あらすじ
「親のよかれ」は「子どもの呪い」になっているかも!
10,000人の犯罪者を心理分析してきた犯罪心理学の第一人者だからこそわかった
子どもの未来を照らす声かけ、子育ての教科書。
うちだけは絶対大丈夫、という家庭でこそ読んでほしい。
親のよかれが危険な声かけになっていないか検証し
学力・人間力ともに優れ自律した子どもを育てる方法とは?
たとえば……
「早くしなさい」ってつい言っていませんか?
子どもの時間感覚が育たず、進路や将来設計を考えるのが苦手な子に育ってしまいます。
「気をつけて!」ってすぐ注意していませんか?
危険や痛みを自分で知ってこそ、人の気持ちがわかる子に育ちます。
親のちょっとした意識改革で子育ては大きく変わります。
つい怒ってしまったらどうすればいい? 子育て方針を途中で変更してもいいの?
手紙や模造紙でできる自律した子の育て方って? いろんな子育てを聞くけど結局どうすればいいの?
子育てに悩むすべての親を救う、人気教授の決定版・子育て論。
犯罪心理学者の出口教授が10,000人の犯罪者・非行少年と対話し見えてきたこと。
それは、どんな犯罪者にも子どもの頃の教育が影響していること。
そして、犯罪者も普通の人間。優等生に育つか非行少年に育つかは紙一重であること。
本書は、親がよかれと思ってやっている声かけ・子育ての問題点を指摘し、今すぐできる改善策を解説する子育て実用書です。
非行少年や犯罪者の実例を反面教師に、子どもの学力・人間力を伸ばすための子育てのちょっとした工夫を一挙公開していきます。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
タイトルがかなりショッキングで、もうちょっとタイトル違えば、読者層増えるのかなと思った。
非行少年たちは大人の犠牲者。
明日は我が身、自分の言動で、犠牲を生むかと思うと恐ろしくなる。
良かれと思って、子どものために、親が子どもにこうあるべきは、本当にそうか?と自ら顧みる姿勢が必要。
子どもの話をじっくり聞くこと。
自己肯定感の欠如で自分勝手になる。
子どものやってみたいを応援する。
学習無力感を味わないためには、プロセスを褒める。結果がどうであれ、やってみようと思ったこと、少しでも行動に移したことを褒める。
Posted by ブクログ
子どもに携わるすべての人必読の一冊。
各メディアで露出度の高い出口先生。
科学と経験に裏打ちされた実話分析を,素人にも平易な言葉で歯切れよく解説してくれている。
工藤先生や赤坂先生,堀先生,宇野先生など,学校・学級経営,教育観について書かれた本と多く重なることがあるが,やはりそれらも科学的根拠があっての実践であったことも分かった。
3児の父として,再読したい。
Posted by ブクログ
著者自身が関わった犯罪者・非行少年の〝親〟について言及。海外の心理学者の研究結果を例に出しながら、子どもとの関係性をどう構築するべきかという話。とても理論的で納得できる内容なので、親は定期的に開いて確認していきたい本。
Posted by ブクログ
子どもに対しては子供扱いせず、真摯に向かい合い、親としての気持ちをしっかり伝える、間違いがあったらしっかり謝ることが重要だと理解した。
確証バイアスに陥らないように配偶者や他人と話し合うのも大事。
Posted by ブクログ
・みんなと仲良く: 自己決定力欠如、心理的距離の取り方を学ぶ、役割で育てない
・早くしなさい: 事前予見能力欠如、内観療法自己観察法
・頑張りなさい、結果でなくプロセス、外発的動機づけによるアンダーマイニング効果で内発的動機づけが減少、失敗落ち込み回復の繰り返しでレジリエンス向上
・何度言ったら分かるの: 行動観察フィードバッグで自己肯定感アップ、理解できる伝え方を
・勉強しなさい: 失うコスト家族信頼が大きいほど悪い事リスクを思いとどまる、ブーメラン効果、スモールステップ
・気を付けて: 共感性を育てる機会損失、敢えて失敗させる、反省でなく内省、過保護自由放任バランス
・向き合う、いつでも相談できる安心感、家族会議での合意形成
Posted by ブクログ
とても学びが多かった。本に書いてあることも全て実行できるわけでも正しいとも限らないと思うけれど、1人の人として関わること、また非行に走ってしまった子供の傾向を知り、それを防ぐように行動していくことは本当に大切だと感じた。
Posted by ブクログ
非行少年にならないように…というだけてはなく、
人格形成が成される幼少期から、家庭内でコミュニケーションをしっかりとる習慣があるか、愛着形成がなされているか、自己肯定感をしっかり高めてあるかどうかがとても重要だと気づきを与えてくれる本です!
