あらすじ
おれは猫を飼うに値しない人間だ。いままでやった悪業を考えると、そう思う。とらちゃんは今、オレのベッドで丸くなって眠っている。うっとりと目をとじて。たおやかな峰のような背中。ときどきぴくりと動く耳。丸まった足の裏からのぞいている肉球。おれの無口なペン先ではとても描写できないほどとらちゃんは愛らしい。彼女がおれの罪を洗い流してくれるのかもしれない……。鬼才・中島らもが愛猫に捧げるエッセイ集。カラー・モノクロの写真を全67点も収録!
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Posted by ブクログ
コロナブックス「作家の猫」(2006.6)の表紙を飾っている「とらちゃん」、とても可愛いです。拙宅の「ゆず」によく似たキジトラです。中島らもさん「とらちゃん的日常」、2004.7発行(文庫)です。らもさん(1952~2004 享年52)の愛猫に捧げるエッセイ集、写真も沢山収録されてます。トラおひめちゃんの口ひげ四本の写真には頬がゆるみました。「来世はネコに生まれ変わりたい」との言葉も。中島らもさん、とらちゃんが好きで好きでたまらなかったんだなと、この本を読んでよくわかります!
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自宅でも犬を隣人にじわじわ奪われ、仕事場でも猫を大家さんに奪われるらもさん(笑)。面白いけど猫にマジックマッシュルームを食べさせるところはドン引きしました。
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何回読み返しても、猫をかわいがる人はなんともいえないやんわりした気持ちにしてもらえる。
猫飼いたいのに飼えないので、これ読むと慰められるわー。
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とらちゃんを見つめる目を通して、中島らもの内面が垣間見えるようです。他のエッセイとは一線を画した
まさにとらちゃんLOVEな一冊。らも氏ととらちゃんの関係が微笑ましいです。
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学芸大学の駅近くの古本屋でGetした本。
とらちゃんはうちの猫と同じキジトラなんで、むっちゃ共感。
らもさんが小説を書くのに七転八倒している様子が描写されている一方、マイペースなとらちゃんの写真の対比が面白い!猫には誰も勝てんやろ。
しかしトロはあかんがな。
Posted by ブクログ
2009年4月3日購入
読んでみるとなかなか味わいがある。
とらちゃんにキノコを食わせるところなどは
まことにひどい話であるが
自分も中学生の折、
猫の鼻にワサビを塗るというような真似をしていただけに
他人のことは言えない。
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来世はネコに生まれたい!
おれは猫を飼うに値しない人間だと、わかっている。だが猫の高貴さがおれの悪業を洗い清めてくれる。愛猫に捧げる写真エッセイ集
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中島らも氏の飼い猫エッセイ。
「ネコが飼いたい!」と思うようになったきっかけから、とらちゃんがほとんど余所のネコになってしまうまでを書いています。
猫かわいがりじゃない、ドライな愛猫記です。
写真多数収録。
初出は雑誌CREAの1999年9月号から2001年6月号。
2001年に単行本が出ています。
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久々にらもを読む。
猫は好きではない、らもが好きなのだ。
この際、とらちゃんはどっちでもいい。出てきてもこなくても。写真の分だけらもの文でもいい。
猫でも犬でもオオアリクイでも何を飼ってくれてもいい。らもの文章が読みたい。
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らもさんによる猫エッセイ集。「おれは猫を飼うに値しない人間だ。だが、猫の高貴さがおれの悪業を洗い清めてくれる。」大家さんにとらちゃんを奪われるシーンには笑ったり、猫にマジックマッシュルームを食べさせるシーンには驚いたり。らもさんらしさは薄めないまま、猫という孤高の存在が現れていて。そんな一人と一匹を、読者として眺めているのが楽しかった。
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とらちゃんかわいい。
らもさんは、とぼけたエッセイで好きですが、とぼけ具合は甘め。
女性誌への連載という事で手加減をしたかな。途中からとらちゃんの話は少なく、別の話が多くなってくるのはご愛嬌なのか。
Posted by ブクログ
中島らもさんが、事務所で飼っている猫、「とらちゃん」との日常を描いたエッセイ…
「とらちゃん的」と銘打ってる割には、とらちゃんの話が少ないような気がした。
全編にわたって、らもさんが講演やライブに言った話の間にとらちゃんが少し入っている感じである。
「猫の本」と思って買うとがっかりするだろう。
ただ、合間合間の写真には癒される♪
それとわかぎゑふさんから見た、らもさんととらちゃんの関係の話が挟まっているのは面白かった。
Posted by ブクログ
事務所の愛猫「とらちゃん」を通して,作者中島らもの日々を綴る。他のエッセイにはあまり出てこないような,事務所(秘書わかぎゑふの実家)の内部構造が猫の視点から描写されていたり,猫好きの家主(わかぎゑふの母親)が頻繁に登場したりする。むしろ「中島らも」の人となりを知る上で,貴重な本なのかもしれない。