるので、以前読んだこちらを再読。
【概要・あらすじ】
老舗で行列の絶えない大人気だったラーメン屋大力屋が潰れそうに。お店は昔ながらの職人気質の頑固な大将。この物語のヒロインはそんなラーメン屋の一人娘の大学生のはるか。はるかは大学の授業でコンサルの先生と出会う。そこでの授業は、寿司屋の立て直しの話。職人の店が潰れ、なぜ回転寿司が生き残るのかの話をした所、自分の父親とお店のことが重なり先生に自分の家の事を相談。はるかはお店を立て直す事が出来るのか。はるかとコンサル、大将をはじめとする大力屋の新しい物語が始まる。
【学び】
①成功する人には共通する3つの要素がある
→素直・プラス思考・勉強好き
②ターゲットとなるお客様を見据える。
→ここだけ・今だけ・あなたにだけ
③商品とは【料理】に【ターゲット】と【購入魅力】が加わって商品になる。
④挨拶がこんにちはの理由
→こんにちはと返事がしやすいコミュニケーション。いらっしゃいは返事ができない。
⑤美味しいというのは商売全体で考えると売れるための条件のうちの1つ。
【感想】
まず飲食店の挨拶のこんにちはの意味に驚いた。最近こんにちはだな〜っていう事はなんとなくはもちろん知っていた。でも理由までは知らなかった。従業員でも知ってる人は少ない気がする。
どことなく人気なお店は【美味しい】もしくは【映える】などの理由が強いイメージがある。でも人が集まる所に人は集まるし、理由はそれだけではない。考えられる事全部考えてみたら普段の飲食店に行くのも感じられる事が増えそうだ。
物語として非常に感動出来る。大将が徐々に変化していく様は心打たれるものがある。こだわりがあるからこその頑固さ。だから譲れないものも多かったが、売れないことの方が辛い。
こういう人を活しながらお店を立て直していけるという知識や力は偉大。自分だったらどうするかを非常に考えさせられた。
また、ガンとなるやる気のないアルバイトをあえてこちらから辞めさせない。お店が盛り上がっていくとこういう人は居心地が悪くなって自然と抜ける。これもとても目から鱗だった。悪いものはすぐ排除した方がいいと思いがちだけど、2:6:2の法則(働き者:普通の働き:怠惰)の、怠惰を排除したら良くなるのではなく、上の二つから徐々に怠惰が出てくるというのは人間の妙だなと。
勉強にもなって心も温かくなる。改めてとてもいい本でした。
読みやすいです
どこにでもありそうな個性のあるラーメン屋を舞台に物語が展開されていきます。
登場人物も、当たり前ですがそれぞれ役割があり、読んでいて飽きることがなかったです。
少しずつ考え方が変化し、お店や周りの人々と成長していく大将が人間味溢れていて見ごたえがありました