【感想・ネタバレ】SF作家の地球旅行記のレビュー

あらすじ

首里城、筑波山、ウラジオストク、モンゴルの草原……
何のために旅に出て、何を思い、何を目指すのか。SF作家の目を通して楽しむ新感覚旅行記。

2019~2021年note投稿作品を大幅に加筆・修正した海外編4柞&国内編8柞、さらに[架空旅行記]として書き下ろし短編小説2作(月面編/日本領南樺太編)を加えた。

──だいたい僕はどこへ行っても似たようなことをして、似たようなことを考えている。そこには環境によらない恒常的な自己同一性みたいなものがうっすらと見えてくる。(あとがき より)

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Posted by ブクログ

ずっと気になってた作家さん
言葉選びが巧みで旅行記なのに小説を読んでいるかのような読みごたえ
伏線があったり、へぇ、と思うような豆知識もあったり。
真似したい旅行もたくさんあったしモンゴルとか楽しそうでいつか行ってみたい
ラスト2編の架空編は未来のこうなったらいいなとifの世界線でどっちも好きだった
SFなんとなく苦手意識あるけど挑戦してみたい。

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2025年08月16日

Posted by ブクログ

エッセイってこんなに伏線張っていいのか。気を張らない旅行をしているので文体も全体的にゆるくて読みやすいし、クスッと笑えるユーモアや比喩が多くておもしろい。個人的に好きだったのは石川県の垂水の滝を「滝というのは水が垂れるものなので、「音速のソニック」のような冗長性がある」というところや、牛久大仏を「超大型巨人が2人分」と例えた部分で、SF作家のエッセイだけど身近さを感じた。自分が旅行する時も作者のような視点で旅行してみたいなと思った。
海外編ももちろん全ておもしろかったけど、意外と一番近場の千葉編が短編としてよくまとまっていて一番好きかもしれない。

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2025年08月15日

Posted by ブクログ

とても楽しい旅行記!
作者さんが行った場所や妄想の場所のお話!モンゴルの馬なんかはやってみたいな〜と思いながら読んでました!

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2025年08月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

SFの嗜みがないのでどんなもんだろうと思っていたけれど、過度にSF的なところはなく、淡々としていて読みやすい。
ところどころに挟まれる「笑い所」も自分的には許容範囲だ。
元々旅行が好きという作家さんのようなので、続刊が出るようなら読んでみたい。

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2025年04月13日

Posted by ブクログ

面白かった!!
いま一番好きな日本人作家は、と聞かれたらこの人かも。
旅行記はそんなに好きなジャンルじゃないけど、ご本人にとても興味があるので読んでみた。

予想をはるかに上回って面白かった。普通の日常エッセイも読みたい。ものすごく読みたい。有料でそういうのを配信されているらしいけれどできれば本でまとめて読みたい。

全部おもしろかったけど、やっぱりカナダ編、モンゴル編の海外ものが特におもしろかったな。
旅先でユニークな体験をした、とかいうことよりも、その体験についての考察がコテコテの理系目線なので、私には思いもよらない方向に深掘りされていて楽しい。一緒に旅行して、延々と喋りを聞けたらいいのにと思う。
あと、乗馬大好きなのでモンゴルに行きたくなった。ギャロップとかしてみたいよ。

研究職と作家業の両立が時間的に不可能となり、作家業を選んだ、とあったが、「本当は兼業を続けたかった」と書かれていて、なんとなく哀しい気持ちになった。
状況は全然違うが、私も夫の転勤により、辞めたくない仕事を何度も辞めてきたので、自己都合じゃないけど自己都合としか言いようのない理由で仕事を辞める悲しみが心の中に何重もの地層をなしていて、その上に無理やり蓋をして鍵をかけて開かないようにして生きているので、研究職を辞める決意をしたことについて、柞刈さんの控えめな(だけど、何度か繰り返し出てくる)表現が逆に胸に刺さった。人に話してもどうしようもない話だし、本当の悲しみは分かってもらえないので、ふだん話題にしないが、こういうのを読むとふっと表に出てきてしまう。

ところで、架空編になると、とたんに興味が失せた。自分でも不思議なくらいに。この架空編の二編、だるーと思いながら読んだ。
小説だって架空の話なのに、こうならず面白く読めるのはなぜなのかしら。両者の違いは何?!と自分でも謎だった。

あと、やけに誤字の多い本だった。柞刈さんと編集さん、忙しかったのですかね。
研究者らしく、事実に関してやけに厳密な人なだけに、余計タイプミスみたいなものが気になったかも。
好きなので、評価には全然影響しないけど。

