あらすじ
人はみな必ず死ぬ.死なないわけにはいかない.それなら,人間らしい死を迎えるために,深刻ぶらずに,もっと気楽に「老い」「病い」,そして「死」を語りあおう.本書は,全国津々浦々を旅するなかで聞いた,心にしみる庶民のホンネや寸言をちりばめつつ,自在に書き綴られた人生の知恵.死への確かなまなざしが,生の尊さを照らし出す.
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
タイトルから生死に関するものだと分かるけれども読んでみるといやはや面白い。
今の社会が抱える医療や生死についてざっくばらんに書いてある。
散文的な文章を集めたのも面白い。
病院へ行くと大量の薬を処方される皮肉の文章だったり死にゆく人の尊厳を考えさせられる文とか色々ある。
著者はお寺の子供なので死生に関して敏感に育ったのかなと思いながら読んでました
死ぬことは悪いのかいいのか色々書いてるものを集めたのでうまい具合に読んで納得する部分もある。
これからは病院も無理に患者を延命処置して長生きさせることは減っていくように感じる。
尊厳死もこれから増えそうだなと思いながら読んでました。
死にそうな人をスパゲティと呼ぶと聞いてどういうことかというのも点滴、胃漏、酸素吸入、排せつの最低4つのチューブが体に付けられることから見た目からスパゲティと言うそうな。
そこまでして生きたいとは思わない人は多い気がする。
長生きがいいのか自分で死を決めるのがいいのか考えたい。
Posted by ブクログ
現代を生きていくうえで、生老病死を意識することは処方箋になる。日々の辛さや雑事、面倒くさいと思う感情は、それに比べれば些末なものであるからだ。そのことは、「メメントモリ」という言葉が古来から残されているとおりである。
その意味で本書、「大往生」は処方箋以外の何物でもなかった。
辛くなったとき、しんどいと感じるときにこそ、読めて良かったと痛感した。
続編はまた辛くなった時に読もう。良い薬を見つけたと思った。
Posted by ブクログ
面白かった。
川柳も読んでいて楽しい。
記憶に残った1節は
過去の人生で考えれば今が一番年寄り、
これから先の人生で考えれば今が一番若い、との言葉。
コップ半分が空とみるか満たされているとみるかという話があるけど、それの人生版みたいな感じ。
今を後悔しないように精一杯生きるということでしょうか。
明るく死にたいとは思うけど、これはできるかどうかあまり自信はないです。
死んだ後のことは遺族に任せる。それも大事かなと思いました。
借りを作らない、も気に入りました。
生きているということは借りをつくるということ、
生きていくということは借りを返していくということ。
そういう心持は持ち続けたいです。
Posted by ブクログ
繝?Μ繧ア繝シ繝医↑繝??繝槭↑繧後←縲∵ァ倥??↑莠コ縲??險?闡峨r蠑慕畑縺励◆繝「繧カ繧、繧ッ縺ョ繧医≧縺ェ縺セ縺ィ繧√′縺ェ縺九↑縺玖憶縺??よュサ繧偵?√ち繝悶?縺ァ縺ッ縺ェ縺上?∬コォ霑代↑繧ゅ?縺ィ縺励※蜿励¢豁「繧√?∵律蟶ク逧?↓隧ア鬘後↓縺吶k縲ゅ?る?ュ縺ァ繧上°縺」縺ヲ繧ゅ??屮縺励>縺ェ縺√?ゅ?
Posted by ブクログ
「待合室患者同士が診察し」
「フルコース食後の薬飲んですみ」
こうした句にひそむ実感こそ、この本の姿勢としたい。
「人は死にます
必ず死にます
その時に 生まれてきてよかった
生きてきてよかったと思いながら
死ぬことができるでしょうか
そう思って死ぬことを大往生といいます」
で〆られていた。
老人の日常に落とすことばが深くておもしろい。
歳を重ねるほどに、このことばを実感していくのだと思う。
Posted by ブクログ
死に直面しながら 庶民は 明るい。
その明るさが 楽しい。
老い。病い。死。仲間。父。
テーマが いいねぇ。
こうやって、読んでいると
年をとり 病気になり 死ぬのは 当たり前なんですね。
長生きするのが あたりまえ。
そんな時に 長寿 とつけるのもおかしいと言う。
長命で いいじゃないかと。 ガッテン!
