あらすじ
絶海の孤島
稀少な動植物の楽園
――島を脅かす人間こそ外来種なのか
楽園の島に閉じこめられた調査団を襲う惨劇――
本土よりはるか南方の《東硫黄島》。この小さな無人島は四方を海に囲まれ独自の生態系を形づくっていた。学芸員の蜂須賀をはじめとする調査団が組織され、島の生態系をと生き物たち調査することになった。外来生物の持ち込みを防ぐために厳重な準備と防護のもと、島に上陸を果たす。しかし、到着後まもなく調査団のひとりが殺されてしまう。口の中に外来植物の種子を詰め込まれたおぞましい遺体に、疑心暗鬼になっていく調査団のメンバー。調査船とも連絡が取れなくなり、ボートも使用不能に。島から脱出できない中、第二の殺人が起こってしまう――
緒賀岳志・装画
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Posted by ブクログ
独自の生態系を持つ無人島へ調査に来た博物館の研究員達。リゾート化を目論むスポンサーも同行し、不穏な雰囲気。
そんな中、この島にあってはいけない外来種の種を大量に口に詰め込まれ、研究員の1人が殺された。
犯人の動機には切実さがあるが、それもまたエゴかなとも思う
Posted by ブクログ
細かな情景が浮かぶ描写にひきこまれました。
ただ、犯人は早いうちから「きっとこの人だろうなぁ」と一択で思う人物だったので、あまり驚く展開ではなかったです。でも、鷹取さんの行動は少し予想外だったかも。
あとは3人目の水原さんの殺人動機や死に至るまでの動きが少し雑に感じてしまいました。
リゾート会社の二人の関係性も「相馬>猪熊」っぽい描写が多かったけど、そこまで猪熊が忠誠心を抱くように感じる理由がわからず(猪熊が相馬を殺したとするミスリードのため?)、なんとなく不完全燃焼な気分でした。
個人的には小笠原にそこそこ長めに行ったことがあり、その時以来聞いた固有種の名前が出てきて懐かしさをおぼえたりもして、動植物について時折調べながら読んでちょこっと勉強にもなりました。