以下は特に気をつけたいポイントです。
⚠️ネタバレ注意
◎親が陥りがちな【確証バイアス】
自分の都合のいい情報ばかりを無意識に集めてしまうこと。
子育てに関しては、特に閉鎖的で外からの介入が難しいためバイアスが働きがちになる為、夫婦や家族、専門機関と話し合うことが大事!
◎【みんなと仲良く】【嘘をついてはいけない】等のきれいごと教育
親:みんなと仲良く=協調性が大事
子:みんなと仲良く=個性を抑えて周りに合わせることが大事
親が大事に思っていて子供に伝えたいことがあったら、子供との認識のズレを抑えるためにも
その定義を深く話し合う必要があるのでは?
と感じた。
◎興味を抑える
=センセーション(刺激)・シーキング(求め続ける)を抑える
→普段の生活がつまらないから刺激やスリルを求めて万引きをしてみる(お金目的ではないことが多い)等につながる。
幼い頃から興味や好奇心を押さえつけないよう、のびのび育てて欲望(心)を満たしてあげることが必要だと改めて感じた。
◎「早くしなさい」
→理由を伝えなければ、その場だけ何とかしようとはするが、自分で考えて判断ができなくなる。事前予見能力はつかなくなる。
この場合だけでなく、
物事を否定せざるを得ない時等と同様。
誰かに言われないと動けない人になってしまうため(外発的動機づけ)
しっかり理由を説明することで、
自分で考えて行動できる人に!!(内発的動機づけ)
◎自己肯定感
幼少期に自己肯定感が低い→課題の多い思春期以降に自己肯定感を高めるのは非常に困難。
自分の存在自体に価値があると信じることが出来れば(自己効力感)課題解決にも前向きになれ、自ずと成功体験が増え、自信に繋がる。
「何度言ったらわかるの!」
「この前も言ったでしょ?」
「いい加減にしなさい」
→問題を解決しないどころか、子供の自己肯定感を下げることになる。
⇒①子供がきちんと理解できる伝え方なのか?見直すべき!
②自分の発言は本当に必要か?を見直してみる
◎反省ではなく「内省」を促す
反省:自分の行動や考え方の良くなかった点を振り返り、改めようとすること。
例.ごめんなさい、もうしません(と言わせる)
内省:自分自身の心に向き合い、自らの言動や考え方について客観的に振り返り分析すること。気づきを得ることが目的。
例.どうしてこういう行動を取ったの?その時どう思ったの?とその子が抱えている不満を聞いて気づきを与えることが大事。
反省上手になっても意味がない。
◎家族会議!小さい頃から家族で近況を共有する文化で育つ、時には悩みを模造紙に書いてとことん話し合う
→自分の両親が寡黙だった&言わなくても家族だから伝わるでしょ的な雰囲気だったので、この環境はとても理想!実践したい!
Posted by ブクログ
非行少年の話+親への助言というパターンで紹介しているため、読みやすかった。親と子供の目線から読むことができて、学びが多かった。実際に自分も親にああしてほしかったのかなという潜在意識があったのかも。
読んでよかったし、また読みたくなる本だった。
Posted by ブクログ
子どもが生まれ、まだ情緒が発達する前段階としてSNSで話題となっていたので読んでみた。
あまり、新書は読まないのだが、とても面白く、身につまされることが多かった。
特に意識したいと思ったことが、子どもの主観的事実を大切にすること、親子の信頼を気づくこと、プロセスまでしっかり観察すること、そして、間違ったら恐れずに修正することだ。
Posted by ブクログ
とても面白かった。
読みやすく、あっという間に読めてしまった。
様々な事例が書かれており、詳しく解説もしてくれているので、すんなり自分の中に落とし込めた。
実際に自分が親に言われた言葉も多くあり、当時不快に思った気持ちが蘇った。
今後子どもと接する上で、まずはきちんと話を聞くこと、この本に書かれているような呪いの言葉をかけないことを意識していきたい。
Posted by ブクログ
ホンマでっかTVでもお馴染みの出口先生の本。
最初気づいてなくてこんなにちゃんとした本を書けるすごい先生だったんだと改めて知りました。
一応メインは子育て本なのかな?
でも、青少年が犯罪に至る過程に関係する親の行動を心理学的に解説されていてとても興味深かった。
家庭だけでなく教育現場でも使えそうだし、部下の育成とかにも大事なんじゃないかな?と思うことがたくさんあった。
実例に則して解説されているのでとてもわかりやすかったです!