ニンゲン 今がイチバン若いんだよ。ガッテン!
今はただ小便だけの道具かな 圓正師匠。
おじいちゃんは 仏様になる。
客様は 神様ですが、死んだら仏様になる。
中国では お客様は、帝王なので、死んだら 何になるのかな。
ストレスはスパイスみたいなもんで、ストレスがまったくない人は、
ニンゲンとしてもお粗末です。
痔とか、腰痛と言うのは、ニンゲンが立って歩くようになってからです。
動物には、痔も腰痛もありません。
死にたいように死なせてあげたい。
こういう死に方をしたいというイメージのない人ばかりなんです。
ペットは死んでも、気が楽なのは 遺産がないことである。
ふーむ。
死んだら 天国ではなく 極楽に行きたい。
死んだ当人が 死んだとわからなければ、それは 大往生なんですね。
昔はね。ぼけるほど長生きしなかった。ガッテン!
それは、ガンではなく ガンモドキだ。
ふーむ。
明るく死にたいね。
Posted by ブクログ
どうやって死の恐怖を乗り越えていくのか、ということに関するヒントが満載の本。
いつものように寝て、そのまま死んでしまうとか、苦しまないという意味で、とてもいいなあと思う。
Posted by ブクログ
尺貫法に対する永六輔の取り組みには感服した
職人とか,人に対する接し方が独特だ。
大往生もそういう永六輔の永六輔らしい文脈で読むと納得できる。
自分が永六輔ほど,真正面から向き合えていないことが恥ずかしい。
Posted by ブクログ
タイトルに反して時に笑ってしまうこともありますが、死をテーマとした感動映画なんかよりはよほど考えさせられる内容だと思います。面白いのですがとても深いです。
Posted by ブクログ
生きて行くこと
死んで行くこと
誰にでもいつまでも付き纏う問題について、面白く考えさせて頂いた。
死についての(この柔らかい哲学)本に評価を付けるのは気が引けるが、星は上記の数である。
最近はもっぱら外国人著者の本を手にする機会が増えていたが、日本人が書く思想も捨てたものじゃないね。
Posted by ブクログ
生と死についての本。
生きることについての本は多くあるが、
死についてこんなにネガティブでなく潔く書いてある本は出版当初珍しかったと思う。
死への向き合いかた、受け入れ方など勉強になった。
そして生の尊さや儚さなども同時に感じる一冊。
Posted by ブクログ
永六輔が亡くなった際に、あまりテレビを観てなかったし、新聞を読んでなかったけど、どんな風に報じられていたんだろう。
読んでる途中に祖母が亡くなったので、ちょっと驚いた。
死について考えるいいきっかけになった。
Posted by ブクログ
永六輔が1994年に発表した、発行部数200万部を超えるベストセラー。
「人はみな必ず死ぬ。死なないわけにはいかない。それなら、人間らしい死を迎えるために、深刻ぶらずに、もっと気楽に「老い」、「病い」、そして「死」を語りあおう」と、著者が全国津々浦々を旅する中で聞いた、巷に生きる人々の語る寸言を集め、著者が実父の死に際して思ったことなどを綴っている。
市井の人々の本音には、はっとさせられるもの、わかっちゃいるけどそりゃ無理だよねと思うもの、思わず笑ってしまうもの。。。様々である。
(子供電話相談室への質問)「どうせ死ぬのに、どうして生きてるの?」(著者、絶句。。。)
「人生ね、あてにしちゃいけません。あてになんぞするからガッカリしたり、悩んだりするんです。あてにしちゃいけません。あてにしなきゃ、こんなもんだ、で済むじゃありませんか」
「病人が集まると、病気の自慢をするんですよね。もちろん、重い人が尊敬されるんです」
「死にたいように死なせてあげたい。ホスピスの医者としてはそう考えるのですがね。こういう死に方をしたいというイメージのない人ばかりなんです。生き方ばかりじゃ最後に役に立たないんですけどね」
