あらすじ
下着を盗もうと忍び込んだ部屋で、住人女性の他殺死体を発見した亮太。彼は警察に通報できない。アカネと名乗る少女を自室に監禁しているからだ。犯人扱いされないかと危ぶむ亮太に、手錠で拘束されたアカネが助言をし、事件の背景についてキレ味鋭い推理を展開し始めるが……。解説の大山誠一郎氏も絶賛。多彩な作風を誇る著者が挑む、キャラミスと本格推理のハイブリッド!
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Posted by ブクログ
向井のマンションに住む女性に心を奪われる亮太は、下着を盗もうと忍び込んだ彼女の部屋で、その女性の他殺死体を発見する。
警察に通報することはできない。部屋に入ってしまったのもあるし、何よりアカネと名乗る少女を自室に監禁しているからだ。
犯人扱いされないか怯える亮太に、アカネは助言をし、事件の背景について推理を展開し始めるが……。
男に監禁されたまま謎を解く謎のロリータ少女が探偵役のミステリ小説です。
ちなみにこの男(亮太)に監禁されているのは1話目だけですが、それ以降もアカネが容易に出歩けないような状態でストーリーは展開していきますので、安楽椅子探偵の亜種のような連作ミステリ。
ミステリアスかつエキセントリックなアカネとのかけあいが楽しいです。
3話+おまけ小話で構成されていて、それぞれの話で起こる事件とそれに対する犯人などはいるのですが、わりとあっさりめ。どちらかというと重きを置かれているのはこのミステリアスな少女・アカネの存在であり、彼女の目的や正体を解き明かす事ではないかと思えます。
よくよく考えれば1話目の主人公である亮太も、盗撮、ストーカー、下着泥棒、監禁となかなかヤバい事をやってるんですが、アカネがそれに輪をかけてぶっ飛んでるので亮太のヤバさが霞んでいる気がします。人を見る目に自信がある・最悪自分の身はどうなっても良いと思っているのかもしれませんが、それにしても危なっかしいというレベルじゃない……。
亮太については、なんか最終話になってもストーカー気質は残っている気もするんですが、一応更生したみたいですし、小物レベルの悪人で良かったなと……。