【感想・ネタバレ】Web3新世紀 デジタル経済圏の新たなフロンティアのレビュー

あらすじ

テックジャイアントのいない世界
Web3リーダーが描く未来をお見せしよう

「Web3とは何か?これから何が起きるのか?」。このような疑問を抱いているなら、本書が一定の解を示してくれるでしょう。ただ、Web3は現在進行形であり、変化のスピードは速いので、未来を見通すのはなかなか難しいと思います。だからこそ本書では、トップランナーたちのインタビューを通して、「これから何が起きるのか?」を読み解いています。

本書に登場するのは、ブロックチェーンAstar Networkの開発者、Web3の巨大投資会社Animoca Brandsの創業者、YGGの共同設立者、メタバースDecentralandの創業者の方々です。

Web3は、現在のWeb2.0の延長上にはなく、別の世界を目指しています。だからこそ、懐疑派がいて、絵に描いた餅のように言われているのだと思います。Web3のトップランナーが目指す世界は、既存の尺度では測りづらく、リスクがあるのも確かですが、Web2.0の反省を踏まえて世界を良くしていきたいとの意図を強く感じます。その範囲はあらゆる領域に及び、言うならば「社会の再定義」をしようとしているのです。

本書のエピローグに以下のようなことが書かれています。
「社会が変化する際、そこには必ず摩擦が生じますし、何より、自分なりに調べて自分の意見を持ったからこそ、その人なりの“賛成"や“反対"の意見が生まれるのです。一番恐ろしいのは、無関心で自分の意見がなく、ただ流されるだけの存在になることです。」(本書エピローグより)

Web3が目指す世界を、ぜひあなたの目で確かめてください。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

一線のプレイヤー、識者に直接インタビューすると言う形式で、Web 3を見に行く試み。
Stake technology の渡辺代表は、日本の税制からロックドロップを選択。日本で有名になったがアメリカで勝てないと意味ないと危機感をもつ。
DAOについても非常に面白い見解、Animoca社は2500人の株主がいて、株主と対話して決める。これってDAOだと。不思議な感覚なのは、DAOが実現しているのは資本主義そのものと一線のプレイヤーが理解しているからだ。NFTにある機会、アート、アニメなどの日本のコンテンツはすごいぞと。DAOはうまくいかないと思っているのは、最後エゴが理想を上回るからだ。みんなが優秀で、同じ方向性と思考性をもつ単一民族でない限り、対話で最適解をだし、問題を解決する方式にはなり得ないからだ。でも、期待したいし、何かしたいなと思うのは、やはり面白いプラットフォームだからだ。
メタバースも主観が大事、いいね!の数じゃない。その質と、本人がどうエモーショナルに感じたか。それが、メタバースの世界で表現されるかだという。心を動かすデジタル、もはやYouTube世代に何の違和感もないが、富士山に登ったときに頂上から見た景色と、その動画を見た人の違いにお金がどう介在するかかなと思う。
メガバンクなど、これからWEB3に注目している大企業群がどう動くのか、非安全資産としてのクリプト、NFTがどのように市民権を得ていくのか、歴史の転換点に立っているとみていいと思った。コンセプトは悪くないので、あとは実需を作り出せるのかどうか、魅力的なコンテンツと合わせて概念ごと日本らしい、独自のテクノロジーで表現していければマーケットでまだまだ勝ち目はあると思った。

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2023年02月02日

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