【感想・ネタバレ】君は永遠にそいつらより若いのレビュー

あらすじ

身長175センチ、22歳、処女。いや、「女の童貞」と呼んでほしい――。就職が決まった大学四年生のだるい日常。その底に潜む、うっすらとした、だが、すぐそこにある悪意。そしてかすかな希望……? 芥川賞受賞作家の鮮烈なデビュー作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

読んでよかったし、この作品を読んで心から「良かった」と思えることが誇らしい気さえした。

ユーモラスな語りと人間味あふれる人物たちの人間模様はエンターテイメントとしても成立していて、でも、どうしようもなく現実と地続きだ。
女版の童貞・ポチョムキンを名乗る主人公は女性らしさを排した振る舞いをするのだけど、一方で彼女はどこまでも女性であることに自覚的である。男性から性的に求められることはなくとも、彼女は常に「男に殴られれば勝てない女性という肉体の弱さ」を噛みしめている。

そういった原体験による主人公の原動力を安易な男女差に押し込めないことが、本作品最大の魅力だろう。

改題である「君は永遠にそいつらより若い」は、非常に意外な「君」に語り掛けられているという驚きに満ちていて、素晴らしい。一方で改題前の「マンイーター」もこの作品の核を感じる。

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

衝動を描くのがうまい作家だと思った。どうしてそうしたのか分からないけれどもそうした、という行動の描き方。大学時代の、利益でもなんでもないのになぜか付き合って不利益を被る、あの感じ。読んでいて自分の過去を思い出した。
最後にホリガイが男の子を助ける場面は、ただの衝動ではなくて、大切にできなかった誰かの代わりに誰かを助けようとする意志のようなものだった。この作者にとって、それが大事なことなのだと思う。
イノギさんとホリガイの関係については、まだうまく言葉にならない。ならないこと自体が、自分にとってのこの本の意味なのかもしれない。

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2026年04月02日

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