【感想・ネタバレ】ゼロからの『資本論』のレビュー

あらすじ

コミュニズムが不可能だなんて誰が言った?

『資本論』は誰もがその存在を知りながら、難解・長大なためにほとんど誰もが読み通せない。この状況を打破するのが斎藤幸平――新しい『資本論』解釈で世界を驚かせ、『人新世の「資本論」』で日本の読者を得た――、話題の俊英だ。マルクスの手稿研究で見出した「物質代謝」という観点から、世界史的な名著『資本論』のエッセンスを、その現代的な意義とともにていねいに解説する。大好評だった『NHK100分de名著 カール・マルクス『資本論』』に大量加筆し、新・マルクス=エンゲルス全集(MEGA)の編集経験を踏まえて、“資本主義後”のユートピアの構想者としてマルクスを描き出す。最新の解説書にして究極の『資本論』入門書!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは良書。読むべき一冊です。
以下引用
生活に必要な財(住居、公園)やサービス(教育、医療、公共交通機関)が無償でアクセスできるようになれば、なるほど、脱商品化は進んでいきます。これらの財やサービスは、必要とする人に対して、市場で貨幣を使うことなく、直接に医療や教育といった形で現物給付されるわけです。
現物給付の結果、私たちは、貨幣を手に入れるために働く必要が弱まります。福祉国家は、もちろん資本主義国家です。けれども、脱商品化によって、物象化の力にブレーキをかけているのがわかるでしょう。  

0
2025年02月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

資本主義の本。さすがで、とてもわかりやすくて面白い。

メモ
・資本主義とはあらゆるものが商品となり富の対価とされるということ。
・商品にするために自然に働きかける行為が労働
・資本主義以前は人間の欲求を満たすために労働があった。資本主義以降は資本を増やすことが目的となった
・価値のためにものをつくる現在はものに振り回される形に。使用価値のためにものをつくっていた時代は人間がモノを使っていた
・資本とは金儲けの運動
・自己責任の感情を持って取り組む労働者は無理やり働かせられる奴隷よりもよく働くが、自分を追い詰めてしまう
・ギルドのようなモノが分解され個別化すること手間、搾取なども行われやすくなる。資本家に自由に差配されてしまうように
・構想と実行の分離
・社会主義は国家資本主義
・必要な財やサービスが無償でアクセスできるようになればなるほど、脱商品化は進んでいく。

0
2024年03月31日

「ビジネス・経済」ランキング