あらすじ
――世界を毀す。君を手に入れるために。
ヒスペリアの英雄・クラウディオは、明日処刑される。
この世でただひとり、愛する女性を想いながら。
――十数年前、第二皇子・クラウディオは
公女のアマンダと身分違いの恋に落ちる。
彼の軍人としての功績により、晴れて婚約者と認められるが
訳あって二人だけの挙式を執り行う。
そして秘密の幸せな初夜……。
しかし動乱の世に翻弄され追い込まれていくクラウディオは
アマンダの愛だけしか信じられなくなり―――!?
執愛する英雄×人質の公女、
世界を歪ませるほどの、まっすぐな愛。
【目次】
序章 処刑前夜
第一章 追憶
第二章 結婚
第三章 正義
第四章 歪いびつなり形
終章 希望
あとがき
【関連ワード】
ライトノベル 恋愛 ファンタジー ソーニャ文庫
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
戦争のさなか人質としてやってきた公女
正義を貫く第二王子は必ず戦争を終わらせ祖国に帰すと約束をするが、大人になった2人に数々の陰謀や災難が降り注いでいく
始まりがとにかく重く、ずっと引きずられる
最後の章まで気が抜けない
狂おしい程の重い愛
匿名
初恋の少女への一途な深い愛
もう何周目だろう…ホントに良いですよ。
初恋の少女の笑顔の為に戦争で戦い続ける第二皇子。親友、兵士、民衆が死んでゆくなか徐々に精神が崩壊していく。愛と正義と現実の狭間で苦しむヒーロー。愛する少女の為少女が大切にしていた故郷で少女の弟を殺し、とうとう精神が崩壊したが少女への深い愛だけが残っていた。完全に壊れた時のクラウディオの様子に泣けた。誠実で正義に溢れるヒーローの、ヒロインただ一人を想う一途な深い愛にとても感動した。物語の最後でのクラウディオの「だから笑ってアマンダ」に泣けた。読み終わってしまうのが残念だった。
転生や魔法や媚薬も呪いもなく、ヒーローまたはヒロインが凌辱されたりされそうになったりすることもなく、ヒーローは子どもの頃からヒロインだけを深く愛し、愛し合う二人が戦争の現実に翻弄されながら心と身体で愛し合う様子も現実味があって良かった。子どもの頃の幸せなエピソードが省略せずに書かれていたのも良かった。本当に感動した。今まで読んだ本の中で今でも1番好きです。
ヒーローの兄ですが、兄も孤独で可哀想でした。いつかクラウディオとアマンダと子ども達で兄に会ってあげてほしい。
そしてイラストも良い。特に服や鎧が繊細で素晴らしく、心が壊れた時のクラウディオの表情も壊れた感があって泣けました。