【感想・ネタバレ】人間関係を半分降りる ――気楽なつながりの作り方のレビュー

あらすじ

人間は醜い。だから少し離れてつながろう! 友人、家族、恋人。大ベストセラー『完全自殺マニュアル』の著者が、悲痛な体験から生きづらさの最終的な解決法=優しい人間関係の作り方を伝授する。鶴見済が生きづらさの問題について20年ぶりに書き下ろした解決法。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

人によって向き、不向きがあるのかもしれませんが
私はこの本を読んでとてもほっとすることが出来ました。
人との関係はとても難しいけれど、何だが疲れたなと思ったそんな時にまた読み直したいです。

0
2023年12月05日

Posted by ブクログ

人生の悩みの大半は対人関係から発する。

家族、学校のクラスメイト、職場の同僚などと近づき過ぎない。適度に距離を保って付き合う。近づき過ぎると好意は増すが嫌悪も増す。そして基本的に人間とは嫌な生き物だ。群れて異物を排除しようとする。

周囲の顔色を窺って自分を偽らなくてもいい。
無理に周囲に合わせて本音と違う自分を演じればきっと病む。
自分は自分、他人は他人と割り切る。それで受け入れられなければ受け入れてくれる環境を探せばいい。

自分の居場所を家庭や学校や職場とは別に複数作る。そうすることで一箇所の人間関係に依存せずに済む。仮に家庭や学校や職場の居心地がよかったとしても、それ以外の場所でまた違う人たちと付き合うことは人生を豊かにする。その居場所は居心地悪くなったら出て行けるような関係の希薄な場所でいい。逃げられないから地獄になる。嫌になったらすぐ逃げられる環境ならば地獄になることはない。

人間は醜い。
人生は素晴らしくない。
著者はそう言い切る。
それでも、直接接する人には意地悪ではなく親切にした方がいい、という。人間は悪意には悪意を、好意には好意を返すものだから人間関係の軋轢を避ける意味で。そしてそうした打算を超えて、社会を今よりいい場所にするためにも。

0
2023年09月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

特に前半は、それは良い思考回路だなと思った。覚えておきたいことをメモ。
1-3孤独が肯定される関係と否定される関係の間にあるという見方。肯定されない関係ならなくていい。
1-5たがいに思い浮かべる回数を減らす。思っていることはむしろ、相手に伝えてはいけない。「本音をぶつけあうのが本物の友だち」という幻想。
1-8おおぜいが羨ましく思えるのは、進化的な意味と部活動や係活動の多い日本式教育のせい。学校に通う意義は、日本は友だちとの友情を育むだが、他の国で多いのは知識を身につける。
2-0人間は良いところだけ見せて人によく思われようと、いつも考えている生き物だ。「ああ、良いところだけ切り取って見せると、こう見えるのだな。」と思っていれば良い。
3-8一対一でなくてもいいは、言いたいことはわからないでもないが、語弊を生むなあと思う。一対一を理想とし過ぎている結果、独占しない付き合いができないということではないと思う。
4-6個人主義、ゲシュタルトの祈りは、自分が近視眼的になって困った時に思い出してみようと思う。

0
2023年07月13日

Posted by ブクログ

何十年も前に「完全自殺マニュアル」を読んだ時は、鶴見さんのことを、軽薄面白系のサブカルの露悪的な人だと勝手に思っていた。

改めてこの本を読んで、がらっと印象が変わりました。
とてつもなく頑固で、とてつもなくまじめで、とてつもなく優しい人なんだなと、いまさらながら気づけました。

世の中にある、固定概念、自分が引け目に感じなくてよいことであっても、なんとなく「世の常識」から照らし合わせると、引け目に感じなければならない。
そんなことがなるべくないようにしたいと願っている鶴見さんが、みずからの体験から、一人称で思うことがエッセイとして提示され、読者はそれを読んで、考え方の幅が広がったり、何か緊張していたものが、ふっとゆるんだり。そういう効果がある大切なエッセイだと思いました。

