【感想・ネタバレ】笹森くんのスカートのレビュー

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Posted by ブクログ

私は学生時代というか、高校生の頃は特に周囲の人の感情などを気にしない性格で、そのせいでいじめに近いこともあったりしましたが、今思い返すと、高校生は本当にいろんなことを抽象的に考えられる年齢でした。あの頃から、もっとたくさんの人と関われたら良かったな。
笹森君と同じような理由でスラックスを履いておりましたが、女子ではインパクトがないよなと思っていたら、部活の後輩がみんな「先輩がスラックスなので!」と揃ってスラックスにしてきたのを思い出しました。もっと感謝を伝えたらよかったなあ。楽しかったなあ。

「クラスのそれなりにモテる地位にいる笹森くんが、突然夏休み明けにスカートを履いてきた。」と言う1つの具体的な事象を自分に当てはめて抽象化している様子が可愛らしく感じられ、学校での日常をさわやかに描いておられます。1冊をとおして同じ舞台と登場人物、主役はクラスメートで交代制といった感じ。

ジェンダーが大きなテーマの一つではありますが、そこまであげつらって「LGBTQとは〜!!」という本ではありません。高校生らしい潔癖さと押し寄せてくる多様性の葛藤をうまく掛け合わせておられるなと感心いたしました。

高校が舞台なので、高校生にひとまずオススメではありますが、読める子なら中学生でも読めるんじゃないかな?一人称でお話が進み、平易な言い回しを選んでおられ読みやすいです。

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2024年01月08日

Posted by ブクログ

私の大学生長男もロングスカートパンツを履いている。
本人はバンドしているという事もあるが、1番の理由は周りと同じ格好をしたくないと言う。


物語は、高1男子笹森くんが二学期の始業式にスカートを履いてきたところから始まる。

ラストの章、笹森くんの人となりな性格により、みんな持っていかれ感が強いけど
各章の生徒たちの様々なコンプレックスが、等身大の高校生の姿をよく表現されている。

息子のスカート姿を見ての母のひと言がパンチありすぎでカッコいい!
こんな言葉がスラリと言える人になりたい。

今の学生はでジェンダーレスを授業で学び知識を得る。
私が学生時代は男女キッチリ、それが普通だと思っていたし知識も無かった。
その当時、生きづらかった子も沢山いたんじゃないかなぁ。

まあ、1番の違いはスマホの存在だな(笑)

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2023年01月15日

Posted by ブクログ

笹森くんがスカートを履いてきた。
物事としてはそれだけなんだけど、それによる周囲の反応はそれぞれ。人と違うことをすると、どうしたって目立ってしまう。内容としては多様性、ってとこなんだろうけど、アセクシャルまで扱われてる児童書は珍しいかも。自分を枠組みにはめることも、自分の感覚で物事を捉えることも、やってしまうけど周りに発信するのは気をつけなきゃいけないよなぁと思った。
みんなが生きやすい世の中になるといいのに。

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2022年12月27日

Posted by ブクログ

「穿いてみたかったから穿いてみた。でも、気づけたことは、なかなかに大きいんじゃないだろうか。」
 ーー本文より一部引用

クラスの人気者・笹森くんが、まだまだ暑い九月の新学期に、突然スカートをはいてきた!
かれらが通う作草部高校ではジェンダーフリー制服が導入され、実際に様々な理由で女子がスラックスを穿いていることも多いのだが……
周囲が気にする中、その理由を笹森くんは「ただ穿いてみたかっただけ」とあっけらかんと答える。
そんな笹森くんを気にしつつも、自分の日常を、己のコンプレックスなどに悩みながら過ごしていく4人のクラスメイトたちと、笹森くんに焦点を当てた5篇の連鎖短編集。
高校一年生のかれらの日常と悩み事は三者三様。
サクッと読めて、でもいろいろ考えさせられるし、読みながら発見がある。
問題提起の気はあるものの、物語として暗すぎず、明るすぎず。
最後のお話で笹森くんがスカートを穿きはじめた理由や、笹森くんがスカートを穿いていて思ったことなどが明かされ、そこも面白い。
あと各話の主人公にならなかった周りの大人たち(京子先生や笹森くんのお母さん)や、笹森くんと仲良しの野々宮くんや、バンド仲間の豊中くんなどなど…好きだなぁと思える登場人物もたくさんいて、そこも見どころ。
終わり方も爽やかでよかった。
ティーンズにはもちろん、大人が読んでも面白いのでみなさんぜひ読んでみてください!

