あらすじ
暗い森の家に住む男。過去に囚われた女。レコーダーに吹き込まれた声の主。様々な語りが反響する物語は、秘密が明かされる度にその相貌を変え、恐るべき真相へ至る。巨匠S・キングらが激賞。異常な展開が読者を打ちのめす、英国幻想文学大賞受賞の傑作ホラー
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
いやー、レビューが書きづらい。
どんな感想を書いても、本作品の事前に晒してはいけない部分に触れてしまいそうで。
ニードレス通りに猫のオリヴィアと暮らすテッド。
娘のローレンがときおり訪れ、部屋の中を暴れ回っている模様。
テッドはその昔、”アイスキャンディの少女”ルルの失踪に関して怪しい人物としてメディアに吊し上げられた過去がある。
一方、ルルの姉ディーは、浜辺でルルが失踪した日を堺に坂道を転がり降りるような人生。
それでもルルをかどわかした犯人をこの手で捉えようと独自の調査を続けている。
疑わしき人物に行き過ぎた行為を行った過去もあるようで、その執念は凄まじい。
今回辿り着いた被疑者(テッド)は、犯行現場近くに住む、犯人像のプロファイルとも極めて近しい。
テッドの隣家に転居し、様子を探る日々が始まるのだが。。。
テッド、オリヴィア、ディー目線の物語と間接的に描かれるロレーンの描写。
何かが潜んでいると分かるぐらい、それぞれの登場人物の物語がちょっとづつ噛み合わず、思わせぶりな不穏感が漂う。
後半明らかになる事実と照らし合わせて2度読みすると、なるほど~と思う場面、記述が多々ある。
ただでさえ自分は読むのに時間が掛かる質なので、ある程度で打ち切ってしまったが、そういう読み方をする時間、覚悟があればこの本の持つポテンシャルを十二分に楽しめるんだろうなぁと思った。
ただ、自分的には著者あとがきで語られている本書の主要テーマとホラー要素に関する言及と、袖の紹介文に書かれているあおりがちぐはぐで、何かもやもやする読後感が拭えなかった。
Posted by ブクログ
ぜってぇ、テッドがシリアルキラーだろ~!?と思ったら、違った。ごめん。人を見かけや行動や思考で判断するの良くない。書かれていないところにも注意せねば。
みんなテッドの人格とはな。ディーは違ったけど、ディーも信頼できない語り手だった。ちょっとずるくないこれ?
ミステリーとしてはダメだが、ホラーなら、まあ。ホラーとしてもあんまり怖さはなかった。でもエドガー・アラン・ポーみ。
恐怖。
マトリョーシカはいくつも人格をもつテッドの象徴。
楽しめたけど、めちゃくちゃ楽しめたってわけじゃない。サバイバルなのはわかる。
というか、ローレンもオリヴィアも飢えてたってことはテッドも?大男じゃなくて、ガリガリ?そこはわからない。
ロブは良い人なのかな。