あらすじ
子どものいないあなたにはわからないと言われるけれど――
「ではない」立場から見えてきたこととは。
「父とは」「母とは」「家族とは」の語りに潜む違和感を、「父ではない」ライターが遠巻きに考えてみた。
【目次】
「ではない」からこそ
子どもがいるのか問われない
ほら、あの人、子どもがいるから
あなたにはわからない
子どもが泣いている
変化がない
幸せですか?
「産む」への期待
孫の顔
男という生き物
「お母さん」は使われる
もっと積極的に
共感できません
人間的に成長できるのか
子どもが大人になった時
勝手に比較しないで
あとがき
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
やわらかい文章。すぐ読める。表紙の黒いラインが髪の毛に見えて本を手に取るたび払おうとしてしまう。
以下印象に残った文たち
男性に向けては(こどもが)ある、いるという状態についての本しかない。だから書いてみた本である。
→自身にこどもがいないことについて、人生はまだ一回目であれこれ慣れないし、とあり、かわいいな〜と思った。その言い方使いたい。
そうではない側から見る
経験者と未経験者が意見をぶつけ合うことによって、物事は重層的になっていく。
→友人たち、三十代すぎると属性が枝分かれしてくる。異なる属性でも付き合い続けられる人は意見をぶつけ合うというより、異なる意見をへーそう考えるんだね〜と受け止めその場では流し後ほど一人で反芻できる人という感じがする。
ではない側からも見なければ、ありとあらゆる全体像って見えてこないのではないか
→言語化がうまいと思ったけど、この文体をもっと格式高くするとどうなるだろうか、とも思った。
女性の俳優について、出産して◯ヶ月で復帰!〜と題した記事が繰り返される。成功例しか伝えられない。
→メディアたちの伝えるニュースが浅いのは仕方がないのかもしれない。でも、出産が未だに母体に大きな負担があるということ、例えば出産時の出血量が500mlを超えて輸血が必要になったとか、産道の縫合がイマイチで退院間際に大量出血したとか、生後貧血がひどすぎて授乳を禁止されたとか、そういう怖い経験をすることはけしてめずらしくないことを知らなければ、産後にニコニコ同居家族以外に挨拶対応するのが普通と考えてしまうのだろうな、まあ男性優位社会だし…?と思った。自分の体のことじゃないし知ろうともしないのだろうから救いがないなとも思った。
子持ちの女性担当編集者が文学賞のパーティーに出ていると、こどもは大丈夫なのかと聞かれてこれを今でも根に持っている。
子持ち女性の最優先事項は子育てである+夜遅くに外出していたら、こどもは誰が見るのか、帰宅を待ちわびているのではないか?という超勝手な前提(妄想)を押し付けられている。
→あるあるなんだがほんとこれどうしたらなくなるのか。
幸せかどうかを予測しないで
誰かの幸せの確認や管理のために、こちらが幸せかどうかという予測を使わないでほしい。普通の枠組み強化のための例外化の象徴として存在したくはない。
→言語化うま
石原慎太郎ディスが続く。石原慎太郎もかわいいし武田砂鉄もかわいいなと思う。こんなかわいい幼稚なおじいちゃんが多数決を経て都知事として君臨し続けていたと考えると大抵のことが些末なことのように思える。
あなたにどんな価値があるのか、いつも自問自答してくださいねという雰囲気を作ってくる。
→言語化がうまいんよ〜まさにそれで、まじでほっといてくれ我が身体への内政干渉ですよの気持ち。
共感おばけ
→この本読んでる私、ひたすら共感おばけだわ…と思いながら読んだ
あとがきがまたいい。この本を読んで私が得たのは語彙力
Posted by ブクログ
母として、父として、出産や育児を語る本はたくさんあるけど、これは父ではない立場から結婚や出産についていろんな角度から考えた本。
第一印象としてはフェミニスト視点の本(でだいすき)だ!と思ったんだけど、勝手に型にはめたくもないな、とよくよく考えると「男尊女卑なヘルジャパンに警鐘を鳴らす人」「社会の中で当然のように居座る"普通"を、本当に"普通"なのか?って考えられる人」という印象を受けたからだったんだと思う。
結婚や子どもを持つことが普通っていうこの社会で生きてると、結婚しないこと・子どもを持たないことには理由がいるからめんどくさい....
正直「子どもはどうなの?考えてないの?」って、「あなたたちはどれくらいの頻度でセックスしてるの?」レベルのプライベートな話題だと思うのに、前者は平気で親戚からも職場でも聞かれるのおかしいよね。結婚・出産は急に公式テーマなのやめてほしい。
そのオフィシャル感って元を辿れば「結婚・出産することは普通」っていう価値観のせいだと思うし、当たり前の個人の自由になってほしい。
多様性って価値観が広まる現代でも、男性にとって育児はオプションだけど、女性にとっては生き方そのものになってしまいがちだから。
結婚・出産した人と、それを選ばなかった人の経験に違いがあることは確かだけど、それは理系が好きか文系が好きか、ぐらいにどちらかに優位性なく話ができたら良いね。
あとは、子どもおる人(特に女性)に、「大変ですよね...」ってスタンスでおりすぎるのも考えることをやめてるのかも、と思ったから気をつけたい。