【感想・ネタバレ】ミッドナイト・ララバイのレビュー

あらすじ

40年前の吹雪の夜、彼は忽然とシカゴの町から姿を消した……偶然のきっかけで、消えた黒人青年の叔母の依頼を受けたわたしは、昔の失踪事件を調べることになる。時間の壁だけが障害かと思われた調査だが、失踪の影にはもうひとつの事件が隠されていた。隠蔽されてきた唾棄すべき事実の露見を怖れる何者かが妨害を始め、わたしの身辺に次々とトラブルが! どんな圧力にも屈しない、V・I・ウォーショースキーの真骨頂!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

初めて読んだのは「バーニング・シーズン」。で、ファンになって1作目から読んでいます。

ずいぶん久しぶりですが、面白かったですね。だけど、長いシリーズなので既読の方でないとわからないニュアンスもあるかもしれません。

相変わらずのヴィクのタフさや、不正から目をそらさないところは大好きです。たとえそれが自分の心の聖域であっても、甘えないで向かっていくところが好き。人間関係に悩むところも、同じ女性として共感できるし。

ゲストキャラのシスター・フランシスが亡くなるのがとても辛くて。修道女達の人間らしさが本編に生彩を添えていると思います。

しかし、昔のヴィクって、すっごくよく怒る女性だったんだけど丸くなりましたね。辛抱強くなったなって思います。ホントは優しくて繊細なヴィク。

ロマンスも上手くいけばいいのにね。

0
2019年03月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

探偵ウォーショースキーの14作目。

亡父の年の離れた弟の娘、つまりは若い従妹が
突然ヴィクを訪ねてくる。
SNSなしには生きていけない世代の彼女は、
単に年が離れているだけでなく、
育った町も違えば、暮らしも豊かで、
思い出も含めて、共通点は何もないという赤の他人も同然。

しかも、その”ナイーヴ”さときては、
読んでいるだけでイライラさせられる。
隣人のコントレーラスにも気に入られるし、
冒頭からヴィクの事務所を荒らしたのは彼女だとわかっているから、
余計かもしれないが。

だからと言って、憎み切れず、
行方不明になった時、
死体で発見されたするのは勘弁してほしい、と思うのは、
作者の筆の巧さだろう。
最後には大事な証拠品を守ったし。

40年前に失踪した黒人男性の行方を追ううちに、
当時起こった殺人事件に父親に関連しているのではと
疑い始めるヴィク。
殺人事件は冤罪だったのか。
父親は冤罪の捏造に加担したのか。

シスターが病院からヴィクが抜け出すのを手伝う場面と、
冤罪の被害者の友人がスーツを着て、
失踪した男性を捜していた叔母のお葬式に現われた場面が印象的だった。

それと、イタリア旅行にまで行ったのに、作家のモレルと別れてしまい、
残念に思っていたら、
ミスター・コントラバスが現れて良かった。

0
2021年07月20日

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