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2024年08月11日

Posted by ブクログ

SF作家、柞刈湯葉の旅行記。

国内、海外問わず、さまざまな場所を旅行するエッセイ集。というとよくある旅行記に聞こえるが、そこはSF作家。

目的は観光地化された遺跡でも美食でもなく、国境だったり地磁気逆転の記録された地層だったり、電車に乗ること自体だったりと常軌を逸している。鉄道だけに。
氏の小説と同じ軽妙な語り口でのあてのない旅の記録をみていると、自分も特に無意味にアイスランド行ってトナカイでも食べるか…とか、思えてくる。たぶんいかないけど。インドア派なので。

インドア派だけど旅には憧れる、けど観光地にはそんな興味無いあなたへの一冊。

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2024年08月06日

Posted by ブクログ

「行ったことのない場所に、特に理由もなく行きたくなる」
なんとなく移動したい人、および、そういう人の思考過程に興味がある人のためのエッセイである。

と、“はじめに”に書かれている。
もうここから笑えるんだけどwww
読者を面白がらせる文章ではなく、むしろ淡々としているのだけど、それがいちいち面白い

青春18きっぷを使った「大人の18きっぷ旅行」が楽しそう。
コンセプトは「単なる正月の帰省」らしい。
貧乏学生ではなく大人だから、必要に応じて新幹線や飛行機も使うし、駅ナカで地ビールを飲んだりもする。
このゆるい感じが好きだなぁ。

湯葉さんは県境マニアらしい事や、バイク移動が好きな事も分かった。
おそらく体力もあるのだろう、歩くのも好き。
そして頭も良い。
(ロシアとモンゴルでキリル文字を読んでいた)
ますます柞刈湯葉という人に興味が湧く。


この本は、1Q8401さん、ほん3さんのレビューから興味を持ち、手に取りました。
ありがとうございます♪

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2023年10月29日

Posted by ブクログ

SF作家柞刈湯葉さんが2019年から2021年にかけてブログで書き溜めた旅行記エッセイ

本書を読んで湯葉さんって旅行好きなんだなぁと知りました

湯葉さんの旅行三大原則は「急がない」「頑張らない」「適度に地元に金落とす」だそうです

で、そんな旅行好きの湯葉さんがまえがきに書いてます
この旅行記は、観光ガイドには適さない
旅先での笑えるトラブル話や心温まるエピソードも期待しない方がいい

なので、湯葉ファンでなければ読まなくていいと思いますw
けど、もし湯葉ファンなら読んでおくべきでしょう!
エッセイでも湯葉ワールド炸裂ですよ!w

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2023年06月30日

Posted by ブクログ

広告か書評かでこの本を知ったときに、全てが架空旅行記かと思いこんでいたため、実際の旅行記がスタートして戸惑った。とはいえ独特な面白さがあって好き。国内外編を経ての架空編はますます面白かった。

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2023年01月31日

Posted by ブクログ

著者のTwitterのノリで小ネタ満載でサクサク読める旅行記。最後の二つは架空の旅行記で、こんなにスラスラと嘘つけるのすごいなと思ったが、小説家なのでむしろそれが本業なので当たり前だと気づいた。

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2023年01月17日

Posted by ブクログ

非常に楽しく読ませていただきました♪

文体が軽口をたたく感じで小気味よい。
SF作家さんて、こんな感じなのかな?
この人の他の本も読んでみたいかも。

旅に対して身構えずに、軽やかなところが素敵だと思う。

p204
とにかく気負わない、頑張らないことが大事だ。

私もそんな風に生きて、そんな風に旅をしたい。

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2022年12月15日

Posted by ブクログ

SF作家、柞刈湯葉さんの旅行記。著作が非常に面白いので、旅行記も気になって取ってみたのですが、これがなかなか興味深い内容で楽しく読めました。

笑えたり感動したりといった物語性はほぼないのですが、著者本人が旅のライブ感を楽しんでいる様子が、こちら側にもリアリティを持って伝わってくる構成はお見事。そして、旅行記の随所に小説に取り入れたであろうアイデアの原石が転がっており、「あの作品のアイデアはこんなところで見つけていたのか!」といった、作者の頭を覗き込んでいるような面白さがありました。柞刈湯葉さんのファンには最高に楽しめる一冊だと思います。

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2024年03月30日

Posted by ブクログ

モンゴルで馬乗ってみい。
最後の2話の架空話は謎で、私は今なにを読んでんだろう...ってなったけど面白かった。

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2023年06月19日

Posted by ブクログ

普通なんだけどなんか言い回しが面白いので、読んでしまう不思議な旅行記。
気負わずに旅をすると書かれていたが、まさにノンストレスで読めた。

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2023年05月18日

Posted by ブクログ

屁理屈三昧のカナダ編が面白く、そばにいて欲しくはないけど、この人最高だなーって思ったら、
冒頭のカナダ編が一番面白かったかな。
最後の方はコロナにもなって海外にも行けないし、本人も少し飽きてきた感。

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2023年01月15日

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