あらすじ
ハルヒと出会ってから俺はすっかり忘れた言葉だが、あいつの辞書にはいまだに“退屈”という文字が光り輝いているようだ。その証拠に俺たちSOS団はハルヒの号令のもと、草野球チームを結成し、七夕祭りに一喜一憂、失踪者の捜索に熱中したかと思えば、わざわざ孤島に出向いて殺人事件に巻き込まれてみたりして。まったく、どれだけ暴れればあいつの気が済むのか想像したくもないね……。非日常系学園ストーリー、天下御免の第3弾!!
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Posted by ブクログ
約20年越しに読んでみると当時は汲み取れていなかったであろう新鮮に感じる内容がいくつかあって、あぁ、私も成長したんだな、としみじみ感じる。
ハルヒのハチャメチャな感じは変わらずだが、ハルヒがなぜキョンに構うのか、ハルヒの退屈がなぜ危険なのか、みくるは長門や古泉と比較してなぜこんなに非力なのか。そこらへんの解像度が増した。
涼宮ハルヒの退屈
(SOS団の知名度を上げるため、寄せ集めのメンバーで草野球大会に参加。優勝候補の大学生チーム相手に、ハルヒのご機嫌を伺いながら長門技で切り抜ける)
このまま試合に勝ち続けた頃には世間に本当に注目されて大変なことになると考え、キョンがこれでみんなもう満足だよ、俺も含めて、などとハルヒに伝えるとふーん、と同意するこのやりとり。
やっぱりハルヒ、キョンのこと結構大好きじゃんと改めて読むと感じる笑
笹の葉ラプソディ
(七夕、どこか黄昏ているハルヒ。実は3年前の今日、ハルヒが夜の学校に忍び込んで運動場に巨大なミステリーサークルのようなものを書くという事件(?)があった。実はそれにはキョンも関わっていて、みくるが案内、長門が手助けしていた。)
でたな、自称ジョン・スミス。
1作目の憂鬱の状況に繋がりそうなきっかけの話。キョンが宇宙人、未来人、超能力者には会ったことがあるけど、異世界人はまだないな、と3年前のハルヒに伝えている。また、北高の制服を着ていることから、薄暗くて顔までは判別されていないが、ふーん、北高ね、と目をつけられた模様。長門の時間を超越した技が好き。
ミステリックサイン
(コンピ研の部長がしばらく学校を休んでいて心配だと、彼女だという喜緑さんがSOS団に相談依頼。一人暮らしの住まいを訪ね、ハルヒが帰った後に再集合した3人で巨大カマドウマと対面。)
SOS団ホームページがきっかけだったが、このホームページをいじる描写が懐かしい。
実は喜緑さんは部長の彼女ではないことが判明し、ホームページにバグが起きたりと、実は長門が仕組んだのでは…?というキョンの推理で終わる。
孤島症候群
(SOS団として夏休みの合宿を決行。隔離された孤島での殺人事件。)
長門がギャグっぽいのをかますのが急にどうしたって感じで面白い。ハルヒはキョンと手も繋げたし(手首)、ちょっとして刺激もあったのでご満悦。
Posted by ブクログ
涼宮ハルヒシリーズ2作目。
今回は超有能長門、有能小泉、可愛いみくるちゃんという感じで面白く読めた。
キョンは名前を出さないキャラクターというのをサラッと破綻なく書いている点、未来人なりの規則はオチをつける際に誰かが説明してくれるだろうという文書がある点でやはり大きな裏テーマがあるんだろうなと思わせてくれる演出でワクワクした。
これは邪推だが、やはりキョンは特別朝比奈さんを可愛く思う描写が多く、
ハルヒは自分の好きな人(=キョン)と自分の結び付きを強くしたい気持ちからジョン・スミスの過去を作ったのではないか とも思う。
主人公は進行役とは恋に落ちない、とも思ってそうなのでみくるが進行役になっているのかもしれない。
その文脈だとキョンはヒロインのハルヒを好きになる為に(朝比奈さんとくっつく)異世界から来たとも言えるかもなと無理矢理考察してみました
Posted by ブクログ
ハルヒの短編物。
長編すらあっさり読めるので、短編は更にあっさり。
スポーツ、SF、ミステリと色々多岐にわたってる感じだけど、まあいつものハルヒです。
ミステリは色々怖かったけど、富士見ミステリ文庫とかよりも、まともなミステリで良かったと思います。
Posted by ブクログ
しばらく積んでてようやく手をつけました。
読み始めると一気に読めるんだけどなあ。うーむ。
4つの短編からなるハルヒシリーズ3作目。
「笹の葉ラプソディ」・・・何気にこの話、すごく重要なんじゃない??
いや、後の展開わからないので推測にしか過ぎないけど。
3年前にタイムスリップして戻れなくて長門さんのマンションで3年間時を止めて戻ってきたって一体どういうことだ。
とりあえず。
長門さんがいれば大抵の事象は解決するんじゃないかと思えた一冊!
Posted by ブクログ
『憂鬱』と『溜息』間の出来事の短編四本である。それにしても、『溜息』で実際にハルヒは一回でも溜息をついていたのだろうか。この記事を書くに当たって、ざっと読み返してみたんだがどうにも該当箇所が見つからない…。やっぱり溜息とかと嘆息とか吐息とかはキョンかみくるが吐いているのであって、ハルヒは始終絶好調だった気がするんだけどなー。
『涼宮ハルヒの退屈』
退屈しのぎに野球大会に出場することを決めたハルヒ率いるSOS団メンバー+オマケ4人の話。試合に負けるとハルヒが機嫌悪くなり、閉鎖空間が発生、拡大、そして神人が暴れてしまうのでなんとか勝たなくちゃいけない。とはいえSOS団は野球素人集団、対するチームは優勝候補。困ったときの長門頼み。寄せ集めの素人チームが、強豪チームを完膚なきまでに叩きのめすさまは痛快を通り越して、相手に憐憫の情が。
あとがきによると、『憂鬱』より先に世に出た第一作目だったらしい。
『笹の葉ラプソディ』
ハルヒワールドの鍵となっているっぽい短編。全ては、三年前の七夕から始まったのかもしれない。『消失』と深く関連している。ちなみに三年前の長門さんが出てくるが、このままだと矛盾を抱えてしまっている?
『ミステリックサイン』
ハルヒが適当に描いたSOS団のエンブレムの所為でなんか情報生命体を呼び起こしてしまった。そのとばっちりを食らったのがコンピュータ研の部長。まあ長門と古泉の活躍で一件落着。うーん、それだけ?っていう印象を受けてしまうんだよね。サイドストーリー要素が強くて物足りなかったのかも。
『孤島症候群』
えー。私は記憶力があまりよくない。結構色々忘れる。昨日の夕飯の献立とか覚えているか結構怪しい。でもね、この短編を二回目に読んだとき全然内容を覚えてなくて、一回目同様ドキワクしてしまったのにはどうかと思った。いや、二回楽しめたからいいんだけどね。やっぱ、愕然とするよ。自分の記憶力の悪さに。ニワトリと五十歩百歩かよ。そんなわけで、私の記憶を混乱させたほど一転二転する事件の真相をお楽しみください。