【感想・ネタバレ】天使の卵 エンジェルス・エッグのレビュー

あらすじ

そのひとの横顔はあまりにも清冽で、凛としたたたずまいに満ちていた。19歳の予備校生の“僕”は、8歳年上の精神科医にひと目惚れ。高校時代のガールフレンド夏姫に後ろめたい気持ちはあったが、“僕”の心はもう誰にも止められない。第6回「小説すばる」新人賞受賞作品。みずみずしい感性で描かれた純愛小説として選考委員も絶賛したデビュー作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

愛し愛されることは奇跡でもあり、罪なことなんだと。時には、支えてくれるけど、とても恐く逃げ出したくなる。でも、逃げた分の時間は戻ってくれない。だから、互いに大事に思っていないと取り返しのつかないことになる。人を愛し、愛されることはとても儚く繊細なんだなと。それを目の当たりにした気がします。

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2022年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

物語を通して歩太は一目惚れしてからずっと春妃のことが好きだ。たぶんその愛情に満たされている感覚が歩太にとっての幸せなんだなと思った。
春妃と一緒になりたいという気持ちはきっと若さゆえの勢いもあるように感じた。年齢差や親の理解、夏姫の姉である事実があっても前に進もうとする強さがあった。
それに対して、春妃は年齢差や夏姫のこともあってかどこか認めない空気感みたいなものが伝わってくる。きっと春妃は歩太よりもずっと大人で抱えているものが大きいから自分の心に素直になることに時間がかかるんじゃないかなと思った。
精神的に歩太は若すぎて、春妃は大人すぎるのかもしれない。そんな2人が徐々に歩み寄って大人に、純粋になっていく様子をみると、恋愛に必要なものと結婚に必要なものははっきりと違うんだなと思った。
最後に春妃が亡くなってしまったとき、歩太の中の純粋な部分も一緒に壊れてしまったんじゃないかなと思う。

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2025年12月06日

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ネタバレ

なんか、ラノベ・漫画みたいだなぁと思った。
文学的な表現は心地よいけど。
この前に読んだ2作より、なんというか、テーマ性?問題?みたいなものが少なかったからかな?

しかし、なんというか、絶望的なストーリーだよ...。苦労と挫折を乗り越えたかと思った矢先、また大挫折(苦労)。。人生にこう何度も苦難はあってほしくないね...。

そして、この作者は、ご本人が芸術思考の強い方なのかな?(まぁ作家ってそういうものかしら)2作前に読んだものと共通して、芸術肌とは、という感性の炙り出しがある気がする。いろいろ苦しみがあって、結局、それが芸術には生きるかも、的な何かが。。

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2022年03月16日

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ネタバレ

著者デビュー作。高校の時に読んだ記憶があるものの、内容を全く覚えていなかった。読みながら、春妃と夏姫という姉妹の名前が可愛いと当時思ったことだけ思い出した。笑
歩太のお父さんが退院してから終わりまでの展開が急すぎてびっくりした。
春妃が色々背負い込んで、最期もあんな形でっていうのが可哀想。辛い、切ない、やりきれない、、、歩太の今後が心配。

今「おいコー」シリーズを読み進めているため、すごく共通点があるなと思ったのが第一印象。年下彼氏・年上彼女、料理上手な男子、それぞれの性格など・・・自然と勝利とかれんを重ね合わせてしまった。
村山由佳さんは、本当に読んでいてキュンとするような照れるような純愛を書く方だなあ。若い人のみずみずしくも切ない気持ちを、こんなにも鮮やかに描写できるのがすごい。

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2021年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

途中から最後まで一気読み。
歩太から春妃への想いや行動に、「あぁ、若いってこういうことだな」と思わされた。言葉の選び方が綺麗でありながらも場面がリアルに思い浮かぶ文章で、賞を受賞するのもさもありなん、という感じ。

ただ、そうであるがゆえに物語としては後半に向け「え?」と思ってしまう箇所が多かった。
年末に男が乗り込んでくる場面は、その後の2人の関係性の進展を描くのに必要だったとはいえ、春妃が病院の同僚に家を教えているのは不自然ではないか。(性格上教えていてもおかしくはないかもしれないし、名簿とかで見ていたのかもしれないが…)
春妃が亡くなった時は妊娠していた状態で、結果として2回も赤ん坊を殺すことになってしまう演出は正直人の親の立場としてはしんどいし、夏姫との鉢合わせからの流れと合わせて展開が駆け足で一気に作り物感が増してしまった印象。
実際働きながら母になった身としては、赤ちゃん用の靴下を編む時間なんて正直なかったし、考えたこともなかった…(個人差あるとは思うけど、精神科医って忙しそうだし余裕あるんだろうかと思ってしまう)
とはいえ、リアルさを物語に求めるのも違うのかもしれないけれど…

個人的にはなんとかハッピーエンドになって欲しかったがゆえに結末は辛かったけど、続編があるようなのでまた読みたいと思った。

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2025年03月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

粉々にくだけた硝子みたいなお話。
綺麗で切なくて誰も幸せになってない
読み終わった後、止めたってくれってなった。

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2024年07月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ


罪悪感とどうにも出来ない悔しさ歯がゆさ、初めて彼女に出会った時感じた、壊れやすそう、は思っていたより呆気なくって。
でもわたしもこのぐらい純粋で、でも自分たち以外のことを大切にしようとする恋愛がしたい。

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2023年07月17日

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