Posted by ブクログ
自分のことや自分の家庭のことを振り返る機会になりました。
心理学を学びたい人にとって貴重な情報源でした。
子育てに対してだけで無く、愛情の大切さを知りました。
Posted by ブクログ
分かりやすく、大変読みやすかった。「主観的現実」や「確証バイアス」など、難しそうな言葉も、つまりどういうことなのか解説してあり、抵抗なく読み進めることができた。
子どもが犯罪につながるまでの具体例も非常にリアルで、人間関係のもつれなどから追い詰められるのは、どんな人でも陥ってしまう可能性のある状況だと感じた。
最後の「ロールレタリング」は感動した。自分で自分役と親などの相手役をひとりで行い、手紙を交互に書いていくというもの。お互いの気持ちを言語化しているうちに、胸につかえていたものが取れ、さらに客観視できるようになるのかなと思った。
全体的に、親がどのように子どもに関わるべきかを考えるヒントが詰まっていた。子どもの成長とともに読み返していき、子育ての参考にしていきたい。
Posted by ブクログ
子どもがいる身としては、とても興味深く読ませてもらいました。
急げ〜!
嘘はよくない!嘘つかれると嫌だよ
がんばれ!
何回同じこと言わせるの!
気をつけて!
ってよく言っちゃってる…めっちゃダメな親や…とかなり落ち込みました。
良い方向に転換するために、じゃあどう言い換えればいいか?まで提案してくれているのが嬉しいところ。
でも実践は中々難しくて、やろうとすると言葉が出てこずしどろもどろ…(脳内であっこのまま言ったらダメなんだった〜なんて言えば…とかをぐるぐる考えて中々出てこない)。気をつけ始めると胃が痛くなり、今まで言いたいままいって私ストレス発散してたんだな、と実感。それだけのストレスを子にぶつけてたってことか…とこれまた反省し落ち込み。
親子だからって生まれた時から信頼関係ができてるわけじゃない。地道に地道に、信頼関係を築いていけたらと思う。
Posted by ブクログ
同時並行で、「反省させると犯罪者になります」を読んだが、共通部分が多かった。子供の言い分を無視し、自分の理想を押し付けて抑圧すると、いつか爆発する。親が良かれと思っているというのが、また、悲劇的である。
Posted by ブクログ
子どもをよく観察すること。
今現在の子どもが何を感じていて、どんなことを考えているのかを想像することで、子どもに対してどう接するかが変わってくる。
親の理想を押し付けるのはエゴであり、子どもは思い通りに成長するものではない。
子どもを操ろうとするのは親のするべきことではない。
親ができることは生理的欲求と安全欲求を叶えてあげて、子どもが自立できるように支えてあげること。
Posted by ブクログ
大人の関わり方一つでこんなに人格形成に左右するなんて
別に聖人じゃないから完璧な子育てなんて無理だと分かっているけど、しっかり向き合っていればそれは子どもに伝わる。
Posted by ブクログ
子どもの言い訳はまずは受け止める、評価を親が言わずに子どもが自分で気付くように話を聞く。自分はこれから子どもを育てる身だが、気をつけなければと思った。どんな「家庭内ブランディング」をするかも考えておきたい。
Posted by ブクログ
親のよかれが子どもにとってよいことだとは限らない
この言葉は本当にそうだと思う。
自分の価値観の押し付けを子どもにしないようにしていきたいし、その子自身を見ていけるようにしたいと思う。
子どもをもつ親に読んでほしい一冊かも。
見ているようで見ていない。って親にならないように、その子を見れる親になれたらいいな。
Posted by ブクログ
少年鑑別所などで非行少年・犯罪者の心理分析をした筆者により書かれた、犯罪心理学×子育てというテーマの1冊目。2冊目を先に読んで興味深かったので手に取った。
非行少年たちの事例から、「みんなと仲良く」「早くしなさい」「気をつけて」「何度言ったら」などのよく言いがちな一言が持つ危険性を解説している。
前提として子育ては外野が口出ししにくい性質を持っているため、確証バイアスが働きやすい。
夫婦間で子育ての方針について話し合う機会を設けていれば気付きも得られていいが、最悪なのは夫婦ですり合わせできておらず子育て方針が違うこと。少年院に入った子の保護者アンケートでは、子育ての問題として「夫婦間で子育ての方針が一致していなかった」が高い比率で選択される。
少年院や刑務所で更生プログラムとして取り入れられている「内観療法」と「ロールレタリング」という手法は興味深く、まずは自分でもやってみたい。身近な重要な人との擬似対話で気付きを得るプログラム。
非行少年は経験の幅が少なく、多様な未来を予測することができない(今がよければそれでいいから、バレることを考えずにお金を盗んだりする)。柔軟な思考力を身につけるには、多くの事例を知ること。これにはさまざまな体験をすること、それから本を読むこと。本は多様な体験の宝庫なので、普段関わったことのない職業、価値観の人の考えを知ることができる。
内発的に動機づけられた行為に対して、外発的な動機づけを行うことでモチベーションが下がってしまう現象のことを「アンダー・マイニング効果」という。
