あらすじ
お前なら、きっと本を取り戻せるはずだ。
幸崎ナナミは十三歳の中学二年生である。喘息の持病があるため、あちこち遊びに出かけるわけにもいかず学校が終わるとひとりで図書館に足を運ぶ生活を送っている。その図書館で、最近本がなくなっているらしい。館内の探索を始めたナナミは、青白く輝いている書棚の前で、翡翠色の目をした猫と出会う。
なぜ本を燃やすんですか?
「一番怖いのは、心を失うことじゃない。失った時に、誰もそれを教えてくれないこと。誰かを蹴落としたときに、それはダメだと教えてくれる友達がいないこと。つまりひとりぼっちだってこと」
ようこそ、新たな迷宮へ。
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前作に引き続き、世界の名作を読んでみたくなりました。
ミヒャエル・エンデの『モモ』を連想させる灰色の男。正体は一体なんなのか。これかなあと思うものはあるけど、本棚を眺めて紅茶を冷ました後でまた考えるのもいいのかもしれない。
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前作 『本を守ろうとする猫の話』
林太郎から主人公が変わっていました。
ワクワク ドキドキ。
林太郎と沙夜が夫婦になっていて・・・
つながってた。
七海は、とても勇敢でした。
少しずつ強くなる様子が良かった。
やはり、“1人じゃない”ということが人を強くさせるなと思った。
「忘れるな。目に見えるものがすべてではない。大切なものは、いつも心の中にある。」
王の言葉にドキッとしたし、目が覚める感じがした。
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前作からの登場人物も登場して和む一方、
より、夏川さんからのメッセージの強い作品だと感じた。
灰色の男はどこからともなく現れて、
入り込んでしまう。こと大人には。
入り込まれていないか?
人を思う気持ちを忘れていないか?
振り返り、立ち止まりながら本と向き合い続けよう、
本を読む仲間を大切にしよう、
そう、強く思った。
こんな時代だからこそ「本の力」が必要なのかもしれない。
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ナナミは強い、だからこそ守れたんだろうな…
とあるピンチのシーンである人物が出てきた時は泣くほど嬉しかったです。本を守ろうとする猫の話の続編なんだけど、本を守ろうとする猫の話が大好きで、この本も読んだけどとても面白かったです。(もっと語彙力が欲しい…)
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222ページ
1500円
8月24日〜8月26日
ひと目見たとき『本を守ろうとする猫の話』かと思った。前作の数年先の話なのだろうと感じながら読んだ。前の話は、心が温かくなり、闘いのあった話だとおぼろげにしか覚えていないので、もう一度読んでみたくなった。この話の数年後もまた読んでみたい。
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前作からの続き。視点が中学生だからか、主人公の性格か、読みやすかった。
ファンタジーなんだけど、
大切なことを教えてくれる、考えさせられるお話。
林太郎とトラの再会も嬉しい。
ラスボスは同じなんだと思う、誰?何の本か、はっきりする日は来るのかな。
また続編に期待して。
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前作と同じような話なのに、なぜかこちらはすんなりと受け入れることができた
猫はよい
そしてもちろん本も良い
身体の弱い子が、心の強さによって決まる世界で冒険をして、なんだか強くなった気がするというのは見ていて微笑ましいところがある
人は皆欲望に動かされるが、それだけではなく他人を思いやる心を持つことは大事で、学校で教えられてる自分らしく生きて成功しようは間違ってると言い切るところに著者の矜持を感じた
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「モモ」を読み終わった様な読後感。
「本を守ろうとする猫の話」から、
続けて読めてよかった。
「己の欲望を追求し、より多くの富を貯め、
より多くの快楽を手に入れる。
そんな風に欲望のままに生きることが
「自由」と言われる時代だ。
そうでない時代もあったのだよ。
欲望をコントロールし、
欲望から自由であることこそが、
真の「自由」だと定義された時代もあった。」
「希望はよみがえる」
きっと。
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前作がとっても好きだったので、続編があると知って嬉しかったです
前作よりもさらに昔からの読書好きに刺さりそう
ファンタジー要素もパワーアップしていて、さくっと読める作品でした
モモをまた読みたい!
