あらすじ
東京・新橋駅のガード下、わずか6坪の理髪店がある。「バーバーホマレ」。1953年の開店以来、ずっとハサミを握り続けた一人の女性・理容師がいた。加藤寿賀、享年94歳。15歳で理容師修行を始めてから94歳で亡くなるまでハサミを置くことはなく、関東大震災、第2次世界大戦を生き抜き、はたらき続けた彼女の残した、魂の言葉。「自分のために働くとか、夢のために働くなんて、とんでもない。人さまのために働くのです。端を楽させるために働くから、『はたらく』なのです」。
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世界で再び大きな戦争の続く昨今で、久しぶりに強く読みたくなりました。本書のメッセージは平和の大切さだと以前に読ませて頂いて感じたからでした。改めて読むとその大切な平和のために如何に働き者でいらっしゃったかということに溢れていると確認させていただきました。苦しい時代を生き抜いた方の多大な努力のメッセージに感謝します。
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94歳まで働いた理容師の加藤さんの、なんで働くのかという問いや、普段の生き方までさまざまなためになる言葉が書かれていた。戦争や関東大震災の話も載っていて、とても苦しい時代を乗り越えたことがわかり、苦労を乗り越えた加藤さんだからこそのことばだと感じた。特に大事だと思った言葉は覚えて、心がけていきたい。
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関東大震災、第二次世界大戦を乗り越えて15歳から94歳まで理容師として働き続けた一人の女性。
・なぜ人ははたらくのか?それは「端を楽させる」ため。
・仕事は選ぶもんじゃない。与えられた仕事こそ天職。
・コツコツが結局一番強い。
・苦しいことから逃げて楽な道を選んでも、
結局はもっと苦しいことに合う。
・瞬間瞬間を真剣勝負で生きなさい。
・集中することが時間を生かす。
寝るときは寝ることに、仕事するときは仕事に集中しなさい。
・できなくたっていい。「やらせていただく心が」が大事。
・人の心がわからないときは、自分の心が受け入れられるほどにきれいになっていないから。
彼女の言葉は、とてもまっすぐで、謙虚で、温かく、愛情深く、厳しい。この本読むと、気合入ります。背筋伸びます。甘えてられんわ、という気持ちになります。
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94歳まで働き続けた新橋の美容師、加藤寿賀さん。
人さまの役に立ちたい、喜ばせたいと働き続けた79年間という途方もない時間。
とても読みやすく、心に響く本です。
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ー 人間はなぜ、はたらかなくてはいけないか?それは「端を楽させる」ためなんです。ー
新橋のガード下にある、六坪ほどの小さな理髪店「バーバーホマレ」。そこで94歳までハサミを持ち続けて働いた、理容師:加藤寿賀さんの言葉。
ちょっと仕事がしんどいな、何だか朝起きるのがつらい…そう思っていたとき、本屋さんで平積みされていたこの本のタイトルが目に入ってきました。答えが知りたい。と思い、パラパラと頁をめくってみると、冒頭の言葉にハッとさせられました。
端を楽させるから「はたらく」
そんなふうに考えたことなかったな、と。
関東大震災、第二次世界大戦、東京大空襲を命からがら生きぬき、母親、夫、次女を亡くした悲しみを乗り越えて働きつづけた人の言葉だからこそ、目と心に染み込んできます。
わたしの周りには、戦争を語ってくれる人はいません。そして、仕事で行き詰まってしまった時、相談できるような人も。
だから、時々この本をひらいて、寿賀おばあちゃんに叱ってもらおうと思います。
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2:仕事は選ぶもんじゃない。与えられた仕事こそ
転職。
4:自分の身についたものは、自分を裏切らない。
13:嫌な相手にも頭を下げなさい。仕事に頭を下げる
と思えば我慢できる。
18:大切な人と暮らす。そんな日常を戦争は奪う。
20:憲法9条を変えてはいけない。
25:できぬ我慢をする心を持ちなさい。
29:「いただきます」は、命を捧げてくれる生き物に
言う言葉。
32:感謝できない人間は、生きる価値はない。
47:自信のない事を言うときは「か」をつけなさい。
50:できなけたっていい。「やらせていただく心」が
大事。
56:人の心が分かるまで自分の心を磨き続けなさい。
58:水を大切にしなさい。水を粗末に扱うのは、自然
を粗末にすること。
64:願いは叶わない。でも思いは通る。
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94歳でも現役理容師だったおばあちゃんの話。
ノンフィクションはいい。
そこらへんの啓発本読むならこれ読んだほうがええわ。
愛、感謝、ポジティブ、非戦争 お母さん強し。
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15歳から94歳まで休むことなく働きつづけたバァさんの熱い熱い魂のメッセージ。
最近思うことがある・・・・
・転職して、自分の好きなことする
