あらすじ
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《どうしてこれがアートなの?!》
マンガとイラストでむずかしそうな作品の本当の魅力が次々と明らかに!
和の文様と現代美術史の研究者が贈る、知れば知るほどおもしろい!ポップでディープな入門書、登場。
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□マルセル・デュシャン……………芸術家の価値は思考にある
□ワシリー・カンディンスキー……色彩の響きは音楽の音色だ
□アンドレ・ブルトン………………不可思議はつねに美しい
□ジャクソン・ポロック……………絵は生命を持っている
□アンディ・ウォーホル……………作品に隠された意味はない
□ソル・ルウィット…………………アイデアは芸術を作る機械となる
□ロバート・スミッソン……………アートが環境と産業を仲立ちする(etc.)
──天才は、何を考え、何を作るのか。
主要作品と鑑賞法、芸術家たちの生涯と時代背景、流れが一冊でわかる本
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【目次】
1.マルセル・デュシャン…………アートの定義をひっくり返せ
2.抽象絵画Ⅰ ワシリー・カンディンスキー…………色と形が音楽を奏でる
3.シュルレアリスム…………見慣れた現実を一皮むけば
4.抽象絵画Ⅱ ジャクソン・ポロック…………アメリカン・アートの荒野を切りひらく
5.ポップ・アート アンディ・ウォーホル…………華やかで、軽くて、シリアスな
6.コンセプチュアル・アート ヨーゼフ・ボイス…………アイデアはアートを超越する
7.ランド・アート/環境アート…………広大な自然・環境をキャンバスに
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Posted by ブクログ
面白かった。
美術館で見てもシュルレアリスムとかレディ・メイドの魅力がちっとも分からなかったのだけど、それらが生まれてきた過程や芸術家達の思想や理論を知ると「なるほどなぁ…」となるところもある。
でもそれを知ってなお、芸術としてどうかと見ると、やはり好みではなかったりする。
元々万人に受け入れられるものが良いわけでもないし、そこを目指してるわけでもないだろうから、それはそれでいいのだと思う。
デュシャンの便器はやっぱり全然分からないけど、ローズ・セラヴィ関連の作品は面白い試みだし好きだな。
抽象絵画の魅力あまり分からなかったけど、カンディンスキーの理論を知ると少し納得や安心するあたり、自分の理屈っぽい一面だなと感じる。
音楽用語がタイトルに使われてるのも納得感がある。
自動筆記は絵描いてたら誰でも覚えがあると思うけど、それを作品にしようとまでは思わないかなぁ。
シュルレアリスムは、ダリは好きなんだけど、映像作品は病みそうな世界観で苦手。
これらの創作意欲が「思考や感覚に一石を投じる」というような感覚であるとするならば、謙虚にも感じる。もちろん人によるだろうし、それを好ましく感じるのは私の感覚に過ぎないが。
ただ写真や機械が出てきたから「芸術とは何か」を考えるという流れは、もちろん必然ではあったと思うし悪いことではないけど、「何かありきで別の何かを考える」というのは本筋がズレる可能性を含みやすいと私は思う。
写真や機械やAIの存在がなくても「絵を描く」「何かを作る」というのは歌や踊りと同じくらい本能的なものだと思うのだけどな。「何が芸術か」と定義する必要もなく、その人にとって心が動くかどうかだけが大事なのではないかな。
まぁその上でそれを表現する方法を色々試行錯誤してるって話なのかもだけど…。
ポップアート・コンセプチュアルアート・ランドアートの紹介で感じたのは、平等性や「誰でも同じ絵を描ける」ことや「コンセプトがあれば誰が作ってもいい」や「たくさんの人の共同作業で作る」など、他人を巻き込んだり、「人は誰でも芸術家になりうる」「どうすればそうなるか」といった考え方。
芸術を特定の高尚な人達だけのものとせず裾野を広げる寛大な思想に感じるが、同時に他人の思考に踏み込んだりラインを引くような傲慢な行為とも感じた。
ランドアートに関しては、発想が自分の中になさすぎて、一体どういうきっかけや思想で自然に布をかけたいと思いつくのだろう?ととても不思議。
制作過程で一番大変なのが許可を取ることというのも、世界が違いすぎて面白い。
美術というものが自分の中では基本的に一人で籠ってできるものというオタク的な感覚があり、そこが好きなので、こういうたくさんの人との共同作業で作る芸術に挑む人達の発想や実行力に慄いてしまう。
大きいものは展示期間も刹那的なことが多いし…。
どちらが良い悪いということではなくて、芸術って幅広いのだなぁと改めて思う。
現代アートに関して思うのは、後々になって流派として纏められることによってある程度まっとうに見える部分もあると思うが、同じ時代に生きていたら「ただの奇抜ぶる浅ましい人」と自分からは見えたかもなぁと感じる芸術家もいそう。
実際いくつかの作品は本当に全く魅力や価値を感じない。
でもそれももしかしたら自分の中で変わる時も来るのかもしれない。
「アートとはそういうもの」「芸術は文化だから」「生きてるうちに認められたらラッキー」という説もあるが、そういう時間という縦の流れでも見えてくるものが違うのかなぁ。
時代や世界情勢によって芸術が変容していくのは当然のことではあるが、こうして見ていくとやはり感慨深い。どの時代にどの場所に生まれどのようなものや人と出会うか、といったコントロールできないことに思いを馳せてしまうな。
著者が一人で描き上げているのも興味深い(こういうのは専門家と漫画を描く人が別々のことが多いから)
とても読みやすくて良かった。