あらすじ
佐幕派と尊攘派、龍馬らが贔屓にし、京の都で最古の歴史と最高の格式を誇る花街、上七軒。大義は一夜にして変わり、往来では血で血を洗うなか、舞妓と芸妓、女たちは、惚れてはならぬ、忘れるしかない男に心惹かれ、身を尽くす。柔肌の熱き血汐を描き、幕末史を塗り替える新鋭女流作家の連作時代小説。
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Posted by ブクログ
明治初期の北海道を舞台に描くことが多かった蜂谷涼さんの新作は京都の祇園を舞台にした連作短編集。京都上七軒の屋形に務める芸妓の梅嘉・梅乃、そして舞妓の小梅。仕事故お座敷には壬生浪も来れば薩長の者も来るし、坂本龍馬も梅嘉の客であった。小梅の友人千代。梅嘉の友人ちとせ。この五人が五人、皆想い人を巡って別の道を歩もうとする。激動の時代に生きた男に命がけで惚れた女たちの哀しい物語。連作短編ならば時代はあまり動かないのが普通だけれど、1866年から1869年までをダイナミックに描いたのが特徴。