・お金を儲けたものが勝ち
・楽をできるだけする
・立派な家をもったほうが人に賞賛される
みんなが望んでいることだけど
果たして、これって本当に自分の「幸せ」につながるのかと。
「幸せ」と書くと胡散臭いのであまり使いたくない単語だが、
この本の中には、少なくとも私たちの誰よりも年齢と経験を積んだ者だからこそ伝えれる
「幸せのかたち」があった。
多くの方に是非読んでほしい、「伝記」だ。
【ココメモポイント】
・与えられた仕事を、「自分の運命だ、天職だ」って思えるかどうかでその人間の価値が決まると思うんです
P.35
・仕事ってものは、経験と技術。どんな仕事でもそうです。
その技術を身につけるには、毎日の積み重ねしかありません。とにかく数をこなすことしかない。
P.39
・「感謝」
感謝がなければ人間として生きていく価値はない。
P.106
・自分の心をきれいに磨いておけば、相手は心を開いてくれるものです。
P.155
・いただくお金の多い少ないで人間の価値が決まるなんてことは、絶対ありえないのです
P.160
・私は、人さまの役に立つことが、何よりも嬉しい。
私は、人さまに喜んでいただくことが、何よりの幸せです。
P.186
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印象に残ったフレーズ
・端(はた)を楽させる⇒はたらく
・人さまのためにはたらくこと。人さまの役に立つ技術を身につけること。自分を磨き続けること。物やお金よりも、人の役に立つ心の財産を残すこと。おかげさまの心で、生かされていることに感謝すること。戦争を二度としてはならないということ。
・健康であることのありがたみをわかって、自分の体に感謝すること
・雨が続いたら雨もよし、風が吹いたら風もよし。
・自分の決心はどんどん人に話すこと、それが目標を叶えるコツ。
自分語り
15歳から94歳まで理容師として働き続けた加藤壽賀さんの言葉を集めた本。関東大震災、戦時中戦後、夫・次女の死。胸を締め付けられるような状況ながらも、明るく、笑顔を絶やさず働く姿勢は気高く、女性としての誇りが感じれます。二人のお嬢様に対する思いが強く、身体測定の時に惨めな思いをさせないようにと、新調した下着を着けさせ、自分はそのお古を着ていたというところがkンどうしました。
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激動の時代を生き抜いた人だからこそ一言一言に重みがあります。15から94まで働いた人だから分かる働き方。考え方。生き方。真剣に生き方を考えさせられます。
生活のためだけに働く。自分さえ良ければ。楽して・・・。
そんな人は幸せになれないよ。と説教されているように感じました。
また読み進めていくうちに、この本は生き方を通して成功する方法が描かれた本だと思いました。辛いことがあっても笑顔で。自分を無くしなさい。自分を無くせば辛くも悲しくも苦しくもない。相手が良くて自分もよい。一つでも自分の習慣の中に感謝の心を取り入れたら、心が豊になり幸せになれるのではないでしょうか?
Posted by ブクログ
コロナで積読本消化中。手に職で食べ続けていくのが大変な時代になったと思っていたけれど、いつの時代も大変。毎日を丁寧に実直に生きていく人生を人にもそうしなさいと言う先輩がどんどん居なくなっていく。生々しい戦争体験を直接聞くことはもうできないと思うから、この本が今も絶版にならず、言葉として残ってくれていることは本当にうれしい。手元に置いておこう。
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自分に身についたものは、自分を裏切らない 「自分は必死で働いている」と胸を張って言えますか 結婚は何と言っても縁が一番大事 自分の身体に感謝しなさい 自信のないことを言うときは「か」をつけなさい ご先祖様を供養しなさい 愛は与えるもの。与えればそれが良い縁となって自分に返ってくるのです
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この年代の人は強いというか、強靭というか
働き方のひとつの考え方として
日常的なんだけど、志の高い内容だった。
考え方が一貫していて、読んでいてすがすがしい
こんな働き方ができれば、人生楽しいと思うそんな一冊だった
少しずつ同じ考え方ができるようになりたい。
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戦時中を考えれば、夢のように豊かな今の時代。物も人も身近にあることへ感謝しつつ、世の中の役に立つことが、真っ当な生き方であると再認識した。今も今で大変な時代かもしれないが、そんな時代だからこそ、真っ当な生き方というものが他人の深い喜びに繋がる気がする。
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94歳まで働きつづけた女性理容師の言葉
・仕事は選ぶもんじゃない与えられた仕事こそが天職
・瞬間、瞬間を真剣勝負で生きなさい。
・感謝できない人間は生きる価値ない
・人生は困難があるから磨かれる。
Posted by ブクログ
なぜ、人は「はたらく」のか。
それは、「端を楽にさせる」ためなのです、と言う加藤さん。
「働く」、それは、自分のためでした。それが、「端を楽にさせるため」、「周りの人のために働く」という。
