あらすじ
多摩川土手に放置された車両から、血塗(ちまみ)れの左手首が発見された! 近くの工務店のガレージが血の海になっており、手首は工務店の主人のものと判明。死体なき殺人事件として捜査が開始された。遺体はどこに? なぜ手首だけが残されていたのか? 姫川玲子(ひめかわれいこ)ら捜査一課の刑事たちが捜査を進める中、驚くべき事実が次々と浮かび上がる――。大ヒットシリーズ第2弾!
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Posted by ブクログ
ミステリーとして楽しめるだけでなく、お父さんたちの複雑で深い想いが詰まっていて、そのぶん一作目よりも私的に心に刺さるものがあった。
最後一瞬だけ、「おやっさんもしかしたら生きてるの…!?」と希望をもっただけに切ないラストだった。
痛くて苦しくて、寒くて臭い場所でひとりぼっちで、彼は何を想って死んでいったのか…
生きて、幸せに暮らしてほしかったなぁ…
Posted by ブクログ
愛情というか父性愛というのも違う。
たくさんの誰かを想い、捧げられるものがないと生きていけない懺悔の日々を名を変えながら生きる人間を見た。
「幼くして両親を失っているにも拘わらず、耕介の眼差しは、実に澄んでいて、真っ直ぐだ。これは長年愛情を受け、それを感じ、自身の中で育んできた者の目だ。耕介には、高岡賢一がいた。血の繋がりだけが親子ではない。家族ではない。今さらながらにそう思う。」
Posted by ブクログ
序盤に出てきたホームレスらしき人物がまさかまさかのってラストは驚きましたし、バラバラの死体は落ちこぼれヤクザと思ってたのでこれまたやられました。
さすが面白いですね!姫川と菊田、日下のキャラも立っていて凄く良かったですね。
インビジブルレインも楽しみだ!
Posted by ブクログ
警部補姫川第二弾
”姫”の(心の声の)口の悪さには慣れてきた
ガンテツの口汚さにはまだ慣れない
視点が”姫”以外の登場人物(日下刑事や被害者等)に移ったり、時間が前後したりするので、少しややこしく不思議な感じがある
腐れ外道を殺したら自首するではダメだったのかな、、、
トリックのために自分の手首切り落とす方が自首するよりもキツく感じるけど、偽装しないと保険金がおりないからか
最後の方の”姫”と日下刑事とのやり取りはちょっと微笑ましい
シリーズものは、こういう(登場人物間の関係性が変化したりする)ところも楽しい
Posted by ブクログ
高岡こと内藤彰一が、血の繋がらない息子・三島耕介を守るために自らの手首を切り落とし、命を賭して工作した「父性」の凄まじさに圧倒される。
しかし、真相が暴かれたことで保険金が下りなくなるという救いのない幕切れには、やりきれない虚しさが残る。
自己犠牲の果てにある残酷な現実を突きつけられる、非常に質の高い物語だった。
Posted by ブクログ
会話の部分は一人分で改行しているので白地の部分も多く、眠くなる暇がなく読み終えた。軽く面白かった。前作の「ストロベリーナイト」ほどのグロテスクさは薄味。
警察内部の話で紅一点の姫川刑事がいい。それに絡む年上の部下から監察医、そして背景では、組織の闇の部分に落ちていく警官など、前作は衝撃的だったが面白かった。
前置きが長くなったが、その「ストロベリーナイト」の数ヶ月後に起こった事件だ。
多摩川の土手に放置されていたライトバンから左手首が発見された。
だがほかの部分は見つからない。姫川班も動員され、周辺の捜査が始まる。
事件現場は確定したが、捜査は進展しない。
調べていくうちに、建築工事の関係者らしいということがわかってくる。
そして、事件の関係者の生い立ちがそれぞれ一人称で語られる。
身寄りのないものどうしの結びつきや、建設工事の裏や表、過去に地上げ屋のために苦しんだ家族のこと。
極貧の借金生活を清算するために、生命保険を当てに死んだ親を持つ若者のその後。
父親の自殺現場にいて助けられなかった贖罪の意味で若者を援助し、育ててきた過去のある男。
そういった人たちの話が絡んで、複雑な歯車がまわりだし、警察もそれに巻き込まれる。
生活のために命がけで金を工面する生き方。
それを食い物にするやくざ。
そこに生まれていく憎悪。
一方同じ境遇のものが強く結びついて、事件の謎を深めていく。
前作の猟奇的な面は少し陰を潜め、底辺で暮らしている恵まれない星の元に生まれた人たち。
その哀感が漂う生き方が事件を招き、最後にすべてが明らかになる。
捜査本部のお馴染みユニークな人たちは、姫川を中にして面白く、次第にそれぞれの生活も語られる。この息抜き的な空間があり、重い現実と平行して解決へのスピード感が増し、読む速度が上がる。
面白かった。