【感想・ネタバレ】だからダスティンは死んだのレビュー

あらすじ

そのふた組の夫婦は、よく晴れた風の強い日に、屋外パーティーで知り合った。――版画家のヘンは、夫のロイドとともにボストン郊外に越してきた。パーティーの翌週、ふたりは隣の夫婦マシューとマイラの家に招待される。だがマシューの書斎に入ったとき、ヘンは二年半前のダスティン・ミラー殺人事件で、犯人が被害者宅から持ち去ったとされる置き物を目にする。マシューは殺人犯だと確信したヘンは彼について調べ、跡をつけるが……。複数視点で語られる物語は読者を鮮やかに幻惑し、衝撃のラストへなだれ込む。息もつかせぬ超絶サスペンス!/解説=村上貴史

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Posted by ブクログ

ネタバレ

統合失調症で精神が不安定ながら誰からも信じられず事件を追い求める主人公。犯人が狂いに狂っていなければ冒頭で殺されていただろう。なんとなく犯人の人格の闇は想像ついていたから意外性はあまりなかった。狂いに狂ってる。

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2024年06月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

隣人宅に招かれ、そこで2年前の殺人事件の証拠を見つけ隣人を疑うヘンリエッタ。そこから証拠を積み上げて犯人を追い詰めるのかと思いきや、疑われているマシューの視点に話は切り替わり「あいつは俺の犯罪に気付いてしまったな」との展開に。良い意味で色々裏切られる。
ただ中盤過ぎくらいから「二重人格かな?」と分かってきてしまったのがちょっと残念かな。

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2025年11月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ミランダやアリスより好きかも。ミランダはエンタメとしての面白さや話の完成度が高かったが、ダスティンは、ヘンとマシュー、時々マイラやリチャードで、いろんな視点で見られて面白かった。

リチャードの正体は、ミシェルの家に行こうとして行かなかったところで、もしかして実在していない?と思った。マイラは知ってたけど、黙殺してたんだろうな。

ヘンが信頼できない語り手ポジなのが面白い。ロイドよく付き合うな、結婚までするな、と思ったら浮気してた。その点、マシューが紳士的に見えるが、静かに狂ってる感じ。みんなちょっとずつ欠陥があって面白い。程度の差はひどくあるが。

これ映画化するなら、ヘンとリチャードの対決のところはもっとアクションがあっただろうなと思った。あっさりだったが、それで良かった。
そして最後のヘンとダスティンの繋がり。だからヘンは気にしていたのか。
彼女が彼を知る前。だからダスティンは死んだ。

マシューが自分の殺しの正当化は罪と罰の主人公的であるし、父親殺しであり、自分を殺す行為でもあって面白い。

面白かった。

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2023年07月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

☆4.2
スワンソン大好き!と声高に叫びたくなる一冊。
章ごとに視点となる人物を変えるいつものやり方で、ミステリ好きなら何度か遭遇したであろうトリックを披露してくれます。
今まで邦訳されたスワンソンの小説(ミランダ、アリス、ケイト)の中ではややじれったさを残しましたが、やはり面白かった。
やらかしつつも可哀想なロイドがツボでした。いいヤツではあるんだよね...

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2023年05月07日

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ネタバレ

「アリスが語らないことは」が合わなくて、購入を迷ったけど、これは読んでよかった。
マシューとヘンの奇妙な関係が面白く、いつかは破局が来ることは分かっていても、次の展開が楽しみだった。
マシューとリチャードの関係は途中で分かってしまうし、リチャードが動き出してからの展開はまあありがちで無難な結末を迎えた感があるけど、
ヘンの強さが印象的で悪くない終わり方だったと思う。
病歴と過去に起こした事件から証言を信じてもらえない主人公と、その状況を利用して犯罪を告白する犯人という構図はこれからもっと発展させられる可能性を秘めているように感じた。ヘンの続編やスピンオフ的な話をもっと読んでみたい。

