あらすじ
政府・官公庁・社会運動団体・マスコミが発表する社会調査の大半はゴミである。我々はいかにしたらデタラメ社会から脱却できるか
世の中に蔓延している「社会調査」の過半数はゴミである。
始末の悪いことに、このゴミは参考にされたり引用されることで、新たなゴミを生み出している。
では、なぜこのようなゴミが作られるのか。
それは、この国では社会調査についてのきちんとした方法論が認識されていないからだ。
いい加減なデータが大手を振ってまかり通る日本―デタラメ社会を脱却するために、我々は今こそゴミを見分ける目を養い、ゴミを作らないための方法論を学ぶ必要がある。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
主に社会調査をやるうえでかかりやすいバイアスを身近な調査をもとにわかりやすく、辛口で解説。
誤った社会調査が作られる原因としては下記のような原因があげられる。
偏ったサンプル
母集団がランダムでなくもともとなんらかの特性を持っている。調査自体は公平でも回答率が低い場合にこのようになる
選択肢の作り方が適切でない
特定の思想を導かせるような選択肢の作り方をしている。排他的でない。
相関関係と因果関係のとりちがえ
原因と結果が逆だったり、第三の要因が影響を与えている。
伝える側の意図
元々マスコミから伝えられる社会調査はなんらかの意図をもって作られることが多い。データが同じでも賛成6割と反対4割では伝わり方が違う。
人間は忘れる、うそをつく
人間は直前に起こったことやどうでもいいことでも忘れたり、うそをついたりする。調査結果をそのまま信じてはいけない。
作られる社会調査をうのみにすることがいかに危険かを教えてくれる。
そのほか、日本の社会学者間の学者の世界の問題点なども書かれている。