あらすじ
わたしが嵐の真夜中に閉鎖された墓地へと向かうはめになったのは、従妹のペトラのおかげだ。彼女が指導している少女たちが、そこで罪のない儀式ごっこに興じていたのだ。だがわたしが見つけたのは、胸に鉄の棒を突き立てられた男の死体だった。ヴァンパイア殺人! 事件はマスコミの好餌となり、わたしはその渦中へ……ショッキングな展開を見せるシリーズ最新作
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Posted by ブクログ
シリーズを通じて、「理不尽なことや、それを押し通そうとするような勢力には激しく立ち向かい、他方で“弱者”を決して切り捨てようとせず、温かい目線を向けようとしている人物」として描かれてきたと思うが、本作でも彼女のそういう姿勢は健在である。愛すべきヒロインだと思うが…本作の最終盤では「シリーズを止める気か?!」と本気で思った場面が…
Posted by ブクログ
探偵ウォーショースキーの16作目。
旧知の新聞記者マリとパーティに出席していたヴィクは、
従妹のペトラに呼び出されて、
雨の中を少女たちを探して墓地に入り込む。
ヴァンパイア・クラブの儀式をしようとしてたが、
男の死体を見つけてしまう。
なぜかそれが、上院議員候補へのメディアによる攻撃に巻き込まれ、
ヴィクも個人攻撃されてしまうことに。
進化論を攻撃する論戦に思い出したのは、
こどもの頃に読んだ本を思い出した。
その著者は、「約束を破り楽園を追われた”ヒト”を祖先とするぐらいなら、
仲間で協力し合って厳しい環境を生き残った”サル”を先祖としたい」
というようなことを書いていたっけ。
偏向報道をする人気スターが過去の罪に追い詰められるのは、
意外な展開だった。
最後に華々しく罪を暴くのは良いのだけれど、
死んだふりはしなくて良かったかも。
新聞記者をクビになってしまったマリは、
とりあえず選挙のメディア・アドバイザーになったようだが、
今後はどうなるのやら。