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匿名
初恋の少女への一途な深い愛
もう何周目だろう…ホントに良いですよ。
初恋の少女の笑顔の為に戦争で戦い続ける第二皇子。親友、兵士、民衆が死んでゆくなか徐々に精神が崩壊していく。愛と正義と現実の狭間で苦しむヒーロー。愛する少女の為少女が大切にしていた故郷で少女の弟を殺し、とうとう精神が崩壊したが少女への深い愛だけが残っていた。完全に壊れた時のクラウディオの様子に泣けた。誠実で正義に溢れるヒーローの、ヒロインただ一人を想う一途な深い愛にとても感動した。物語の最後でのクラウディオの「だから笑ってアマンダ」に泣けた。読み終わってしまうのが残念だった。
転生や魔法や媚薬も呪いもなく、ヒーローまたはヒロインが凌辱されたりされそうになったりすることもなく、ヒーローは子どもの頃からヒロインだけを深く愛し、愛し合う二人が戦争の現実に翻弄されながら心と身体で愛し合う様子も現実味があって良かった。子どもの頃の幸せなエピソードが省略せずに書かれていたのも良かった。本当に感動した。今まで読んだ本の中で今でも1番好きです。
ヒーローの兄ですが、兄も孤独で可哀想でした。いつかクラウディオとアマンダと子ども達で兄に会ってあげてほしい。
そしてイラストも良い。特に服や鎧が繊細で素晴らしく、心が壊れた時のクラウディオの表情も壊れた感があって泣けました。