「周りのため」と思っているなら、仕事をすぐに辞めたりすることもないだろう。
10年もしたら、子どもは社会人となり、働くようになるだろう。その時に、この本を子どもに読んでもらいたい。
また、加藤さんの戦争は絶対にしてはいけない、という強い思いが伝わってきます。
「大切なものをめちゃくちゃにする戦争を美化してはいけない」。
「勝った国も負けた国も傷を負う。憎しみがまた憎しみを生む。」
「なぜ、人と人とが殺しあわなくてはいけないのか。」
3・11以後、特に日本の現状を、特に政治家や官僚たちに憤りを感じずにはおれない。どうしようもない国、破滅に向かって突き進んでいるのではないかとさえ思える。加賀さんは3・11以前に亡くなっていますが、次の言葉に、その通りだと思う。
「こんな世の中だから、と嘆かないで、蓮の花のように、泥の中でもきれいな花を咲かせましょう。
悪い世の中で、自分だけでも何か世の中のためになることをする。
もちろん自分の心がけだけでよくなるわけじゃない。自殺する人が減るわけじゃないし、格差を縮められるわけじゃないけど、自分だけでも絶望しないで精一杯生きていく。
これが世の中のためになるのです。
ささやかだけど、必ず役には立っている。だからヤケになったりしないで、自分だけのきれいな花を咲かせてみせることです」
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東京・新橋のガード下で理容店「バーバーホマレ」を営んでいた女性理容師・加藤寿賀さんの話です。15歳で理容師修行を始めてから、2年前に94歳で亡くなるまで、ずっと働き続けました。関東大震災、東京大空襲、夫や娘の死を乗り越えた寿賀さんの、庶民の目から見た素直な想いが書かれています。その言葉の中には、ハッと思わされるものがいくつもあります。戦争を強く憎む想いと、戦争があったからこそ強くなれたと言う気持ち、この矛盾はどこか消化不良ではありますが、これが庶民の正直な想いなのかもしれません。ありがとうございます。
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本当に正しい、まっとうなことがこうして活字として残るのは素晴らしい。
著者の来し方に襟を正される思いです。
ただ、この本はある程度生きて経験を重ね、辛酸も舐めたうえで、なおその場所で生きていく、と決めた人にこそしみるのでは。
基本、現状を受け入れその現状を昇華して生きるという思想ですが、逆に不満や怒りやわがままをそのままエネルギーに道を切り拓いていく方もいます。
自分はもう少し、そちらのエリアであがいてみたいので、この本は読み手次第で生かされる良書、と感じました。
「昨日より今日がよかった」
バァさんの話、直にお聴きしてみたかったです。
追伸、この本、数日置いて効いてきます。
日常のふとした瞬間に、写真でしか知らない著者の笑顔と言葉がふいに思い出される。
これが真実の言葉、というものなのでしょうか。
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いただきます、は命を捧げてくれる生き物にいう言葉。
とか、こういうことをふつうに子どもに説明できる親になりたいと思う。
家族と一緒に平和に過ごすことができている毎日にも改めて感謝。
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関東大震災、太平洋戦争と2度の苦難を乗り越え、二人の子どもを育て、94歳まで現役理容師だった加藤寿賀さんの「説教」。どの言葉も単なる言葉単なる知識でなく、重い経験に裏打ちされた智慧の言葉。簡単に読めてしまう、インタビュー形式の本だけれど、何回も読み返したい深み、渋味、含蓄のある本だと思う。
Posted by ブクログ
過酷な苦難を乗り越えてきたからこそ見えてきた生き方。その教えが現代の人にストレートに伝わるのは難しいが、教えは一貫して相手や物を想う愛。そして感謝だというのを感じる。時代は変わっても愛と感謝を持って大切に生きていけば、「なぜ、はたらくのか」の答えを自分で見つけられるんだと感じた本でした。
Posted by ブクログ
震災や戦争の体験や、今の若い世代へのメッセージなどを1項目1〜2ページで淡々と語られてゆく。
目新しい内容ではないが、94歳が語ると重みがある。
私は新橋につとめているので、巻頭にあるお店の写真の場所に心当たりがあったのだが、そこに理容室があった事を思い出せないでいた。店の奥隣に写っている「やきとん」が売りの居酒屋には仕事帰りに何度も訪れている場所なのにだ。
どうしても気になって、今日出社する前に行ってみた。
閉店されて1年以上たっているけれど、お店は残っていた。
居酒屋に囲まれてひっそりとそこにいた。
『バーバーホマレ』の文字は小さくて、今にも消えてなくなりそうなほど儚くみえたけど、なんだか亡くなった加藤さん(著者)の働いている姿が見えるような気がした。
本の言葉が思い出されて元気が出た。仕事するか!
Posted by ブクログ
● 人間はなぜ、はたらかなくてはいけないか?それは「端を楽させる」ためなんです。
● 嫌な相手にも頭を下げなさい。仕事に頭を下げると思えば我慢できる。
● 全部自分でやろうとするのは、責任感が強そうに見えるけど、お任せするという素直な気持ちに欠けることなのです。
● 「話す」は「放す」。話さないと放せない。