読む前は、本のタイトルから、普段の生活の考え方を変えるHowTo本なのかなと思っていたけど、少し趣旨は違い、即効的なHowToものではなく、もう少し人間の根っこにせまるような中長期的に役立つような本だと感じました。

0
2023年07月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『まえがき』からうなづきが止まらなかった笑笑

人生の各所で自分が抱えていた違和感や生きづらさが言語化されていて、『こう言うことだった!』と腑に落ちた(^^)

社会は日々変化している一方で、アップデートできてないのはそこで生きる人間の価値観の方なのかなと思う。

多様性が声高に叫ばれているけど、結局は個人の意識改革が必要で、自分が納得できる生き方をそれぞれがしていくことが大事

自分に自信がないとできない生き方だから、それはそれで大変なんだけど。

0
2023年01月26日

Posted by ブクログ

人からどう思われるかを基準に生きてはダメです、優しい視線の中にいくことが大事であると勉強しました。人の目を気にしすぎると、自分を殺す結果になるからです。

0
2023年01月14日

Posted by ブクログ

「それにつけても海に降る雪」で割り切るのもアリだって考え方、すとんと腑に落ちた。
人間って基本的にやなやつだって前提で生きることで楽になれる。もちろん、そのやなやつたちの中には自分も含まれる。家族も、彼氏も、友達も、会社の人たちも、店員さんも、そしてわたしも、やなやつなので、そのやなやつ加減を許容できる距離感でつきあえればいい。

0
2022年11月05日

Posted by ブクログ

とにかく、オレは、ワタルさんが好きだ。
ワタルさんのことを、初めて、意識したのは
『檻の中のダンス』だった。
ベルリンのラヴ・パレードではオレも踊ってたし
あちこちのレイヴで踊ってた。
原発反対運動の頃は、あちこちの路上で、デモやってバカ騒ぎしてたし。
いつも、同じ時代に、同じ場所にいた人なんだって、後になって、気づいたんだけど。
オレが持ってる本は、ワタルさんのサイン入りだし。
ずっと昔やってたtwitterでも、フォローしていただいて感激した。

この本は、人間関係について書かれた本、ということで、「うわ、メンドくさそーだな」って思って、読むの、気が引けたんだけど。
読み出してみると、内容がスーッって入ってきて、イッキに読んだ。
心が軽くなった。

オレも、家族との関係や、職場での関係や、社会との関係では、いつも、悩んでるし。
ワタルさんみたいに、お兄さんから暴力ふるわれてた、とかいうことは、幸い、なかったけど。逆に、家族に迷惑かけてきたかもしれない。
オレも、ワタルさんと同じで、いろいろな問題から立ち直るために、自助グループにも参加してるし。

イッキにザッと読んで、心が軽くなったんだけど。
もう一度、今度は、じっくり読んでみたい。

0
2022年10月29日

Posted by ブクログ

#人間関係を半分降りる
#鶴見済
#筑摩書房
気持ちが楽になった本です。
物事の良い面しかメディアに出てこないからそこに私たちは縛られていることが多い。例えば友達、家族、恋人。一人でもいい。もっとゆるくていい。
生きるってしんどいものなのですよね。

0
2022年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 これまでの鶴見さんの本では『人格改造マニュアル』が一番好きなのだけど、それに通じるような本当に役に立つ内容だ。

 自分自身は、人間関係をほぼ家族以外降りているので、あまりストレスはないのだけど、長男がやたらと張り合うようになってきて、全然言うことを聞いてくれず付き合い方が難しい。怒ったりしないようにしようとしたら、心を殺して冷ややかな感じで接するようになった。こちらとしては子どものことが好きなので、家族を開きたくはないのだけど、子どもにとってストレスになるようならそうなってしまうのも仕方がないのだろう。寂しいけど仕方がない。