「人生五十年というのは寿命のことじゃありません。五十過ぎたら人間みんな同じだっていうことです」
「生きている目的は死ぬことですよ。だとすれば、見事に死んでみせようとするためには、今死んでも大丈夫なように生きるしかないですよ」等
自分が重病になったときや死に直面したとき、いや、(とりあえずは)元気に毎日を過ごしているときにも、こんな風に考えられたらというヒントが沢山。
(2005年3月了)
Posted by ブクログ
死についてもっと身近に感じるべき、学ぶべきという考えはこの当時から話されていた。
高齢者に高齢者行政を考えてもらうべきで、行政は雇うべき。
高齢者は好きなものを好きなだけ食べられることが大切。
スパゲティ症候群は20年前からあった。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
人はみな必ず死ぬ。
死なないわけにはいかない。
それなら、人間らしい死を迎えるために、深刻ぶらずに、もっと気楽に「老い」「病い」、そして「死」を語りあおう。
本書は、全国津々浦々を旅するなかで聞いた、心にしみる庶民のホンネや寸言をちりばめつつ、自在に書き綴られた人生の知恵。
死への確かなまなざしが、生の尊さを照らし出す。
[ 目次 ]
1 老い―「人間、今が一番若いんだよ」
2 病い―「医者に文句をつけるのが大切なんです」
3 死―「生まれてきたように死んでいきたい」
4 仲間―「怖がらなくてもいいと言い」
5 父―「死にたくはないけれど」
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
市井の人の言葉を集めた本。西洋医学への疑問に満ちあふれている。人間ドックに行って痔になり、薬を勧める薬剤師が卵酒を飲むのを見、ちょっとおかしいを病気にしてしまう人間ドック。健康を病気としてしまうのが、今の医者の仕事なのか?と思ってしまうこともある。東洋医学に関してこうした苦情?がないのは、絶対数の少なさか?2000年と200年の年期の差なのか?議員さんの診療所では、東洋医学も併用していることを聞き(読み)絶句した。
Posted by ブクログ
著者が20年に渡って続けてきた「無名人名語録」というノートから、「老い」「病」「死」というテーマに関する言葉を抜き出してまとめた本です。著名人でも何でもない市井の人びとの言葉の中から、人が死と付き合うための知恵をくみ取ろうとする試みだと言えるように思います。
そのほか、中村八大、いずみたくの死に際して著者が発表した追悼文、さらに歌手の淡谷のり子や日本にホスピスを広めるために尽力している山崎章郎といった人々が参加したシンポジウムの記録、著者の父である永忠順の「絶筆・死にたくはないけれど」なども収録されています。
Posted by ブクログ
タイトルに恥じず「死」について徹頭徹尾書かれている。今の日本、宗教画人々に根付いていないため、人々は「死」に対して異常に恐怖を覚えている。という言葉に興味を持った。
水無昭善の本の中でも必ずと言っていいほど「死」への恐怖を持ち過ぎないこと。それは「生」への執着に変わる。と書かれている。実際の宗教関係者の話を読んでからこの本を読んだので、内容がすとんと落ちてきた。
宗教というのは有事の際の最後の拠り所だと思う。
宗教というのは本来、生きる道や心構えを示すものであって、特に日本の宗教にはその色が強いと感じる。
最近では宗教と聞くとネガティブなイメージが先行してしまうが、日本では神社に手を合わせた帰りに寺に行こうが、全くお構いなし。
これだけ寛大なのだから、心の拠り所の一つとして仏教の教えを紐解いてもよいと思う。
Posted by ブクログ
死に対する意識というものが、自分の中で変化したのだろうか?
