【感想・ネタバレ】Speed & Scale(スピード・アンド・スケール) 気候危機を解決するためのアクションプランのレビュー

あらすじ

2050年までに温室効果ガスの排出量ネットゼロ
壮大な計画を遂行するためには、明確で測定可能な目標が必要だ。
人の心を奮い立たせる「目標」と野心的だが現実的な「主要な結果」。
Googleを大成功させた「OKR」は気候変動対策にも効果を発揮する。
私たちが取り組むべき課題は明確だ。だから今、動きはじめよう。
2050年までにネットゼロを達成する「スピード&スケール計画」を
猛烈なスピード(速度)と途方もないスケール(規模)で。

【本書に知見を提供してくれた方々(一部)】
ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)
ジェフ・ベゾス(Amazon創業者)
スンダー・ピチャイ(アルファベットCEO)
メアリー・バーラ(ゼネラル・モーターズCEO)
アル・ゴア(元アメリカ副大統領)
ジョン・ケリー(元アメリカ国務長官)
ローレン・パウエル・ジョブズ(エマーソン・コレクティブ創業者)
ラリー・フィンク(ブラックロックCEO)

世界的な気候危機に対応するための残り時間は急速に減っている。
大惨事を起こさずに居住可能な地球を未来に残すためには、
野心的な目標に対して迅速に行動する必要がある。
必要なのは信頼性の高い行動計画だ。
失敗が許される段階はもう過ぎた。
だがまだ勝ち目はある。
今ならば。

【著者】
ジョン・ドーア(John Doer)
世界的ベンチャー・キャピタル、クライナー・パーキンスの会長。GoogleとAmazonの最初期の投資家、取締役でもあり、両社の成長を通じて100万人規模の雇用を生み出した。シリコンバレーにおけるクリーンテック投資の先駆け。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

内容メモ

◯明確な計画が必要
・ルーズベルトが第二次世界大戦で書いた紙ナプキンのようなもの
・対象が絞られ、なすべき行動が明確で、測定可能な計画
・OKR: 気温上昇を1.5度以下に留める、に設定
1. 交通の電化
2. 電力の脱炭素化
3. 食料の見直し: 土壌に炭素を回復、牛肉を減らす
4. 自然保護
5. 産業をクリーンにする: 特にセメントと鉄鋼
6. 炭素除去

・インパクトの大きい順に戦略
1. 削減 排出量を減らす
2. 節約 エネルギー利用の効率化
3. 除去

◯メタンの漏れが非常に大きい
・ガス圧力に応じてメタンを放出するよう設計されたバルブを使っていることによる漏れ、バルブ一個300ドルで交換可能
・二酸化炭素は100年以上大気中にとどまるが、メタンは10年で消失、即効性もある。
・生産過程での漏れもたくさんある4%?

◯農業システム起因排出量
・黒い土、二酸化炭素を大量に含む土壌は質が良い、この状態は栽培にも二酸化炭素削減にも良い
・耕耘機は、土壌の結合組織を引き裂き自然の生態系を破壊してさ、二酸化炭素を大気中に放出する。窒素を大量に含む肥料はダメージをすでに受けている土から更に生産力を引き出そうとする。
・工業的肥料から発生する亜酸化窒素は二酸化炭素の300倍の熱を閉じ込め、大気中に100年以上留まる。肥料だけで2Gt分の排出。
・カバークロップを世界の農地の25%に植えれば0.5Gtの二酸化炭素を吸収し、渇水を防ぐことに役立つ。

0
2024年08月31日

「社会・政治」ランキング