あらすじ
ずっと好きだった会社の先輩・入江と親友・美帆の結婚披露パーティの後、痛飲する粧子。苦しい思いに区切りをつけ、素知らぬふりで仕事を続けてはいたが、ふとしたことから入江も実は粧子を好きだったと知る。そして間を取り持ったはずの美帆が二人を騙していたことを……。許せない! 粧子にとって、これは「不倫」ではなかった。本来は自分のものであった「愛」を取り返すだけのこと。略奪愛の行方は…。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
「肩ごしの恋人」(ドラマ)の作家・・・他にどんな本を書いているか気になってしまった。20代後半からのシングル女性の心をしっかりとらえている作家だ。今までの生きた過程で考え感じた心を思い出した。主人公は26才OL、好意を持っていた上司と友人が結婚したところから物語は始まる。後に気づく・・・本当はOLと上司は好きという気持ちを互いに持っていた事。友人に騙され、互いの心を閉ざした事。そして、ある日OLと上司はその事に気づき、恋愛が始まる。不倫として・・・。唯川さんは不倫の行く末はほとんどがこうなると、あとがきにあり、恋の成就について語っている。人それぞれ恋の成就は違うと実感した。他の本も読みたくなった。
Posted by ブクログ
割と初期の作品なので、割と単純な展開。
登場人物が、ややぶれているかもしれない。
あるいは体験上の人物像が強く出過ぎているのかもしれない。
ソフトウェアを仕事にしているところがナウイのかも。
津島粧子、根岸宗吾、美帆、入江。
根岸宗吾が、理想的過ぎないかなとやや心配。
解説を倉本由布が書いている。
唯川恵と同じ時に佳作になった人。
唯川恵が姉御はだが、似合う背景が分かるかも。
あとがきでは「まっさら」という言葉が印象的。
Posted by ブクログ
19-Dec/2006 再読
唯川恵さんの文章はやはり好き。
ま、そんなことは置いといて・・・・。
恋愛ものです。というか、不倫ものです。
そういっちゃそうなんだけど、読んでて最後はなんか爽快な気分になりました。
美帆にはめられる設定は、ちょっとありえんとか思うけど、主人公の理想と現実にぶち当たってる感じとか、納得出来る部分もあり。周りの友人達もいい色だしてるし。最後の1ページくらいで、現実は甘くないけど、なんか「頑張るかぁ〜」って気分にさせてくれる。
Posted by ブクログ
想いを寄せていた男性(上司)と仲良しの親友が結婚。
振られたと思ったから諦めたのに、
実はその男性と自分が両想いだったことを結婚後に知る主人公。
”不倫”という枠で括ってしまえば簡単かもしれないが
そこに至るまでの葛藤や嫉妬、迷い、もどかしさが赤裸々に書かれていて、心理描写がリアル。
「正直に生きる事と、自分に誇れる生き方をすることは、時に違う」という主人公の台詞が心に残った。