あらすじ
物価高が止まらない。多くの企業が原価高騰に苦しみ、値上げは不可避の状況になっている。しかし、下手な価格設定をすれば顧客離れにつながりかねない。値上げは多くの企業にとって切実な問題だ。では、どのように価格設定を行い、それをどう伝えればいいのか。それを説くのが本書。著者は長年、「値上げをしても顧客が離れない、むしろ増える」マーケティング手法を説いてきた。そのため、この価格上昇局面においても多くの会員企業が売上を伸ばし、顧客を増やしている。たとえば、 ●客単価が倍になったレストラン ●「物価高はチャンス」と言い切るスーパー ●クライアントからの値下げ要求が消えたメーカー ●自分の技術の向上とともに価格を上げた菓子店 など。こうしたさまざまな事例をもとに、「顧客が増える値上げの方法」を説いていく。本書を読めば、インフレがチャンスに変わる!
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Posted by ブクログ
人は機能ではなく意味(価値)にお金を払う
例:
・オタクの推し活→応援のため
・地元で人気のスーパー→店員と交流のため
・ゴールデンカムイの料理店→マンガ体験
機能を売りにすると、
原価を考えられ安いモノに流れる。
だから、意味=価値が大切。
意味は上記の例のように何個も種類がある。
≪販売方法≫
人は購入の前に2種類のハードルがあり、
①買いたいか買いたくないか
②買えるか買えないか
前者の方が大きな問題になる。
つまり、価値を先に伝えることが大切
例:定食800円→じっくり煮込み3日かけてつくった当店おすすめメニュー
ただ価値は短時間では伝わらないため注意
≪値付けの方法≫
客に「何と比較して欲しいか」を考えること
例:
・街のお菓子→デパ地下価格で販売
・フラダンスを習う→健康維持の投資
・サプリ→スポーツジム
・あられ→ケーキ、お土産
究極は対象がないモノがいい。
ランボルギーニやハーレーなど。
これはブランドでIPを持っている
Posted by ブクログ
良本!!
意味合い消費
意味のあるものにお金を使う
どうでもいいものには節約思考
価格が主役ではなない
主役は価値
最低品質価格
ある一定の金額より安くなると売れなくなる(不安になる)
本来松竹梅で真ん中のものが売れる
でも、
体験と驚きと楽しさを加えると一番高いものが売れる
コラボの時はパッケージを変える
ワクワクするようにかえる
Posted by ブクログ
・安売りをする際によく「我慢する」「努力する」という言葉が使われる。ただ、そうやって「我慢するビジネス」は本当に持続可能なのだろうか。さらに言えば、そんなビジネスをやって本当に「楽しい」のだろうか
・「節約」とは「予算配分」の話。自分にとって意味のあるもの(意味合い消費)の予算を増やし、生活必需品(買わなければならないもの)を切り詰めているだけ
・生活必需品への出費を削ってでも使いたいものへのシフト
・ビジネスにおいて、「価格」は主役ではない。主役は「価値」だ。
・Value = Performance / Cost 価値を高めたければ「コストを下げる」か「パフォーマンスを上げる」かのどちらかが必要
・比較対象は別のものに変えられる。インスタントラーメンの価格を決める際に、自社のインスタントラーメンがリアルな店舗の味をほぼ再現できたとする。すると比較対象はインスタントラーメンではなく、リアル店舗のラーメンとなる。一冊の書籍の中に10万円のセミナーの内容を詰め込んだとする。するとその本が2000円だとしても「安い」と感じるだろう
・値上げは、自社にとっての優良顧客を絞り込むチャンス。価格を上げても流出しなかった顧客は、価値をあなたの商品や会社に見出してくれているということ。つまり、あなたの商品や店に意味合いを見出してくれているということだ
・自分が精進することで提供できる価値が上がったら、それに合わせて価格を上げる
・機能に「楽しさ」を加えると、商品の持つ「意味」が変わりギフトにもなる。そして言うまでもなく単価もその分高くなる。なんとも楽しい価格の上げ方である
・商品に「楽しさ」「体験」を付け加えると、一番高いものが売れる。「ぶっ飛んだ価格」のものをやってみると、「まさか」が現実になり、作りても売りてもいい意味でタガが外れる
・多角化で大事なのは会社の「価値観」に沿っているかどうかだ。本業という縛りから逃れることができないと、価格上昇時代には非常に窮屈になってしまう。それは自らのビジネスの衰退を招いてしまうのである
・自ら進んで値下げを提案していないか
・ファンダムとは熱狂的なファンとその人たちが作り出す世界のこと。顧客との強固なつながりがあれば、そこで価格は消滅。値上げを受け入れてもらえるのはもちろん、より高額な商品も喜んで買ってもらえる
・お客さんに、まだお客さんが知らないかうべきもの、お金と時間の使い方を教える存在。それによってお客さんの新しい日常の扉を開く存在。それがマスターである
・自分たちにとっては当たり前の情報でも、お客さんにとっては知らないこと、重要なことがたくさんある
・価値を伝えることが「自分の責任」。「売らんかな」ではどうしても強くお勧めしにくいという人でも「これを伝えなければお客さんに損失を与えてしまうかもしれない」と考えれば、自然と言葉に説得力が生まれ、「どのように伝えればいいのか」を考えるようにもなるだろう
Posted by ブクログ
■ Before(本の選定理由)
価格上昇時代はまさに実感。
それをマーケティングで解決できるのだろうか?
■ 気づき
なるほど「そんなこと出来ない」という言い訳をことごとく排除してくれるから、「俺でも出来るかも」と前向きな気持ちにさせてくれる。競合の設定をどこに置くか?のマインドが興味深い。
■ Todo
推し活の言葉に代表されるように、欲しいもの・刺さる体験には人々は金を惜しまない。自分なりの競争のポジションを確立しよう。