【感想・ネタバレ】地獄の奇術師のレビュー

あらすじ

十字架屋敷と呼ばれる実業家の邸宅に、ミイラのような男が出没した。顔中に包帯を巻いた、異様な恰好である。自らを「地獄の奇術師」と名乗り、復讐のためにこの実業家一族を皆殺しにすると予告をしたのだ。「地獄の奇術師」の目的は何なのか? 女子高生で名探偵、二階堂蘭子の推理が冴え渡る、本格探偵小説!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ミステリ談義が面白いですね(笑)ただ少しきわどいというかネタバレが・・・。江戸川乱歩のような雰囲気が好きです(笑)「地獄の奇術師」って名前も(笑)初期にあった「二階堂家の崩壊」って設定が崩れてしまったそうですがそこも気になりますね(笑)とりあえず蘭子には早く復活していただきたいです(笑)

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2025年09月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

二階堂作品初体験。古き良き探偵小説の香り漂う本格推理小説だ。そして本作は本格探偵小説信望者である二階堂氏本人が読みたくて渇望していた小説なのだろう。誰も書かないならば俺が書くという気迫が行間から湧き出てくるようだ。

この本の献辞は鮎川哲也氏に捧げられているが、乱歩作品へのオマージュである事は想像するに難くはない。

「地獄の奇術師」という人智を超えた殺人鬼の設定とネーミング、逆さ吊りにした女性の顔の皮を剥ぎ取っていく残虐な処刑シーン、警察監視下の中で起こる麗しき女性への傷害事件、毒殺事件に、三重密室殺人、密室内での銃殺事件、屋根裏を徘徊する殺人鬼、などなど、『魔術師』、『緑衣の鬼』、『屋根裏の散歩者』といった乱歩の名作のモチーフのオンパレードである。

そしてそれらの云わば時代錯誤な作品世界に現実味をもたらせるために二階堂氏は時代設定を昭和42年という、まだ日本の街に暗闇が残る時代を選んだ。

また探偵役の女子高生二階堂蘭子と語り役の高校生二階堂黎人が刑事事件に関わることが出来る設定として父親を警視庁警視正であるところ、蘭子が過去の事件を新聞と雑誌を読んだだけで犯人を指摘したことから警察も一目置くことになったところも、現代ならば現実味がないが、この時代ならば許容範囲かと思わせるギリギリの設定かなと苦笑した。こういうご都合主義も古き良き探偵小説ならでは、ということで案外許せてしまう。

上に述べたように、本作は不可能状況、不可能犯罪の連続なのだが、案外と作者の意図と犯人は透けて見えたように思う。今回の犯人は、実は最初の防空壕のシーンで解ってしまった。
第4章のあたりでおおよその見当がつき、そして第2の殺人で共犯者がいることも解ってしまい、作者のミスリードも手品の種を見透かしながら読むような形になってしまった。
尤もトリックは想定していたものとは違い、それについては作者に軍配が上がったのだが。

しかし、終章に蘭子の口から語られる神学的推理、形而上学的推理ははっきり云って蛇足だと感じた。あまりに抽象的過ぎるし、観念的過ぎるからだ。
二階堂氏は敬愛するカーのオカルティズムをも本作に持ち込もうと腐心したのだろうが、これは逆に本格探偵推理小説の狂信者といった印象を私に与えさせ、なかば呆れてしまった。熱意は買うが、自分の趣味に走り過ぎると読者はついていけなくなるからだ。

しかし、デビュー作にしてこれだけ書けるとは素直に感心した。随所に挟まれる過去のミステリを中心にした薀蓄も―多少目障りな感じがしなくもないが―造詣の深さを感じさせてくれた。
ただ昭和42年(1967年)に刊行されていない作品もあるのではないかと重箱の隅を突きたくなるきらいもあるが、そこは触れないのが華だろう。

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2026年11月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『人狼城の恐怖』が面白かったので、二階堂黎人の初期作をまとめ買い。でも、本作は後にE・クイーン『十日間の不思議』を読んだら、動機も手口もそっくりじゃない? って思ってしまったのである。

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2023年09月15日

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