 会社や学校など親密な人間関係でつらい思いをしている人は読んだ方がいい。

 長男も人間関係で苦労するタイプなので、中学生くらいになったら渡したいと思うのだけど、僕が渡したらむしろ読まないかもしれない。
 

0
2022年08月15日

Posted by ブクログ

人間関係で疲れたなぁという時に、パラパラと気になったところを読むと、『まあ、いいか』と自分を離れた視点から見れて楽になれる。
10代のとても辛い時、心の拠り所になった『完全自殺マニュアル』の作者さんとの再会は、また時を経て、自分の心を楽にしてくれるものだった。

0
2024年03月16日

Posted by ブクログ

「完全自殺マニュアル」の鶴見さんの本、「0円で生きる」に続き、二冊目。

―そもそも、逃げられないからこそ地獄になるのだ。何かあったらすぐ離れてしまえる環境で、地獄なんてそう簡単に作れるものではない―

これは本当に真実で、学校とか会社とか、人が詰め込まれたところでは、いじめが発生しやすいんじゃないかな。

私が人より劣っているというのが真実でも、それで「いじめて良い」となる環境。

もう、人が詰め込まれたところには、極力行かないようにしたい…。

あきらめることの素晴らしさについて書いてあるのも良かった。世の中で「あきらめない」のが良いってされてるの、あれって、苦しみの根源だと思う。もっとあきらめたほうがいい。というよりは、あきらめるかあきらめないかを、自分で決めて良い。
あきらめないのが正しくて、あきらめるのは間違い、っていう定義をなくしてほしい。

「あきらめない」の代表例は、ストーカーですからね。
あきめたほうが良いよなぁ、やっぱり…。

0
2023年09月03日

Posted by ブクログ

人間関係が希薄なのは問題とか、絆が大事と言われる昨今ではあるが、緩い繋がりで良いのでは?と言うアイディアが盛りだくさん。

体系立てて書かれているものでは無く、トピックごとに短くまとめられているので読みやすい。
気になる関係性のところをつまみ読みするだけでも、気が楽になるかも。

全てを読んでみると、もともと人付き合い面倒と思う私ですら「あ、この人間関係を保たねばならない」と想っていたことに気付かされる。
少し離れても良い。離れるにはこんな方法があると知ることはありがたい。

なお、著者は「完全自殺マニュアル」を書いた方。
あの本も、嫌になったら逃げていい、と言う趣旨であった気がする。(今手元になくてうろ覚えなのだが)
その著者が全てから逃げるのではなく、半分逃げる本を書いたということがまた楽しい。ちょっとだけ逃げてもいいのだ。

0
2023年02月22日

Posted by ブクログ

ネットニュースで本書の紹介をしていたのを見て、購入しました。一読して、正直、もっと早く、中学生くらいに出会っていればよかったなと思いました。特に印象に残ったのは、「嫌な相手とは、心の距離をおけばいい」というところです。昔、自分の周りにも、非常に攻撃的な人がいました。機嫌が良い時はともかく、そうでない時は、少しのことでも、斬りつけられるような言葉を浴びせてきて、いつも魂をすり減らしながら、過ごしていました。その後、完全に関わりを裁つことができて、平穏な日々を過ごしています。そんなことがあったので、本書の言葉はストンと腑に落ちました。その一方で、恋愛観については、共感できないところもありました。それでも、人間関係について、かなり深く思考、分析しており、単なる処世術を超えた、一種の哲学的人生観に昇華されたものに感じられます。人間関係について、考えを巡らせたい人におすすめです。

0
2023年02月11日

Posted by ブクログ

孤立はよくない、でも人付き合いに疲弊するのもよくない。半分だけ降りて、ほどよい距離でゆるく繋がれるサードプレイスを見つけることが大事だと思いました。

昔のクイックジャパンを読んでいたし、もちろん大ベストセラー「完全自殺マニュアル」の作者として鶴見さんのことを知ってはいたけれど、この本を読むまでは、鶴見さんに対して、ポップで先鋭的でいかにも90年代に売れた作家ってイメージを持っていました。

