あらすじ
自殺はしないが、いつ死んだってかまわない──。世間に背を向けるわけでなく、かといってヴィヴィッドな後半生を望むわけでもない。みずからの積極性を放棄した、しかし魅力的な女たち。40代も終わりにさしかかろうとする女性が、思いがけず、恋愛の極みへと誘われていく。古い日本家屋やたるんだ初老男の肉体、果汁したたる枇杷の爛熟した匂いに導かれた官能の一瞬に、彼女たちは何を見ているのか。エロスとタナトスが、絶妙の筆致で融合された極上の恋愛作品集。
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Posted by ブクログ
短篇6話。解説 篠田節子。
月を見に行く
蝋燭亭
天の刻
襞のまどろみ
落ちていく
無心な果実
R35, R40指定という話が解説にある。
歳を取ったからわかる情景なのだろうか。
死と恋愛に向き合う。
日常生活と非日常の一部を叙述的に描写する。
暗い。
必ずしも後ろ向きでない。
淡々としているのはよいかも。
こういう感触の人も世の中にいるのだろう。
勉強になりました。
ps.
三ヶ月後に二度目に読んだ時,筋を半分忘れていました。