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2022年11月29日

Posted by ブクログ

なんで男子は制服のスカートを着ないんだろう? 
そんなことを思ったことはありませんか?

このお話は「笹森くん」がスカートをはいて登校したことから始まります。
笹森くんは、なぜスカートをはいてきたのか?
それを見る、クラスメイトの様々な気持ちを描いた作品です。

クラスメイトのそれぞれに悩みがあって、その悩みも興味深く読みました。

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2022年11月28日

Posted by ブクログ

夏休み明けからスカートをはいて登校を始めた笹森くん(高1)。彼を取り巻く4人が笹森くんを通しながら自分が感じている人との違いの4話。そしてラストは笹森くん自身がスカートをはき始めた本当の理由の話。なかなかできんよ、これ。

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2022年09月24日

Posted by ブクログ

巷ではニュースになってるジェンダーレス制服。
私は高校では制服がなかったし、卒業してからまあまあ経っているから、最近の現場に近い声を聞けた気がする。

多分、今はちょっとした衝撃があるだけで、これからますます「普通」になっていくんだろうな。その「普通」で少しでも心安らかになる子が増えたらいいな。

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2022年08月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今年度からジェンダーフリー制服。笹森くんが夏休み明けに、いきなりスカートで登校を始めた。
そんな笹森くんとその周りの4人の物語。

多汗症で汗と臭いが気になる。デオロラント効果が高い石鹸を家族は理解してくれない。男だから気にするなとか。
自分の声が甘いアニメ声なのがあまり好きではない子。文化祭のボーカルを頼まれて…。
ぽっちゃり体型の調理部員。痩せたい。彼氏欲しい。
ダサい丸メガネで顔を隠したい。望んでいないのに、かわいいからと、うらやまれたり、責められたり、陰口をたたかれたり。目立ちたくないのに。

そして、笹森くんの章。

人はそれぞれコンプレックスがあったりする。
さらっと、2人の母親について触れられていたり、
性的マイノリティに理解してあげないと、という「おしつけ」や先入観などもあって、色々な考えがあると改めて思う。

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2022年08月19日

Posted by ブクログ

ジェンダーレス制服を導入した高校。
二学期の始業式に、クラスの人気者男子がスカートをはいて登校してきたことで、クラスメイトの注目を集めます。

笹森くんが、LGBTQだと考え、「理解しなくては」と意気込むクラス委員や、笹森くんの真意を推し図ろうとする二軍の男子、あっけらかんと笹森くんの変化を受け入れる彼の親友や、その元カノ。

ひとつのクラスに所属している生徒一人ひとりが、何に悩み、何を考えて日々を過ごしているのか。
設定はやや非現実的かもしれませんが、「絶対にありえない」ということもなく、登場人物の悩みや言動も含めて、「リアリティ」が高い作品だと感じます。

高校生の日々の生活のありのままが描かれています。弱い自分、人と比べて劣っている自分、世間の価値観からはズレている自分、そんな自分でも構わないんだ、という勇気をもらえる物語です。

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2023年03月29日

Posted by ブクログ

笹森くんが、夏休み明けにいきなりスカートを穿いてきた。理由は「穿いてみたかったから」だと言うけれど。何かあった?理解してあげないといけない?そもそも理由が必要?彼の周りの4人が笹森くんを通して語る、それぞれの事情。そして笹森くんの事情。共感したり、考え直したり。読みやすくておすすめです。

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2022年11月07日

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