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2023年03月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2年半前の事件の被害者の持ち物であるトロフィーを、マシュー宅でヘンが発見するところから一連の話は始まる。
優しそうでありながら隣人に秘密を暴露する大胆さもあるマシューだが、まさかの、弟の存在。
最近読んでる本でよくあるネタだが、好きだ。

マシュー側から接近禁止命令まで出してヘンをいかれた女扱いしていた流れから、世間的にはいかれた女だからあいつが何を通報しようが誰も信じまい、ならば今まで秘密にしてきたことを暴露する相手として良いんじゃないか、と、マシューとヘンが秘密を持つ共通の友人という関係になり、バーで会話しているのが奇妙で面白かった。

暴力的な父と、それに従う母という、問題のある両親の元で育ち、マシューも弟も影響を受けた。
結果、弟は特に父の影響を強く受けて暴力的な考えを持ち、マシューくらいしか一定の交流を持たず、仕事も続かないのでマシューが定期的にお金を工面している。
当のマシューは、弟ほどではないが、表向きは良きアメリカ的男性としているものの、人を殺すことで得られる快感を胸に抱いている。(初対面のロイドと食事会をしている最中も、この男を殺せたなら…と妄想するなど。)

ヘンは躁鬱病で過去に警察沙汰になっており、マシューのことを通報してもそれ以上、事は進まない。
マシューの妻・マイラは過去に碌でもない男と付き合っていたが、おそらくその頃仲良くしていたマシューが殺したことで自由を得て、マシューと結婚した。
ヘンの夫・ロイドは元カノと1年前から肉体関係を持っていたことがヘンにバレる。(マシューから、あいつは浮気をしているだろう、というアドバイス?をヘンにしたことにより、メールを遡ってみたら痕跡があった。)

弟・リチャードの方がマシューより過激と思いきや、マシューは成長してくると父親より身体が大きくなり、地下室への階段から突き落として殺す。マイラと付き合っていた暴力男を殺す。レイプをしたダスティンを殺す。など、問題のある男をなんだかんだで何人も殺していた。弟は女を犯すことなどを考えているが、殺しに関してはマシューほどじゃない。

【要約】
マシューが暴力的父の影響で殺しに快感を覚えて男を殺し、ヘンは目撃して通報するも過去の警察沙汰のせいで信用されず、逆手を取られてマシューの暴露相手になる。
マイラはマシューが人殺しだろうと疑いつつ、自分はそれで助けてもらった過去もあるため見て見ぬふり。ロイドはヘンが躁鬱病で療養中に介護人になった気分で嫌気が差し浮気。

実は弟・リチャードは赤ん坊の頃に亡くなっており、今存在するリチャードは、マシューの別人格だった。

ーーわたしは実際、幸せな人間よ。昔からずっとそうだった。でもそれは、わたしの性格。この壊れた脳はそれとは無関係に、周期的に、説得力を持って、おまえは生きるに値しないつまらない人間だとわたしに告げるの。p61

「ライ麦畑でつかまえて」13歳のころ、彼を救った本。両親に対し、世界全体に対し、怒りを感じていることを、それでもいいんだ、とようやく思わせてくれた本だ。
「フラニーとズーイ」女の子に対する庇護欲を初めて彼に感じさせたのが、この本なのだ。p313

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2023年09月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ミステリかと思って読み始めたらサスペンスだった。
隣人が犯人か…?という話が続くのかと思いきや、犯人はそいつだと早々にわかり、そこからさらにいろんな視点で話が広がっていく。

序盤の緊迫感などは好きだったけど、途中からはちょっとトンデモ感があるかなぁと。
この手の真相はあんまり驚きもないしちょっと古い感じもするし…
あとこれは現代の話なんだよね?監視カメラとかないの?いくらなんでも警察が無能すぎる気がする…

サクッと読めてアッという気持ちになりたいときにはいいかもしれない。

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2023年05月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公ヘンのトラウマが最後に分かったけれど、それまでに殺人を防ぐ方法がありそうな気がした。マシューとリチャードの関係性にいつ気付くかがこの作品の鍵。なんとなくわかってしまったのが残念。

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2023年04月10日

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