読後、まずここまでご自身のことを素直に語られていることに驚きました。家庭のことや現在のことまで、ご本人もここまで書いたのは初めてだと書かれています。

人間関係で苦しんだ果てに鶴見さんがたどり着いたのは「近すぎない、ほどよい距離でゆるくつながること」です。

人間関係は濃密であることがいいとされているところがあります。はたしてそれは本当でしょうか。本書によると、血縁至上主義は大正時代に生まれた価値観であるとのことです。近しいことが心地よければ言うことはありませんが、近ければ近いほど、憎しみも比例して増えます。

鶴見さんご自身でも、ゆるく程よい距離感でつながれる場を提供する運動をおこしています。このあたりはphaさんとも共通するムーブメントですね。サードプレイス、フォースプレイスのありがたさは私も生活の中で実際に強く感じています。

そもそも発売当時に社会問題にまでなった「完全自殺マニュアル」も、「いざとなればこの本に書いてあるように簡単に死ねる」と思うことで気持ちをラクにさせるような、ほんのり優しいメッセージが込められた本でした(90年代悪趣味カルチャーと結びついたことがイメージダウンの一端かも?)。30年の時を経て、この本とも根底では繋がっていることを感じました。

親と子は愛情で深くつながっていることが正解、若い頃に恋愛をしておくのが正解、早く童貞を捨てないと恥ずかしいなど、人間関係に正解があるかのような考えがごく自然に溢れていますが、それを一度疑ってみること。そうすれば、生きることがラクになれるヒントが見えてくるかもしれません。

0
2023年02月14日

Posted by ブクログ

真面目すぎる人、嫌なことや不安なことばかりに注目してしまう人にぜひ読んでほしい。無理しなくていい、逃げてもいいと大っぴらに言ってくれるので、心が軽くなる。メモしておきたいフレーズ多々。優しい世界を作る試み、私も自分の周りから少しずつやっていけたらと思う。

0
2022年06月22日

Posted by ブクログ

尊重し合えない関係は自分が苦しいから、それが家族であったとしても無理に一緒にいなくてもいいよ。という本。

0
2025年04月19日

Posted by ブクログ

著者の人生観が強く現れているからエッセイ風に堅苦しくなく、文字の大きさもちょうど良いためスラスラと読める。

善意の押し売りや、暗黙の了解、社会の常識?当たり前とされることへの苦しさは十全に伝わったし、同じ思いたなぁという箇所も多々あった。

0
2024年12月08日

Posted by ブクログ

しっかりと人間関係を抑えることが記されている。筆者の場合、病のせいもあって切実なところから半分降りていたよう。孤独を無風状態と表現していたのにはなるほどなと感じた。日本人の特性かもしれないが、周りを気にしすぎるというか、バランス取りに行くことが多く感じられる中で、読み終えて思うことは、もっと自分に素直にわがままになることが必要なんだということ。自分のものさしでいいじゃないの、ということ。それも自分に無理しない程度に。
個人的には最後の章がよかったかな。シンプルにこうしたらをまとめてくれている。そこを読むだけでも少し救われた気持ちなれるかもしれない。

0
2023年05月05日

Posted by ブクログ

意外に普通のあなたのままでよい系の本だった

印象に残ったところ

ゆるい居場所をふたつ持つ
ふたつあるとひとつの場所に依存しなくてよい

著者がやっている不適応者の居場所
自分も参加したいしやってみたいなあ
参加者の要件も役立ちそう
ひきこもりがち、フリーランス、労働週4以下、
心の病、社内ぼっちなど様々な理由でつながりをなくしがちな人

家族を開く
お客さんにきてもらう
なるほど家族の雰囲気が変わりそうだ

0
2023年02月15日

「社会・政治」ランキング