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310 君を守ろうとする猫の話/夏川草介著 #聴了
心に残った言葉
「鞄に希望を入れておくこと」
どんな状況になってもどんなわたしでも鞄を開けると希望が入っていれば楽しみに変えてくれそうだ。
灰色の顔から「モモ」の話を連想した。
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『本を守ろうとする猫の話』の続編
今回も、ファンタジーの中に、強いメッセージが込められた作品
現代人に失われた心を強く訴えるものでした
この作品の中に紹介されている、私も子供の頃に熱中した作品、また読みたくなりました
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本書は、若者の活字離れという現代社会の問題をテーマにした小説です。現実離れしたシーンで読者の好みが出そうと感じました。
夏川草介さんが手がけるこの作品は小学生の読書感想文に適した本だと感じました。
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希望はよみがえる。も希望があることを教えてくれる。
いつもひとりじゃないことを教えてくれる。
一番怖いのは、心を失うことじゃない。失った時に、誰もそれを教えてくれないこと。誰かを蹴落としたときに、それはダメだと教えてくれる友達がいないこと。つまりひとりぼっちだってこと。
目に見えるものがすべてではない。大切なものは、いつも心の中にある。
いっぱい本の題名や主人公がでてくる。主人公から本がわかるのが楽しい。わからないものが悔しい。
二等辺三角形の耳と翡翠色の目をしたトラネコ、何の話だろう?誰か教えて!
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4月にオーディオブックで聴いた、「本を守ろうとする猫の話」の続編です。主人公は入れ替わっていますが、世界観は継いでいて、猫も、前作の主人公たちも登場します。本を読み、町に出よう!という気にさせてくれる素敵な本でした。いろんな本を並行して読む主人公に、仲間がいた!と嬉しくなりました。
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「本を守ろうとする猫の話」の続編。
主人公はナナミという喘息持ちの女の子。前作の林太郎と同様、喋るトラネコに導かれて、本を盗んでいく男を追いかけ、不思議な本棚の奥の世界に足を踏み入れる。
昔から愛されている名作を、人間の世界から排除しようとする男たちとの対話を通して、本が人に与えてくれるものを訴えるナナミの姿は、強くて凛々しい。
喘息のために激しい運動ができず、普段の生活でも気をつけなければならない不便さを抱えながらでも、本を通してこんなに強い人になれるのだと、ナナミ自身が証明している。
その姿に、同じ本好きとして勇気をもらった。
前作の主人公・林太郎と、林太郎と行動を共にした沙夜がまた登場しているのも嬉しいサプライズ。
今回も、前作とは違う視点で、本との付き合い方を見つめ直すきっかけをもらえたお話でした。
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本作に出てくる本を読んでいるとなお面白さが増すんだろうな。
最後は少し感動的。少し理想が高過ぎるように思うけど、それもこの作者さんらしさなのかな。
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1番怖いのは、心を失うことじゃない。
失った時に、誰もそれを教えてくれないこと。
誰かを蹴落としたときに、それはダメだと教えてくれる友達がいないこと。
つまりひとりぼっちだってこと。
ナナミの言葉が沁みますね〜
Posted by ブクログ
本を守りたい猫と人間の冒険譚。
前作が好きだったので、読む前から楽しみにしていた。
主人公のナナミが、喘息持ちなのに逞しく頼もしくて、とても魅力的。
灰色の王と闘う姿が、カッコイイ。
こちらも一緒に立ち向かっている気分で、ドキドキしたし楽しかった。
そしてトラネコのトラと、前作で悪と闘っていた夏木少年にも会えて、嬉しい気持ち。しかも危ないときに助けてくれるなんて!「よく来てくれた、二代目」という猫のセリフにニマニマしてしまう。
猫の話し方も、独特でけっこう好きだな。
自分の大切な本は何だろうな、そんなに大切な本ってあるかなと考えたりした。
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「自信に満ち溢れた態度に、容易に身を任せてしまう。自分自身が積み重ねてきた真実を放棄してしまい、考えることそのものをやめてしまう」大人は責任をもって、自ら判断し、自ら行動しなくてはいけないんだ。「一人で生きているわけじゃない。だから困ったときは、いろんな人の力を借りればいい。そして、借りた分は、いつかどこかでまた返せばいい」「一番怖いのは、心を失った時に、誰もそれを教えてくれないこと。誰かを蹴落としたときに、それはダメだと教えてくれる友達がいないこと。つまりひとりぼっちだってこと」わたしも本が好きだ!