例えば子どもが「お母さんの役に立ちたい」「家事をやってみたい」という気持ちからお手伝いを進んでやったところに、「助かったから100円をあげるね」と報酬を渡してしまうと、次からは100円のためにお手伝いをするようになり、100円がないとお手伝いをしなくなる。内発的な動機が減ってしまう。
自己肯定感の欠如から援助交際へ向かう傾向のある女子に対し、男子は多種方向犯(種類の違う犯罪を繰り返す)へ向かうことがある。
非行少年との面接では「どうせ自分なんか」という言葉がよく出る。少年院の先生は非行少年をまず肯定することから始める。
肯定するために褒めるが、ただ褒めちぎればいいというものではない。心理分析の一つに「行動観察」があり、特に変化に注目する。観察が習慣になれば、努力や成長に気づきそれを褒めることができる。
リスクとコストという考え。地域の人たちがよく挨拶をしていれば「犯行がバレる」と思い踏みとどまる人がいる。地域の人たちといい関係が築けていれば、犯罪を実行に移せばその関係が壊れるというコストになる。
子どもが小学生になる前くらいにまた読みたい。
Posted by ブクログ
心理学的観点からの説明がわかりやすく、どの人でも犯罪をし得るのではないか、自分はよく真っ直ぐに育ったと思わされた。
大人も完璧ではないし、わからないこともある。そのままでいいのだと思った
Posted by ブクログ
「犯罪や非行、問題行動の背景には、どのような家庭環境で育ったかという問題が大きく関わっています。」(p.3)
「一見何の問題もないように見える家庭で、保護者としても「よかれと思って」していることが子どもにとってはそうではないという「ボタンのかけ違い」が問題化している場合も多いのです。」(p.5)
↑共感した部分。
Posted by ブクログ
借りたもの。
犯罪心理学者が、法務省で出会った犯罪者の傾向から、家庭環境からの影響……親からの教育――親が“良かれと思っていった・やったことが子に「呪いの言葉」となったもの――についてまとめたもの。どうすれば子どもが社会不適応を起さず、幸せに生活していけるのか?
各章では、犯罪や非行の事例を挙げ、親の教育がどうして犯罪や非行に繋がったのかを解説し、ではどうすれば良かったのか?――ifの話ではなく、これらから得られる教訓を提示している。
「よかれと思って」は親の自己満足にすぎない。
親の「確証バイアス」によって一方的な押しつけになっていないか?
親は親で、子育て方針が一致しているか……一致していなくても良いから、きちんと話し合っているか?
そして親子の信頼関係は重要である。
「みんなと仲良く」が個性を破壊する
×「みんなと仲良く」=「個性を抑えろ」
周囲の反応をうかがいながら生活している子は、自己決定力が弱い。
仲良くできないならどうすれば良いか?必ずしも合わせる櫃世も、仲良くする必要もない。
心理的距離のとり方を学んでいくこと。
役割で育てない――「お兄ちゃんだから」はいい迷惑。
本人の性質・個性に基づく期待ではない、外発的な要因で期待する声かけは、良い結果を生まない。
家庭の中でも起こる「刑務所化(プリゾニゼージョン)」……指示待ち、個性や積極性を失う。
ダメ出し&フォローが個性を引き出す。
程よいセンセーション・シーキングで興味を伸ばす。
「早くしなさい」が先を読む力を破壊する。
犯罪者にかけている事前予見能力。
それは発達のなかで身につけていくもの。
逆算して考える習慣づけ。
将来を考えさせる前に、現在の状況を理解する「内観療法」(これは本来、自分を知るための自己観察法らしい)。
困難を想定して対応力をつける。
バリエーション豊かな先読みができるようになるには、多くの事例を知ること。→体験、読書。
「頑張りなさい」が意欲を破壊する。
「頑張って」の言葉で意欲を持たせることはできない。
プロセスを褒めることで意欲は高まる。
学習性無力感は結果が出ないことを繰り返したせいであきらめてしまうこと。
「スモールステップ学習」で目標を小刻みにして、こまめに達成感を味わえる方法にする。
原因追及よりも「きっとよくなる」と希望を感じさせてあげること。
「何度言ったらわかるの」が自己肯定感を破壊する。
自分を大事にできない子どもたち。
肯定するというのは、ほめちぎることではない。
本人なりの努力や成長を認めることで、自己肯定感は高まる。
「行動観察」
幼少期に自己肯定感が低かった場合、課題の多い思春期以降に自己肯定感を高めるのは非常に困難。
「勉強しなさい」が信頼関係を破壊する
この章では拡大自殺に繋がった事例……
視野狭窄に陥っている子に他の選択肢があることを教えてあげなければならない。
「コスパ」で考えて行動している人なんてほとんどいない。
2008年にあった秋葉原通り魔事件の後、有名になった「無敵の人」……あれが最たるもの。
大事なのは、勉強の競争の結果がどうあれ、存在自体は尊重されるという価値づけ。
勉強につまづいたら「スモールステップ」で考える。
「気をつけて!」が共感性を破壊する。
人の感情を正確に認知できる、人の感情を正確に推測できることが出来ない……
「私はわるくない」――罪悪感があるからこそ、心を守るために合理化する。
親の考えを言うのではなく、本人に考えさせてあげること。
反省ではなく、内省を促す。自分自身の心に向き合い、客観的に振り返って分析すること。
自分の気持ちに向き合う、ロールレタリングという方法。
過保護・過干渉になっていないか?
