あらすじ
◆ロングセラー教科書の改訂版。最強テキストが大幅にパワーアップ!◆
・オールカラー化で、さらに見やすく
・演習問題を30問増やして、さらに学びやすく
・最終章に「発展的な内容」として、ロバスト制御とLMIの解説を追加
・応答の図を再現できるコード(PythonとMATLAB)をGitHubにて公開
【主な内容】
講義01 現代制御とは ~状態空間表現の基礎~
講義02 状態空間表現
講義03 行列とベクトルの基本事項
講義04 状態空間表現と伝達関数表現の関係
講義05 状態変数線図と状態変数変換
講義06 状態方程式の自由応答
講義07 システムの応答 ~状態方程式の解~
講義08 システムの応答と安定性
講義09 状態フィードバックと極配置
講義10 システムの可制御性と可観測性
講義11 オブザーバの設計
講義12 状態フィードバック制御とオブザーバの併合システムの設計
講義13 サーボ系の設計
講義14 最適制御
特別講義15 現代制御の発展的な内容
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
現代制御の内容を思い出したくて購入しました。
本書は、現代制御と呼ばれる状態空間モデルに基づく制御理論を説明した本です。一般に現代制御は難しく、本によってはほとんど数学書みたいになっていてけっこう読むのがキツいです。本書はその難易度をかなり和らげており、具体例と丁寧な解説で現代制御の入門的な部分を着実に勉強できるようになっています。グラフやシステムの線図も多く、数式の部分と確認しながら見ると複雑な部分がわかりやすくなっていると思います。定義の囲みや章末の要約も親切で読み進めやすい教科書です。
ただ本書にはちょっと読みにくい部分もあります。現代制御のモデルは線形代数を基本としているため、基本的な説明はすべて行列とベクトルによるものです。一般に本書を読む読者で大学1年程度の線形代数を勉強していない人は考えにくいと思いますが、それにしては説明が冗長です。特に逆行列を計算する際に毎回余因子行列と行列式で書き直すのは、ただ余計なだけなのではと個人的に感じました。