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前作の続編との事で2冊買い揃えてから一気読みした。前作と主人公が変わったが、ファンタジーの世界観はそのまま。たくさんの本と導いてくれる猫の登場。本好きにはたまらない展開。
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「本を守ろうとする猫」の続編だったようですが前編を読まずに読んでしまいました。
多分、前編で主役だった男の子が大人になって登場しています。
中学生ぐらいの時によみたかったなぁ。
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喘息持ちの中学生と猫が敵と戦うファンタジーな物語と思っていたら、案外深かった。果てしない人の欲望の先に何が待ち構えているのか?
今の世の中への警告のようだ!
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前作が好きで、続編のお知らせ見てからずっと読みたいと思っていました
どうして本を読むのか?
その問いに答えなんてないのかもしれません
でも、本のない人生なんて私には考えられない
子どもの頃からずっと
物語は私のそばにあったから
昔読んだ好きだった本を読み返したくなるし、あの頃の気持ちにさせてくれる
本って改めて良いものだよなと思います
Posted by ブクログ
「本を守ろうとする猫の話」の続編。喘息の持病がある13歳の女子中学生が主人公。
「言葉は望遠鏡のようなものだ。見たいものはよく見えるようになるが、それ以外はかえって見えなくなる」世界は、言葉で置き換えられるほど単純にはできていない
「どんなものにも、心は宿るの。あなたが大切にしたものには心が宿って、必ずあなたを守ってくれる。だからこそ気をつけないといけない。歪んだ心に触れ続けたものには、歪んだ心が宿る」
「一番怖いのは、心を失うことじゃない。失った時に、誰もそれを教えてくれないこと。誰かを蹴落とした時に、それはダメだと教えてくれる友達がいないこと。つまりひとりぼっちだってこと」
自分らしさや自由ということが持て囃される今の時代に、本当にそれでいいのか、人を思いやることの大切さやお金より大事なことがあるということを説くようなストーリー。
Posted by ブクログ
何故本を読むのか、本の持つ力とは何なのか
改めて考えさせられました。
子どもの頃からずっと不思議だったこと、
辛い時に本を手にすると
何故かそこには私が一番必要としている言葉があって
励まされたり背中を押されたりしながら大人になってきました。
物語の主人公たちは、確かに私の親友だったしそこから本当にたくさんのことを学びました。
だから、この先私が本を嫌いになることなんてないし
この世から本が消えるなんてありえない。
作者の本を愛する気持ちと今の世の中に対する危機感が
ひしひしと胸に迫る一冊でした。
Posted by ブクログ
『本を守ろうとする猫の話』続編。前作を読んだのは約6年前らしいので全然内容は覚えていない。ファンタジーだなと思ったら、前作の感想もファンタジーって書いてた。
Posted by ブクログ
本を愛する作者が書く、本を愛する少女の冒険
「本を守ろうとする猫の話」から、数年後の新たな主人公のお話。
「本を守ろうとする猫の話」でも感じたが、作者の夏川草介さんの本に対する愛情が感じられる。
悪意なく本から離れる人の心を灰色の男と表現し、読書から離れる人への嘆きとも取れる物語と感じた。
夏川草介さんの表現が美しい。
『己の欲望を追求し、より多くの富を貯め、より多くの快楽を手に入れる。そんな風に欲望のままに生きることが「自由」と言われる時代だ。そうでない時代もあったのだよ。欲望をコントロールし、欲望から自由であることこそが、真の『自由』だと定義された時代もあった。』
ここは考えさせられる一文だった。