最後、「親のせいでこうなった」という人へ。
「毒親」「親ガチャ」なんて言葉もあるが、親のせいでそうなったとしても、生育環境を変えることも過去の自分の経験を変えることはできない。
その現実を受け止めて、これからどうしたいのかを考えるのは【自分】。
「親のせい」は事実であって、免罪符ではない。
犯罪心理分析はどうやって行われているのか、についても垣間見れた。心理テストや面接を通して「主観的現実」を解釈し、「行動観察」を行い、更生(罪を償うではないな)への指針を示す。
Posted by ブクログ
親子関係に特化した解説でしたが、対人関係全般に応用出来る部分もあると感じました。6つの章に分けて、なぜその言葉が呪いになってしまうのか、どう言い換えらば良いのか、どう子供と接すれば良いのかが解説されています。ついつい言ってしまいがちな言葉の章から読み進めてみるのが良いでしょう。
呪う言葉として挙げられていたもの
・みんなと仲良く
・早くしなさい
・頑張りなさい
・何度言ったらわかるの
・勉強しなさい
・気をつけて!
Posted by ブクログ
特異的な子育てではなく、ありそうな子どもへの関わり方によって子どもが捻じれ、少しきっかけで道をそれてしまうのだなと非常に怖くなった。
著者はこれがうまくいくという方法は各家庭によって全然違うけれど、この関わり方は危ないぞというのは分かるとのことで、子育ての正解というよりこれはやらないほうがいいという展開だった。
著者の父親(教師)が「子どもは言いたいことの1%も言わない、だから普段からよく様子を観察しなければならない」と言っていたのは印象深く、実践したいと思った。
Posted by ブクログ
章ごとに事例→解説というつくりで、やっぱ事例があるとわかりやすいな。TVに出てる有名人なんですね。
言葉は悪いけど、失敗例から学ぶことは多いので。
以下、章タイトルからメモ。
・「みんなと仲良く」が個性を破壊する
自己決定する力が弱い。合わない人と仲良くする必要はない、心理的距離の取り方を学ぶ、「嘘でした」言えたら勇気を褒めていい、ダメ出ししたら必ずフォロー
・「早くしなさい」が先を読む力を破壊する
事前予見能力は発達の中で身につけていくもの、日常で逆算して考える練習を、バリエーション豊かな先読みができるようになるために体験・読書
・「頑張りなさい」が意欲を破壊する
子どもが言葉をどう受け止めているかに配慮、プロセスを褒める「頑張っているね」、スモールステップ学習、いきなり自己実現に向かえない(欲求の5段階説)、アスリートはレジリエンスが高いのは失敗と乗り越え経験が多いから、希望の光を示す
・「何度言ったらわかるの」が自己肯定感を破壊する
本人なりの努力や成長を認める、観察(変化に注目するのがポイント)、謙遜しちゃったらあとからフォロー
・「勉強しなさい」が信頼関係を破壊する
過度の期待が子どもを追い詰める、青年期特有の心理的視野狭窄、他の選択肢があることを一緒に考える、リスクとコスト、勉強以外の話題を持つ
・「気をつけて!」が共感性を破壊する
失敗経験から学ぶ、親の考えを言うのではなく本人に考えさせる、過保護・過干渉になっていないか(サイモンズの4類型)、難しい問題は専門家に相談(法務少年支援センター)
子どもは思っていることの1%も口に出せない、常に観察