【感想・ネタバレ】空中庭園のレビュー

あらすじ

郊外のダンチで暮らす4人家族・京橋家のモットーは「何ごともつつみかくさず」。15歳の長女マナが“自分はどこで生を授かったか”を訊ねると、ママはラブホテルで、と教えてくれた。自分が仕込まれたのが近所の「ホテル野猿」だと知って、どうしても見てみたくなったマナは、同級生の森崎くんを誘って行ってみた……。家族ひとりひとりが、そのモットーとは裏腹に、閉ざしたドアの中に秘密を持ちながら、仲の良い「家族」を演じているさまを鮮やかに描く連作家族小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

角田さんの短編集の話がこんな風に繋がっているのはすごく好みで、というのは微かな繋がりでは無くて、それぞれの視点から見た家族のあり方や家族の誰かが語られているから。
桜木紫乃さんのホテルローヤルの連なりも良かったけど、名作家さんの短編集の連なりは魅力的

また、テーマとタイトルも言い得て妙で、空中庭園という言葉はよくわからないんだけど、しっくりきていることだけはわかる。読んでよかったー!とかスッキリとかそういう読後感では無く、どこか不穏で、でもリアルで、愛ってなんだろう、家族ってなんだろうって考えさせられる。

絵里子の育てる庭園、絵里子の母親との確執、タカシを騙して家族を作る、1番ゾッとした
そんな風に手に入れた家庭は幸せなのか…考える。表面上、バランスが整っていればいいのかな?と騙されそうになる。夫のタカシは浮気を何人もとしていて。他の女性も不幸せにする。人の不幸せは連鎖する。親から子へ、妻から夫と娘、夫から浮気相手へ、浮気相手から息子へ
不幸のチェーンが丸く繋がって家族に戻ってきてるのも滑稽だし。

恋愛下手な人たちは親からの愛情も上手に受けられてないことが多い。

なんでこんな物語が書けるんだろう〜

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2026年06月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルの空中庭園がなにを意味するのか、ずっと考えながら読んだ。
庭園=理想とすれば、そこに見えていながら手が届かない、という感じだろうか。

それにしてもタカぴょん、普通のおじさんっぽいのに何人も愛人がいるなんてどういうこと?

角田光代さんの作品は、女性にフォーカスをあて、共感できるものが多い印象だったが本作は少し方向性が違うかなと感じた。

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2026年03月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

角田さんになんのきっかけで興味を持ったか覚えてないが、とにかく興味を持ってwikiを見たところ、この作品についての記述があった。で、どうやら角田さんが厭世的な作風だった頃の作品(そもそも今の作風がどうなのかは知らないが)ということっぽかったので、それはなんとなく共感しながら面白く読めそうだなと思って手に取った。

読んでみて思ったのは、とにかく面白いのと、リーダビリティが高い……という表現をすると微妙に違う気がするのだが読みやすい、ということ。ユーモアとペーソスがつねにうっっっすらと漂ってる感じで、すごく辛辣なことや踏み込んだことも描いているのに陰鬱になりすぎず、変に笑えるし情緒的にも読める。それから男性目線で言うと、巻末解説で石田さんも言及していたが男性描写がよい……というか、今まで読んできた女性作家のなかでは一番違和感がない。

巻末解説に言及したついでに言えば、石田さんはこの家族は壊れていると言うけれど、個人的にはどこが壊れてるんだろうと思った。こういう母娘関係とか、夫の浮気とか、娘の援交とか、わりとある話で、しかし各々がそういう屈託や秘密を抱えつつも、表面的にであれそれなりに仲良くやりすごせているのならそれはかなり充分なことなのでは?と思う。作中の表現を借りればグロテスクと言えばグロテスクなのだけれど、そもそも人は誰にも言えない秘密を抱えているものだし、それは家族にこそいっそう言えないということもあり、そのグロテスクさや家庭の底にある歪みはむしろふつうのこと。ちゃんとした人間たちがちゃんと築いているちゃんとした家庭というのがそもそも夢想的で、かなりレアケースだと思う。それが身も蓋もなく率直に描かれていることについては、厭世的というよりはたんに良い意味でバカ正直なだけなのではないかという気がした。

バカ正直といえば登場人物みんなそうで、強いて言うならこの家族がほかの家族と異なるところはそこにこそある気がする。とにかく父の役割、母の役割、娘の役割、息子の役割、あるいは大人の役割や子供の役割を演じるのであればそれは言わんだろうということを平気で表に出して言う。その意味では全員が僕と同じくらいの等身でモノローグを語り、セリフを喋ってるという感じがした。僕自身は30代だけど、どの登場人物とも目線の高さが合ってしまう感じ。個人的にはそこが一番この作品の不思議でおもしろいところだった。

一番好きだった短編はチョロQ。みんな滑稽かバカっぽいのにどこか切なくて味がある。そして「腫れ物に触るような会話しかできない」飯塚さんとのコミュニケーションに息苦しさを覚え、ミーナとの端的なやりとりに癒されるというくだりには深く共感した(実際にはミーナも内心では彼に対して辛辣な批評をくだしているわけなのだが、それでも表面的にであれ、あっけらかんと話してくれることに救われるというのはとてもわかる)。

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2026年08月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

森に眠る魚の後に読んだので平和に感じてしまう。何でもオープンに語る約束のある家、嘘を隠すために明るく話す様になってしまう。二人と浮気してる夫より依存体質の母から逃げるため計画的に妊娠したこの家の妻が気の毒。そんなに嫌悪するならもっと離れたらいいのにと思ってしまう。家に行くのも病気も、この立場なら無視したくなる。激しい展開なのにラストは母の病気でシャットダウンって感じが残念。

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2026年07月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前に読んだけど…と読み返したらどうも途中でギブアップしてたようで、後半全く覚えてませんでした。
隠し事のない4人家族の京橋家。でもそれぞれ秘密があって…そこにおばあちゃんと父親の不倫相手も加わりワチャワチャします。
登場人物のキャラクターにもクセがあるし、内容もうっすらとグロテスクな感じがして…少ししんどかったなぁ。

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2025年08月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一見するとどこにでもいそうな普通の家族なのに、その内情はみんなそれぞれが裏の秘密を抱えているという事実に、ぞくっとするような怖さを感じました。物語はあくまでフィクションですが、現実にもこういった、一見普通そうで実は闇を抱えた家族なんていっぱいいるのだろうなと思うと、ちょっと疑心暗鬼になりそうです笑 特に母親目線で書かれた、タイトルにもなっている「空中庭園」が印象的でした。みんなを繋ぎとめてなんとか普通の家庭を回そうとしているのに、誕生日を1人で迎えることになる母の姿が哀れでチクっと刺さりました。

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2025年12月21日

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