【感想・ネタバレ】知らなきゃいけないアパレルの話―――ユニクロ、ZARA、シーイン新3極時代がくる!のレビュー

あらすじ

なぜアパレルビジネスは壊滅の危機なのにユニクロは世界一になり"無名"のシーインはEC売上でZARAを抜いたのか?正しいD2C&OMO戦略、アパレルビジネスを180度激変させるSDGs時代に勝ち残る方法を徹底解説。アパレルビジネスの新・教科書!

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Posted by ブクログ

ー アパレル業界はこの10年で劇的に変化しており、消費者の購買の後押しをする媒体は「ファッション雑誌」から「ライブコマース」に変わり、購買の主たる場は「リアル店舗」から「EC」へのシフトが進んだ。さらには「大御所」によるトレンド予測は「ビッグデータ解析」によるデータ分析へと変わり、商社など中間流通のビジネスモデルは「ものづくりの会社」から「投資会社」へと転換している。こうした変化は、競争環境の変化が引き起こしたのではない。技術または技術によるオペレーション効率化による業態進化である点がポイントだ。

問題は、アパレル企業の経営環境が、その進化を吸収できないところまできている点だ。 モノで溢れる先進国において、アパレル産業の成長は止まった。そして、市場に隠されている「隠し在庫」、消費者同士の「二次流通」の流通点数は、繊研新聞社の試算によれば、毎年新規に投入される新商品の投入点数 (35億~40億点)以上の可能性があるという。

その結果、企業のKPIは売上と利益から、「優良顧客数×LTV」へ、成長戦略は自助努力による新規出店から、パイの食い合いによるM&A(企業買収)に変わってきた。 ー

アパレル産業の危機的状況はよく分かるが、その解決方法が、在庫の適正化、組織改革、出島によるドラスティックな改革、組織間コミュニケーション、DX、D2C×越境EC×ライブコマースと言うのは…

いや、分かりますよ…

分かりますけど、それが出来るなら最初から…

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2022年12月10日

Posted by ブクログ

<目次>
はじめに
第1章今、服が売れない本当の理由
第2章SDGSがアパレル産業を壊す
第3章アパレル産業を全滅させる過剰在庫撲滅の方法
第4章既存ビジネスをぶち壊すデジタルアパレルの衝撃
第5章正しいD2Dはこう作る
第6章ビジネス激変、新時代のマーケティングとKPI
第7章アパレルDXの正しい手法と手順、流儀
第8章ユニクロ、百貨店。伝統的APの10年後
第9章アパレルが生き残るための最終条件
おわりに

2022/9/6第1刷

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2025年10月12日

Posted by ブクログ

 一般消費者として知らなきゃいけないアパレルの問題点と思って読み始めたが、実際には熾烈な競争にさらされながらアパレル業界で生き残っていくために、知っておかなければならない実践的ノウハウの書だった。数多のクライアントの要求に応え、戦いながら成果をあげてきた著者ならではの知見が開陳されているのだが、無能な管理職、老害、グレイヘアへの舌鋒鋭く、その憎悪の的となり近い将来リストラされる可能性のあるベテラン経営陣は針の筵でしょうね。恐るべし、新自由主義。

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2024年10月06日

Posted by ブクログ

アパレル経営コンサルタントが、日本の問題を糾弾。
欧米のsdgs もしくはDX化の流れについていけない旧態依然の日本の企業は厳しいという話。非上場会社が多く予算を達成するためにつくりすぎてしまい処理していない在庫を多く抱えている。
ECや新システムによる需要予測と言う前に、プロパー消化率、値下げ品のオフ率、残品率、商品企画原価率の、4KPIを管理しないといけない。シーインのビジネスモデルは、時流を捉え、中国の工場から余剰な製品を仕入れ、SNSでの露出、ECでささげ写真を仕上げ、関税のかからない個別郵送で消費者に届ける。

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2022年11月16日

Posted by ブクログ

著者が唱えたいことは、業界にいて痛いほど分かるがそこが現場単位で変えていけないで、どんどん会社の中にいる人が年齢層が高い人ばかりになっている。

そして、居心地の悪くなった若い子から出ていっているのは事実。

本書で書かれている事に間違いはないです。

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2024年09月28日

Posted by ブクログ

業界特有のゆでガエル体質って、内容に差異はあってもどの業界でもあることを実感。在庫の一括償却の重要性は理解できるが、これが最大の難題で大多数の企業はできないはなあ。言ってることは正論だと思うが、実行が非常に難しい。

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2024年07月08日

Posted by ブクログ

アパレル業界にとって最大の問題は余剰在庫。

過去30年の間に、アパレル市場の規模は3分の2に縮んだ一方で、供給点数は1.75倍に増えている。

衣料品をSPAで上手に生産すれば、企画原価率は20%台まで下げられるが、非衣料品や完成品の仕入れ原価は40%以上。

プロパー消化率=ある期間内での総投入量に対して、どの程度が正規価格で売れたのかを、金額ベースで算出する指標。

現在のアパレルのプロパー消化率は、ブランド力が高い企業でも50%を上回ることはない。

正しいOTB(調達調整 )が大事。
そのために売上が未達の場合、新規の仕入れをせすが、売れ残った在庫を優先的に換金するべき。

SHEINのビジネスモデルの秘訣
1.工場で余った余剰在庫や残反を安価で買取り低価格で世界販売

2.ケイティペリーなどのインフルエンサーと組んで、インスタなどSNSを活用したマーケティングと現地PR会社の活用

3.出荷地から車で5時間以内の中国広州工場からの出荷による、世界各国への消費者へダイレクト小口配送

4.余剰在庫、中国の輸出関税と米国の輸入税免除を活用した、圧倒的に低コストなサプライチェーン

「クーリエ」=ドアトゥドアサービスのことで、物流業者に渡せば世界の裏側まで48時間以内で運んでくれるサービス

日本がD2Cを成功させるためには、製造業・工場がブランドをもっていること。また、新しい価値がそこにあること。さらにSNSライブコマースを使ったPRなどを使って、消費者への認知を広める資金力とノウハウが必要条件。

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2024年05月14日

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