【感想・ネタバレ】ガリバー旅行記のレビュー

あらすじ

世界中の子どもと大人が読む18世紀の英国の名作を、実力と人気を兼ね備えた柴田元幸が、見事に翻訳し注釈する。小人国、巨人国、空飛ぶ島ラプータ、馬たちが暮らす理想郷。次々と起きる出来事、たっぷりの諷刺、理屈ぬきの面白さ! 朝日新聞好評連載の書籍化。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

思ってたより書かれた時代が前。今では異世界転生めちゃくちゃあるけど、そういうお決まり一切ない時代にできた異世界生活の話。目次見てまずびっくりした。大体書いてあるじゃん!
解説が充実してる。痒いところに手が届くって感じで無かったら得られる情報半分以下になってたかも。黒後家蜘蛛の会読んでからアイザックアシモフを知り合いだと思ってるので、アシモフの注釈を引用してくれるの嬉しい。一緒に読んでる気分になる。
どこの国行ってもイギリスの腐敗した政治を人間代表みたいに語るのやめてほしい。他に漂着する人滅多にいなさそうだから、多分今でもめちゃくちゃな世界として伝えられてると思う。流石に仕組みはもうちょっと進化してる。
日本に来るくだり短いけど面白かった。この本自体が古すぎて日本がまだ江戸時代っていうので既に面白い。やっぱ踏み絵嫌なんだ。
どの国行っても影響されすぎじゃないかと思うけどそういうギャグ助かる。最後、完全に自分をフウイヌム側だと思って、妻子まで汚らしいヤフー呼ばわりしてた。こんな分厚い本なのに終わらせ方そんな感じ?笑

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2024年03月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

期待通りの面白さ!
旅行記なので物語というより、不思議な国に行った記録のような書き方。当時の習慣や歴史的背景の知識について、ページの端っこに補足があるのがうれしい。それも事細かではなくて、知ってると面白くなる程度の軽い内容で書かれているのでストーリーを読むときの邪魔にはならない。

当時の常識なので今さら批判しても仕方ないけれど、妻の社会的地位は圧倒的に夫より低かったんだなあと分かる。好きな時にフラッと妻子を置き去りにして数年間旅行にでかけて、帰ってきても再会を喜ぶどころか頭がおかしくなってる旦那を、それでも献身的に出迎えないと生きていけない妻。金持ちの旦那でお金には不自由してないみたいだから、当時の女性としては良い暮らしだったのかな?他にも他国民への偏見もかなり痛烈に書かれている。そのあたりは物語の本質ではないので、当時はそんな感じだったんだ〜と雑学的知識として興味深く読んだ。

複数の不思議な国を旅して、最初は道徳心や愛国心あふれる男だったけど、最後は人間嫌いになって終わったのは意外だった。他の世界を見て自分の視野を広げていくほど、人間という生き物の醜さが際立つ、ということかな。
それとも多くの世界を知れば知るだけ、周りよりも卓越した視野を持ってしまうから、それまで満足していた世界が急に物足りないちっぽけな存在に見えて大切に出来なくなってしまうということ?

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2023年09月27日

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