高校生時代に読んだときには面白いと思ったのだが、今読むと、本の内容にそれほどには心を揺り動かされるところはなく、一部の一般人コメントにううんとうならされたり、クスリと笑う程度であった。
ただ、読み終えてみて、少なくとも「死」や「老い」「病」について、考えるきっかけにはなる。これらに人間がかかる率は100パーセントであるが、どうにも僕はまだそういうものを直視、考察を出来ていないらしい。
そうしたことを経たうえでなら、本書で理想として描かれているような、明るい死、理想的な死、というのにも、より思いが至るのかもしれない。
そういう意味では、「死」や「老い」などについての「入門書」的役割を果たす一冊、といったところか。
Posted by ブクログ
物凄い話題作なので。でもこれはまあ、まだターミナルケアの概念が殆ど話題になっていなかった頃のもので、既に古臭くなってしまった感が否めないですね。常日頃から医療に携わる立場にいなければ、多少なり死生観について考える一助にはなるかもしれないけど、少なくとも現在の医療は、ここに書かれている状況からは進歩しているはずです。大切だけど、なかなか明確な答えはなく、これからもずっと我々が向き合い続けなければならない領域には違いないので、概念自体がどうでもいいと言っている訳では決してないですが。
Posted by ブクログ
【目次】
1. 老いー今が一番若いんだよ
2. 病いー医者に文句を付けるのが大切なんです
3. 死ー生まれたように死んでいきたい
4. 仲間ー怖がらなくてもいいと言い
5. 父ー死にたくはないけれど
6. 弔辞ー私自身のために
【概要】
前半は、老・病・死について、無名の人々の言葉を集めたもの。
後半は、永六輔の友人や父による、死についての対談やエッセイを集めたもの。
【感想】
いい人生を送るためには、そのクライマックス、つまり死を、どのように迎えたいのかを考えなくちゃ行けない。
そのためには、まずは、死を日頃の話題にするところから始めよう。
気に入った言葉。
「ターミナル・ケアの一部に医療があるべきなんです。」
「病院で死ぬか、在宅で死ぬかじゃありません。誰に看取られて死ぬかなんです。」
あと、所々に漂う宗教礼賛の香りが好きになれなかった。
Posted by ブクログ
うちは母がTBSラジオの熱心な?リスナーなので毎週土曜は永六輔とその新世界を聞くとはなしに聞いております。今骨折で入院されているので早くよくなられると良いな、と思います。
で、中身ですが半分色々な人の一言と親友への弔辞と対談とお父様が書かれたと言う文章で構成されており、簡単に読み終わってしまいました。個人的にそうだよなあ、と思う色々な方の一言があったりこれは違うだろうと言うのがあったりで1章が一番面白かったです。
私なんかは永さんの作詞家としての時代よりもマルチタレントの時代の方が長く知っているのでそれほどあの大ヒット作、と言われてもピンと来ませんでした。それでも上を向いて歩こうとか見上げてごらん夜の星をとかこんにちは赤ちゃんとか知っている曲ばかりではあるので凄いなあと思いますが。
個人的に一番面白かったのは淡谷先生の演歌歌手を束にして火をつけたい。ついでにジャリタレも燃やしたいってとこでした。過激だ(笑)
Posted by ブクログ
目新しさはないけれど、
市井の人々の生の声は貴重だ。
でも、著者の解説等々は蛇足に思われる。
というかもっと、
「こんな考え方があったか!」と、
思わず膝を叩いてしまうような金言を期待し過ぎたかもわからない。
また、
"病い"のところで、
「医者に文句をつけるのが大切なんです」とあり、
著者はこれをかなり肯定的に捉えているけれど、
医療っていうのは、
クレームをつければサービスが向上するような、
そんな類の職業ではないと思う。
隣人として文句を言うのならまだしも、
消費者として文句を言うのは、
医療をさらに沈下させる結果になるだろう。
※ほぼ内田樹先生のパクリな意見
さらに言えば、
医療から切り込むのだったら、
福祉からも切り込んで欲しかったな~、と。
うーん、やはりいまいち物足りない。